雨夜の月を愛しむ夜に 10 (完)
「雨・・・止まないね」
6月の梅雨前線はど真ん中、数日降り続く雨。
この時期はこんなものだろう。
「だから、梅雨のねェとこ連れて行くって言ったろう」
「ジェットは勘弁」
クスリで眠らせて無理やり海外に連れてった2か月前の出来事を根に持ってる瞳で睨まれた。
こんな始まりで書き始めたお話。
梅雨の季節に書くお話はなんとなくしっとりとなってしまいます。
しかしほっときすぎて12月。
クリスマスまじかのこの時期はあかるくなっちゃうんですよね。
物語の数にしては終わるのに時間かかったなぁ・・・
今回はPWのギリギリのとこ書いちゃってます。
たまにはこんな描写も楽しんでもらえるのではないかと思ってます。
あ~でも素直にお☆の方が書きやすいかも♪
「ちょっと!どうして道明寺が脱ぐの」
目の前でボタンを外したシャツが肌蹴て露わになる引き締まった胸板。
何度も抱きしめられたあいつの胸元の感触はすっかり身体が覚えてしまってる。
生地の上からも分る硬い筋肉質。
それは女性とは違った逞しさ。
「お前が脱げば俺もだろう?」
ニンマリと笑って私が投げた下着・・・ブラを摘まんでユラユラと、目の前で揺らされる。
「下品」
「投げつけたのお前」
手元が狂って道明寺を追いこして投げるつもりのブラは道明寺の顔に当たってしまった。
それが私の下着だって気が付いてニンマリし過ぎだつーの。
「私は濡れちゃったから仕方ないけど。
道明寺は濡れてないでしょう。
あっちの脱衣所で脱げばいいでしょう」
「どこで脱いでも一緒だろ」
いそいそとベルトをガチャッと外してファスナを降ろす金属音が風呂場の中で反射して必要以上に音が大きく響く。
ダメだと言ってもなんの拘束力もないことは知ってるから道明寺と一緒にお風呂にはいるのも覚悟してる。
ジャグジーの中の白い泡が裸を隠してくれるから恥かしさは少しは半減されると思ってる。
目の前でシャツを脱ぎ捨て、開いファスナーの間からボクサーパンツが見えて・・・
どうしてそこに目が行くのか・・・
あわてて見ない様に背中を向けた。
それでも道明寺の気配を五感すべてで感じ取ってしまってる。
何度も道明寺に抱かれて経験してるはずなのに胸の高鳴りは初めての時以上に強く鼓動を叩く。
「遠慮せず見てもいいぞ」
波を打つお湯の動きで道明寺がジャグジーの中に浸かって来たのが分る。
身体を浸してる気配にホッと息をついて身体の向きを道明寺に向けた。
足を延ばしても余裕のあるジャグジー。
道明寺の脚の指は私の太ももをツンツンと突く。
それだけの仕草で身体が熱く感じるのはきっとお湯で身体が温まってる影響。
それだけじゃないって分ってるのに言い訳じみたことを考えてしまってる。
「ヴィーナスって泡から生まれるんだよな」
私を見つめる道明寺の黒曜色の瞳が熱を帯びてきらめく。
「ずっと見ていても飽きない女ってお前だけだ」
泡を押しのけるように動いた道明寺の腕が私の腕を掴んで引き寄せる。
揺れる泡は身体の動きに当たって消えて、弾ける感触は肌に軽い刺激を与える。
「俺のヴィーナスはお前だって思う」
背中が道明寺の胸に触れて抱きしめられる。
頬に触れた唇はそのまま鎖骨にキスを落とす。
胸のカタチを確かめるように道明寺の手の平が膨らみを手で覆った。
胸元は泡に隠れてみえないが、道明寺に触れられて直ぐに尖端が硬くなってきてるのが分る。
指に挟まれて、擦られる穏やかな快感に目を閉じて自然と弓なりになる背中。
上を向いた私の唇に道明寺がすぐさまキスを落とす。
自ら強請る様にキスが深くなる。
刺激されてるのはまだ胸だけなのに脚の間が熱くなっているのが分る。
一緒に風呂にいるって決めた時から道明寺に触れられるって覚悟していたはずなのに・・・
この場所で道明寺にもっと触れて欲しいと感じるなんて想像も出来なかった。
「牧野・・・」
抱き寄せた道明寺が自分の太ももに上に私を跨らせる様に向きを変える。
道明寺のものが下腹部に当たり自分がしてる恰好が恥かしくてしょうがない。
そんな私に気が付いたように道明寺は優しく微笑んで私を見つめてる。
きっと、私の気持なんて分ってるのだろう。
それがまた恥かしくなって身を捩る。
それに刺激されるように道明寺の股間がわずかに形を変えたのが分る。
離れたいのに離さないと道明寺が私を引き寄せる。
胸の先端が道明寺の胸板に擦れてそれがまた心地よい刺激を生む。
「風呂場の中でやれるのかな?」
濃艶な表情がそのまま悪戯ポイ視線を私に向ける。
「そんなこと聞かないでよ」
こんなこと初めてで、戸惑いの方が大きくてしょうがない。
それでも道明寺から離れられなくて、しがみついてなきゃ蕩けそうでたまらない。
自分の中で知らない自分が目覚めてしまってる。
甘い疼きに全身が侵されて、自分がジャグジーの中にいることも忘れてしまいそうだ。
道明寺甘い囁きはそのまま催眠のように私を支配していく。
促されるままに道明寺の言いなりで、拒む言葉を忘れてしまってる。
「ベッドに行くか?」
耳元で囁く声にコクリと素直にうなずくしかなくなっていた。
窓から差し込む月明かりが照らすだけの部屋の明かり。
浮かびる裸体は重なっりあって、絡まりあっ、て二つの影を一つに重ねて白い壁に映し出す。
何度となく零れた声は道明寺の唇に吸いとられても、また小さく息を漏らす。
会えない時間を取り戻す様に何度も抱き合った夜。
そんな私たちを見つめて優しく月が笑ってる気がした。
拍手コメント返礼
still・・・ 様
ありがとうございます。
素敵なラストと頂いたコメントが嬉しいです。
セレブな生活一度でいいから体験したいですよね。
なる 様
このギリギリ感はチラリズム♪
ミニのスカートをチラリと上げて見える白い肌♪
それとも股の間、開いたファスナーの隙間から見えるボクサーパンツの前の膨らみ♪
こんな妄想は車内じゃ危ないですよね。(笑)
もう一声!
実はこの先書きたかったの~
お風呂の中でのイチャコラ。私も我慢しました!
匿名様
>ベッドで待っていたのに無念残念。
私も書く気満満だったんですけどね。
早く完結したいとという事情によりこうなりました。
akko 様
☆じゃないのか・・・
その時のがっくり度わかります。(笑)
また近いうちに書きますから~♪
12月はいろいろと目白押しですからね。
ランチタイムには濃いめ・・・
それは確かにそうですね。
ゆきこ 様
コメのうまい棒に気を許しちゃったのね。
甘いイチャコラがニンマリなタイプに変わっちゃいましたね。
司の俺様がうまい棒にしか見えたいって~笑が止らないですよ。
私もそう見えだした。
次回はうまい棒に頑張ってもらいますか?
キャーッ。
ゆみん 様
積極的なつくしちゃんに野獣の司がまじ合ったらどうなるの~
お風呂場大変なことになりそうな♪
今回の穏やかな姿とはまた違った姿が楽しめますね。
Gods & Death 様
急に寒くなりましたよね。
娘が「いいな~ママは家でぬくぬくとしていて」と言いながら学校に向かう季節到来です。
12月はママは忙しいんだから~~~~~~
ほんわかとした幸せを最高の部屋で過ごしちゃってるんですよね。
穏やかな結末もたまにはいいですよね。
うさこ 様
気になるのはファスナーの間から見えるボクサーパンツのその中身♪
そりゃ~もう♪
ファイナルではベッドにつくしちゃんを押し倒しただけでああなっちゃってましたからね。
今回つくしちゃん裸ですからね。
ご想像通りに楽しんじゃいましょう。(笑)
壁ドンは西田さん~~~~~。
総ちゃん、類、あきらと来て西田の壁ドン。
「お☆様が待ってます」
仕事を押しつけられるように言われたらズルッと壁に添って滑り落ちて滑り込むそうですよ~
出来たら壁ドンは司君で♪
「書かないなんて選択があると思うな」
これはこれで脅迫ですね。