イブに恋して囁いて(翼&すずな)

道明寺3兄弟妹最終話です。

翼君カップル書くのは久しぶりだ~

『我儘~』の始まりはこの二人だったのになぁ・・・

舞と佑君にとってかわられちゃったんですよね。(^^)

どうなってるんだろう。

少なくとも舞ちゃんたちよりは進展してる気がするのです。

*

「お金持ちだってことは分っていたけど・・・」

「トイレにうちの家すっぽり入っちゃうよ」

「無駄に広いって俺の母親はいつも言ってるよ」

母さんが初めてこの家に連れてこられた時も同じリアクションだったんじゃなかったけ?

あの時は父さんに無理やり拉致されて迷子になったと聞いた記憶がある。

「やっぱりダメだ~」

真直ぐに見つめる瞳が一瞬大きく見開いてクシャと細める。

そしてプッと吹き出した。

「俺もやりたくて着ぐるみ着てるんじゃないよ」

末っ子澪が喜びそうな恰好っていうのは建前。

槇も呼ぶのはいいけど圧倒されるだろうからしっかり面倒見てやれと佑からの助言。

「そんなことお前に言われなくても分ってる」

反論しながらすずなのことまで気にかけてるのはさすがに佑だと思ってしまう。

舞を抱きしめてもおんぶだと言われてる佑は少し気の毒。

舞のやつ、あれは絶対分っていて照れて誤魔化してるだけだといってやりたいが、あのキョトンとした表情は・・・

やっぱおんぶと思われてるみたいだと思うから笑えない。

佑ごめん、アホな姉で。

「うわーーーっ」

すずなの声が感動で震えてる。

その視線の先には父親とその親友3人が並ぶ。

「食堂に飾られてる写真と一緒」

未だに英徳に華やかな名前を刻むF4

その子供だと俺たちも注目を浴びる要素は未だに衰えてない。

「同級生に話したらすごいことになりそう」

「翼も美作君も大人になったら、あんな感じになるんだろうね」

親父たちの姿に俺の未来の姿を重ねて見られてる。

「なんかさ、翼の雰囲気ってお父さんより西門さんに似てる気がする」

それは良く言われるんだ。

冗談ぽく翼のタネは俺かもなんて西門のおじさんは父さんをからかってるから冗談だと分かる。

ヒクヒクと頬をいつもつらせて不愛想になる父さんを「本気でそんなこと考えてないわよね」

って、母さんが睨むのがいつものお決まりのパターン。

「親父たち追いこす男になるつもりだけど」

「その格好で言わないでよ」

今日のすずなは良く笑う。

もうやめた!

頭にかぶっていた角を外して鼻に付けていた真っ赤なキューブを外す。

冬だと言うのに汗で張り付いた髪の毛。

シッカリ快適に管理されてる部屋の空調もこの着ぐるみの中までは対応してないらしい。

「翼だけ真夏みたいだね」

すずなの手が額に伸びてそっとハンカチで俺の汗を拭う。

二人の距離が近づいてすずなの吐く息で揺れる茶色い毛並み。

暑過ぎ。

着ぐるみから腕を抜き取って腰のあたりまで下ろしてまとめた。

「着がえてくる」

舞を呼び寄せてすずなの相手を頼む。

「舞~

佑君といい雰囲気のとこごめん」

「えっ?そうだっけ?」

「だって、美作君に抱き寄せられたでしょう?」

「やだな、あれは佑が子供なのよ。

おんぶなんて出来るわけないんだから」

キャハッとした明るい声で舞が笑い声をあげる。

「そんな雰囲気じゃなかったけど?」

「佑クン。絶対舞を好きだってオーラー全開だったよ」

すずなの言葉に舞の表情が固まった。

見る間に俯いた舞の頬が赤く染まる。

今頃気がつくな。

笑いをこらえながら俺は部屋を出えて服を着替えた。

ポケットにはすずなへのクリスマスプレゼントを忍ばせて飾られたツリーの映える部屋へとすぐに戻る。

温かなオレンジ輝くツリーの下で、舞に佑にすずな。

そのそばには兄貴とその彼女菜花。

その対照的な位置には澪を抱いた母親と澪をあやす父親。

それを取り巻く佑の両親に西門、花沢のおじさんたち。

ツリーよりも艶やかな存在感を半端なく輝かせる。

「やっと来たか」

西門のおじさんの声で一斉に向けられた視線はこれ以上にないくらいに温かに微笑む。

「パーティー、始めるぞ」

父さんの機嫌もいつの間にか直ってる。

すずなの側に駆け寄った俺にグラスを差し出すすずなが照れくさそうに僕を見て微笑んだ。

拍手コメント返礼

ゆきこ 様

この二人の恋バナほっといてますけど一番進んでる気がするのぉ~~~

だって~

翼君には総ちゃんの遺伝がなぜか紛れ込んじゃってますからね。

すずちゃんと付き合う前は適当に遊んでる設定だもの~。

そして舞ちゃんの鈍感な所をすずちゃんにどんどん教授してもらいたい♪

佑君には女神に見えるハズ。

みわちゃん 様

つくしは眠らされて無理やり連れてこられてますからね。

道明寺屋敷が幽霊屋敷ほどの恐怖だったんじゃないのかな?(笑)

「どこが、幽霊屋敷だ!

俺は言お前を綺麗にしてやっただけだろっ!」

「お金でどうにかなると思われてたのが、気にくわない」

「今は思ってねェよ。

お金の代わりに俺様の愛情独り占めで与えてるぞ」

「それが一番重い・・・」

子供の前でもこんなやり取りしてそう・・・(^_^;)

時間差で舞ちゃんおんぶじゃないの気が付きましたね。

攻めるなら今だよ~

しにょ 様

佑君に負けてませんよ!

このカップルも来年は飛躍させたいなぁ。

アーティーチョーク 様

3様のカップルはお楽しみいただけたでしょうか?

この後のしっかり楽しく過ごしてるでしょうね。

舞だけは司に邪魔されそうですけどね。