恋人はSecurity Police 17

ゲイ疑惑も無事にはれて~♪

問題はそこじゃないですからね。(^_^;)

もしここで類にふらっとつくしの気持がいっちゃったらどうなるのかな~

司君ピンチ!

「すぐに戻ってくるんじゃねぇのか」

ぐっと肩を引き寄せて私の向きを変えてきたのやつは冬眠から覚めた熊の凶暴さを前面に出す。

肩先に爪を食い込ませる勢いで私は捕まえられてしまってる。

直ぐに戻ってくるって勝手に言っていたのはあんただろう!

そんな気持ちで睨み返してやった。

さっきまでの柔らかい雰囲気は一転、全てが凍りつく様な冷気。

側に誰かいたらさっと波がひくようにいなくなりそうだ。

「司、牧野になにやったの」

「なんにもやってねぇよ」

言葉尻がしぼんで道明寺がほんのりと頬を染める。

そして焦った様に道明寺が呟いた。

類、どうしてお前がここにいるのかと。

「俺達、連絡入れないと会ないような仲だったっけ」

「お前そんな言い方やめろ」

私を気にするように道明寺がちらりと視線を私に向ける。

ゲイじゃないって聞かなかったら、好きな人に突然会いたくなると思う時はあるって思う。

昨日までのカン違いが箇条書きに頭の中に広がって卒倒しそう。

道明寺がゲイじゃなかったとしたら!

私、危なかったんじゃないか?

キスも・・・・

3度だよ!3度!

これまで経験なくて夢見ていたファーストキス。

「いいかこれからはお前は俺の恋人だ。

俺に合わせろ」

キスの後のこの傲慢な言葉から状況はおかしくなった。

初めてのキスは・・・

甘くて・・・

夢見ごこちのままに・・・

好きだとか告白されて・・・

互いの気持を確かめるように唇を重ねあう。

そんな場面を夢見てた。

そうじゃなくて!

初対面同士でいきなりキスってあり得ない。

それも不機嫌な感情を押しつける様な乱暴なキス。

私の夢は無残に砕け散った。

その上一緒に寝ちゃって、今度はいきなり結婚だもの。

まだプロポーズまでの夢を描けてないくてもせめてプロポーズは受けたいよ。

女性に慣れるためとか、周りからゲイを隠すために協力しようとした私の気持はどうなる?

それより見合も上手く断われたのだから恋人も、結婚もする必要ないと思える。

私をからってるのだろうか・・・?

そんな着眼点が見えてきた。

「いい加減にからかうのやめてもらえませんか?」

「バイトに来ただけなのにいきり恋人とか結婚とかありえないつーの」

私を見ていた道明寺の釣り上げた眉がわずかに困ったように目じりを下げた。

「司・・・からかってたんだ」

「んな、わけねえだろう」

私から顔を花沢類に向けた道明寺の眉がまた吊り上る。

「俺はそんな暇じゃねェよ」

「それじゃ、この子に本気なんだ」

道明寺より花沢類にからかわれてる気がしてきた。

この隙に逃げちゃうってあり?

「司~」

明るく発する声に艶やかな容姿。

モデルのようなスタイルに艶やかな黒髪。

長身にほっそりとした長い脚に小さな顔。

品の良さは生まれが違うとはっきりと印象付ける。

「こんにちわ」

にっこりと私に微笑む笑顔はまるで女神。

「ねぇちゃん」

テンションの上がった嬉しそうな声。

「いつ、こっちに戻ってきたんだよ」

ひとなっこい子供みたいな笑顔を向ける道明寺と初めて出会った。

こんな顔も出来るんだ。

いつもこんな笑顔を向けてくれたら私も嬉しいのに。

嬉しい?

いやいや嬉しくなんて思ってない。

「なんだか、面白いことになってるって西田やタマから連絡をもらってね。

大事な弟のために急いで日本に来たってわけ。成田からここに直行よ」

「この子ね」

道明寺から私に視線が移る。

一歩下がって私のつま先から頭の先まで眺められた。

それは値踏みされるような嫌な視線じゃなく優しい穏やかな視線。

「司にしちゃ上出来じゃない」

「だろ」

これ以上にないって嬉しそうな笑みを道明寺が浮かべる。

なにが?なに?

「私、司の姉で道明寺 椿。よろしくね。よもぎちゃん」

よもぎ

よもぎじゃなくて、つくしだ」

道明寺が私の代わりに名前を正してくれる。

確かにどちらも雑草だけどね。

よもぎだと年寄り臭く思うのは私だけだろうか。

「司、この子SPにしてるんだって、ダメでしょう」

「一緒にいたいのは分るけど、女の子は磨かないとね」

一緒にいたくてSPになったわけじゃない。

一言言いたいのに口を挟むすきがない。

そう言えば・・・

どうして私は代表直属のSPになったんだ?

バイトで最高幹部を守るSPってあり得ないよね?

シッカリ訓練を受けたSPの千葉さん、相葉さんもいるんだもん。

私はなぜ・・・今・・・ここにいるの?

分からなくなってきたッ!

「私に任せて、司はしっかり仕事しなさい」

え?

いきなり腕を組まれて私は椿お姉さんの方に引き寄せられる。

パンプスを履いてるお姉さんは道明寺と私と同じくらいの身長差で私を引っ張る。

「こんなかわいい妹が欲しかったよね」

頭を撫でられて頬を摺り寄せられた。

え?

えーーーっ。

そのまま私は道明寺のおねェさんに拉致られてしまった。

拍手コメント返礼

ゆきこ様

よもぎちゃん懐かしいですよね。

つくしじゃなくてなんだっけ?と必死で思い出しましたよ。(笑)

妄想スタートゆっくりでいいですよ。

なんせ連載が多いもんで。(^_^;)

うさこ 様

まだ二日間しか経ってないのに登場人物投入しっぱなしです。

次は誰だ~~~

もういいかな?(^_^;)

つくしちゃん変身させてどうするんでしょうね。

このまま公に婚約パーティーまで主催されたらそれこそつくしちゃん逃げられませんね。

彼氏いない歴から考えられない速さで花嫁になるのかるのでしょうか?

ゆみん 様

バイトで結婚!

出産でボーナス!

ということは、毎晩の夫婦の営みは臨時手当になるのかしら?

そこに確かな愛はあるのか・・・

つかつくに愛がなきゃ~ダメですよ~。

なる 様

まわりにかきまぜられておいしくなるのがつかつくの特徴ですね。

どこまで椿さんがおいしくしてくれるでしょうか?

それをおいしく食べるのは司君♪