恋人はSecurity Police 18
拉致られたつくしちゃん。
椿おねェ様早く司の元に返してやってくれ?
どうせ拉致するな海外連れて行って~なんて悪魔の囁きが聞こえるの~。
最短で結婚まで持っていく松茸企画は何処に~
天ぷら価格上昇はジェット気流以上かもしれません。
「横取りされたって感じかな」
鎖で繋がれた子犬が引っ張られる状態で牧野が姉貴に連れて行かれる姿を類と見送る。
にこやかに微笑を作る類とは対照的に俺の眉間は深く皺を刻む。
俺が反抗できない唯一の相手は楽しそうににっこりと微笑みを浮かべて小さくゆっくりと唇を動かす。
姉貴!
じゃぁねぇ・・・じゃ、ねぇよ!
「あいつは俺のSpだぞ!」
「本気で牧野に自分を守らせるつもりじゃないよね」
類の襟元を掴んだ腕を類がゆっくりと掴んで離させる。
分ってる事を今さら聞くな。
「あの子、面白いよね。
まだ司と俺が恋人同士だって信じ込んでるんだから。
そこは否定しといたから」
えっ・・・
ゲイじゃないってバレタラあいつ・・・警戒するんじゃねェか。
昨晩の様子じゃ俺は女に興味がなくて類が恋人だと勘違いしてるところを利用していたとこがある。
練習させろとキスをせがんだのは俺。
プックラとした感触の柔らかいに唇はぴったりと俺の唇と合わさって、まるで俺のためにそこにある様な唇。
男に免疫のないあいつが俺に抱き寄せられるたびにビクンと身体を震わせる。
必死に俺のために我慢してるつーか耐えてるって感じがすげー可愛くて心をくすぐった。
姉貴に返されたあいつが素直に俺が触れることを許すかどうか・・・
抵抗されそう。
拒んでもそれは本気じゃないって分ってる。
俺が惚れて本気にならない女はいない。
「司、本気だよね?」
「悪いか」
牧野のいなくなった長い廊下はオフィスの静けさを取り戻してる。
類と俺の声だけがヒンヤリとした空気を震わせる。
「会って一日だよね?」
類に笑われたような気分。
「好きになるのは時間じゃねェだろう」
あいつが執務室に飛び込んできた瞬間に目を奪われた。
目を引く美人じゃなくスタイルがいいわけでもないありきたりな女。
真直ぐに見つめる大きな瞳。
俺に微笑を向けた笑顔は温かくて媚がなくてそれだけで新鮮。
この俺に最初から為口だぞ。
全然怖がらねぇし。
対面してる緊張感は俺も西田も同等で、それが気にくわぇのにおもしろくて心がワクワク感じた。
こいつの心の中を俺でいっぱいにしたいって思う初めての感情。
「あいつなら、一緒にいても飽きそうもないと思わないか?」
俺の問いに類のわずかな沈黙が間を作る。
「それは俺もわかる。俺もあの子のこと気にいっちゃったから」
「類、てめっ!見付けたの俺が先だぞ」
返答によってはぶん殴る!
「先に出会った方で勝ち負けが決まるわけじゃないと思うけど」
落ち着きのある表情は直ぐに悪戯な笑みを浮かべて俺を見つめる。
「心配しないで、司からとったりしないから。
それにまだ結婚したいって思うほどじゃないから」
まだってなんだよ。
類!お前が他人に興味を持つ時点で特別だろうがぁ。
「あっ、椿さんや、俺だけでなくあきらも総二郎もあの子の事は気に入ってたみたいだから気を付けた方がいいんじゃなかな」
俺を煽る様な類の態度は神経を逆なでる。
毛先を苛立たせ威嚇する猛獣。
飛びかかる一歩手前で踏みとどまってる。
「お前らに二度と会わせねぇよ」
唾を路上に吐くように言い捨てて、類を置いたまま執務室に戻った。
仕事なんてやってられるか!
「西田!!!」
不機嫌な怒鳴り声で能面秘書を直ぐに呼びつけていた。
拍手コメント返礼
ゆきこ 様
大いに笑ってもらってますね。
このお話は多分最期までこの調子でいけると思います。
つくしちゃん奪還作戦に西田さんが助言するとは思えないなぁ。
それより仕事と言ってもらいたたい。
司を閉じ込めておいたところであきら君と総ちゃんの出番の様な気がしませんか?
ゆみん 様
季節は松茸を通りすぎて鍋の季節。
そこで次に登場は秋田名物きりたんぽ。
>極太に仕上げてつくしちゃんのお口に運んでヤりたい‥失礼、あげたいです(*´-`)
もう松茸よりすごいことになるかも~~~
想像しちゃったじゃないですか。
囲炉裏で鍋を囲んでの鍋。
鍋奉行は誰に!
最後はつかつく二人っきりでね~。
イラストにしたら・・・・ヨダレが止まらなくなりそうな気がします。
鍋は好きなんですよね。(そこじゃないでしょう)
うさこ 様
早い者勝ちじゃないですもんね。
F4全員で次々と壁ドン!
きゃーそれ顔がにやけすぎて溶けちゃいますよ。
心臓が耐えられそうもないなぁ。
贅沢過ぎだぁぁぁぁぁ。
なる 様
つくしちゃんどんな状況で司の元に帰ってくるんでしょう。
帰ってこなかったらどうなるかな~
いろいろ椿さんに吹き込まれて司の事を意識しだすのか、それとも無理と突っぱねるのかどっちがおもしろいかなぁ。
おもしろがるな!と司に怒鳴られそうですが、このお話は楽しく遊んで作ってるからそっちの傾向が強いんですよね。