ウエディングベルは二度鳴らす 8
クリスマス終っちゃいました(;O;)
まだ書きたらなかったな・・・
でも、でも、でもでも!
つくし誕生日にもう一度挑戦!!
その前にちょこっと連載を再開させますね。
お付き合いをよろしくお願いします。
「遅い」
道明寺HD本社ビル最上階。
気品の漂う高級調度品が似合いすぎる男がふんぞり返った横暴さで私に鋭い視線を向ける。
エレベーターが上昇する間にも、何かすっきりしない思い。
沸々と浮き上がる不満。
それは道明寺の姿を目にして八ッキリと私の頭の中に姿を現した。
「西門さんや美作さん呼びつけることじゃないでしょう!!!」
バシッとデスクの上に広げたのはさっきもらって来たばかりの未記入の婚姻届。
押させつけるように手のひらを広げてデスクとの間に挟み込む。
「おい、乱暴に扱うな。破れたらどうする」
用紙に視線を落としたその顔はそのまま私と真直ぐに向き合う。
破るんなら目の前でビリビリト破いてやる。
それが出来ないのは道明寺と結婚したいって思いに嘘はないから。
破いたら、そのまま紙のように終わっちゃうような関係じゃないけど、自分の手で破るなんて毛頭考えられない行為。
笑っちゃうよね。
それで結婚がダメになるわけじゃないのに、そんなことで汚したくないって思ってる自分がいる。
婚姻届を出し忘れてたこと自体が汚点で誰にも知られたくなかったのにッ!
ホントこの男は自分で失態をばらまいてどうするんだろう。
考えナシ!
あほ!
バカ!
後ろから見られてる視線。
それは私たちに向けられた「またやってるよ」的な空気。
早く書けよとか・・・
お前たちらしいなとか・・・
俺たちを巻き込むなとか・・・
声にならない声が聞こえてくる。
「牧野、早くサインしないと司が暴れるぞ」
「暴れねェよ」
そう言いながら道明寺がペン先を紙に走らせる。
「ほら」
道明寺が私の前にそのペンを差し出した。
道明寺の顔とそのペンを見比べる様に視線を移動させる。
ここで・・・書くの?
躊躇する私の腕を道明寺がつかんで右手にペンを握らせた。
「書かねェとか拒否するなよ」
抗えばどうなるか分ってるだろうなの凄みが眼の奥に怪しく光ってる。
「お前のためにこいつ等も呼んだんだからな」
私の腕を引き寄せて道明寺が耳元でそうつぶやく。
私たちの結婚を取り仕切ってくれたのが花沢類に西門さんに美作さん。
「本当なら祭壇の前で書きたかったよね」
あの時の再現みたいな状況を道明寺は考えて皆を呼び出してくれたのだろうか。
「なんなら、こいつ等にもう一度結婚式の準備をさせるか?」
「おい、司!すぐにあの時と同じ結婚式の準備が出来ると思うなよな」
「あれあれで何日も前から準備をしたんだぞ」
本気でやれと言いそうな道明寺に西門さんと美作さんが焦ってる。
「俺は、二度と神父にはならないよ」
花沢類だけいたって冷静だ。
ゆっくりと、ゆっくりと紙の上に落とすペン先。
私の手の動きを道明寺が心配そうに覗き込む。
「大丈夫だよ。しっかり書くから」
「名前とか間違えるなよ」
誰が自分の名前を間違えるのよ。
22年間シッカリ牧野つくしって書いて来てるんだから。
道明寺ってこんな心配そうな表情を見せる人じゃないはすなのに、
道明寺の妙な緊張感が私にも伝わってきて可笑しくなってきた。
「書けたな」
ペンとデスクに置いた私にホッとため息をついた道明寺が極上の微笑を浮かべた。
結婚式で見せた幸せな笑顔が目の前で花開く。
道明寺の手の平がそっと頬に触れて、温もりがそこから全身に伝わってくる。
照れくささに包まれてドキッと高鳴る思い。
「司、まだ、結婚を受理されたわけじゃないからな」
「お前らまだいたのか」
僅かに吊り上った眉が直ぐに口元のほころびで緩んできてる。
「確かに、役所に持っていかなきゃな。行くぞ」
「えっ? おっ」
道明寺に捉まれた腕はそのまま引っ張られて執務室を2人で飛びだす。
「ちょっ、いいの?
仕事は?」
バタンと閉まったドアの向こうからは誰も追いかけてくる気配がない。
「自分で出さなきゃ安心できないからな。急ぐぞ」
道明寺に強く腕を掴まれたまま私たちはエントランスに向うエレベーターに乗り込んでいた。
拍手コメント返礼
みわちゃん 様
せかし過ぎるといいことないのにな~
ヌケテルよ~
司君♪
と思った方が殆どですよね。(笑)
なる 様
役所に本命と登場したのにどうなるのかな~
受理してもらえないと司君暴れるぞ~
うさこ様
すんなりサインさせたのに~
この先がすんなりいきそ鵜もない予感満載で~
きっとF3m、後を追ってるはず。
おもしとこ見逃すはずないもの~~~
ゆみん 様
どこまで我儘なんでしょう司君。
それでも見捨てないいF3は偉大だ~
akko 様
サインはしたけど捺印したっけ?
保証人は?
抜けおおいいんですよ司君。
役所に行くの早いような気がします・・・
役所で暴れなきゃいいけど・・・(;O;)