イブに恋して囁いて(駿&菜花)

家族編からの流れの三様の子供達のクリスマスの流れのお話を予定してます。

まずは長男坊。

大学生の駿君、どれだけいい男になってるのだろう♪

一年ぶりだよ~~~~~~。

*

「そうだよな。澪が駿の子供でも可笑しくなんだよな。

駿、早く結婚してもいいぞ」

司が、じいちゃんって呼ばれるのを見るのもおもしろそうだと悪戯っぽく笑うのは西門総二郎。

父さんの悪友。

それ、本人の前で言ったらどうなると思う?

折角のクリスマス、これ以上父さんが不機嫌いなる要素は増やしたくない。

皆が集まるまでの少しの時間、澪を連れ出したのはほんの偶然。

久し振りの僕を覚えて無邪気な笑顔で抱っこをせがむ妹は愛らしくてかわいくてしょうがない。

「お父さんと間違えてたりして」

一緒に来た菜花は澪をあやす僕をからかう様に笑顔で呟く。

そういう菜花も澪にやさしく微笑んであやす表情はとても慈愛に満ちたもの。

菜花に母性を感じて気恥ずかしい思いが胸をくすぐる。

冬の寒さを溶かす太陽の光が眩い晴れた日。

風に邪魔されず降り注ぐ陽の光に澄んだ空気がキラキラと輝く。

外に行きたいと身体を乗り出す澪に急かさせるように二人で家を出た。

さすがに12月。

温かいとは言っても木陰に入ると冷たさを肌に感じる。

澪を抱いてる腕とは反対側を歩いていた菜花が冷たさを防ぐように位置を変えて右側から左へと移る。

彼女らしい優しさに触れる瞬間自然と顔がほころぶ。

僕が気がついてないと知らない表情は何よと怪訝な顔になってる。

「腕を組めないのも、肩を抱けないのも寂しかなって思ってるだけ」

そう告げる僕に菜花はコツンと肩で僕を押す様な仕草を見せる。

「だって、こっちに私がいた方が、澪ちゃん寒くないだろうから」

僕の代わりに菜花から背中にまわされた腕。

「ちょっと窮屈だけどな」

一番窮屈そうにしてるのは澪かも。

「あら、かわいい」

人見知りしない澪はすれ違う人に愛嬌のある笑顔を振りまいてるからたいていの人は目を細めて笑顔になる。

これも何時も多くの大人たちに取り囲まれて愛されてる事を小さいながらも妹は知ってる証拠。

このまま大人になったら母さんや舞以上にお人好しになりそうで心配だ。

「パパとママが綺麗だと子供もかわいいわね」

カン違いされてると思った瞬間に顔を見合わせる僕達。

「お父さんそっくりね」

その声に笑みをしっかり菜花に漏らされた。

「そうなです。そっくりでしょう」

あのなっ。

とびっきりの笑顔でそう答える菜花に言いかけた苦情は思い出せなくなってしまった。

僕たちの近い未来想像してるとか?

そうだったらいいなって思ってる自分がくすぐったくてしょうがない。

バイバイと手を振るおばさんに澪の手を握って振って見せる。

まだ手を振るというより指を曲げる仕草は空気を掴んでるだけのニギニギ模様。

バイバイするようになるにはもう少し時間が必要。

街中でティッシュを配る人の姿もサンタの格好。

その中に混じるミニのスカート姿のサンタ。

何時もなら必要以上に押しつけられるティッシュの束も今日は一つだけ。

渡して直ぐに立去られる新鮮さ。

「澪ちゃんがいるとモテないね。

ねぇ。今度から澪ちゃん連れてデートしようか?」

僕の反応を楽しんで小悪魔な雰囲気。

その表情にドキッとしてる。

「たまにはいいけど、毎回は困る

それは、菜花も一緒じゃないの?」

「邪魔されたら困るだろ」

顔を菜花に寄せて耳元でそっとつぶやく。

僕ばかりドキドキさせられるのは公平じゃない。

ヒンヤリと冷えて冷たさの残る頬に軽く触れた唇。

ピタリと歩きを止めた菜花が顔を横に向けて唇を重ねてきた。

不意打ちのキス。

冷たさの残る唇にドキッと胸が高鳴る。

主導権が取れそうで取れない僕。

負けてるよな。

頬を挟むように肌に触れた菜花の掌。

その冷たさが熱くなりかけた肌には心地よくてしょうがなかった。

拍手コメント返礼

みさつき 様

2人っきりならぁ~

もっとイチャコラしちゃえるでしょうけどね。

澪ちゃんが良いクッションに~

大学生のこの二人はどんな風になってるのか?

同じ大学?

それとも駿君留学しちゃって遠距離恋愛中の二人とか?

いろんなことが想像できますけどね。

来年は進展してるかな?

ゆきこ 様

大学の二人は1年ぶりでした♪

孫が出来たらどう呼ばせるんでしょうね。

じいちゃん、

呼ばれる司は想像できない(笑)

>早く、婚約して、結婚した2人見たいでーす( ´ ▽ ` )ノ

来年の目標!

駿君を高校生から大学生に!!