恋人はSecurity Police 19

この忙しい暮れにこの話。

本編に行く前に前回の番外編覚えてらっしゃるでしょうか?

その続きをまい2様から頂きました♪ 

ということで本編に入る前に載せちゃいます♪

「ちょ…ちょっと待て!西田が入れた珈琲が久しぶりに飲みたくなった。

今すぐ気になる案件を片付ける。

その後持って来い!いいな!」

デスクに覆いかぶさる勢いで背中を見せる西田に食いつく。

「承知いたしました。」

ホントに分ってるのか!

確かめたくなる無表情の顔は俺を独り残して自分の陣地に戻る。

それからいつもより長いと思える時間の亀の様な進み具合がようやく終わりを告げる西田のノックの音。

まるで、長蛇の列に並んでやっと順番が回ってきたトイレみたいな状況の俺。

漏らすものは不満だけ。

「お疲れさまでした。ではこれにて…本日は終了です。」

やっと終わった…

いよいよ珈琲タイムだ。

じぃーーーーーっ。

西田には滅多に送らない熱い視線。

「…?わたくし、代表にそんなに見つめられるのは何年振りでしょうか?」

何年振りもなにも初めてだよッ。

「お前…俺をおちょくってるのか?さっさと例の物を持ってこい!」

「例の物?わたくしの珈琲がご希望ではないのですか?」

こいつ完全に面白がってるな。

「ああ。喉が渇いてしょうがねぇんだ。早く、珈琲を持ってきてくれ!」

「承知いたしました…クククっ」

笑ってるの分ってるぞ。

西田!お前確か?お品書きとか、料金表って言ってたよな?…て事は、つまりあれだよな?

あれに違いない!

キスが一万だろ?随分安いじゃないか。

西田の事だ現金では買えませんとか、特別仕様のカードマネーでなんて注文つけるんじゃねぇの?

先にチャージしとくか?

取りあえず100万くらいか?

あと何回できる?

「お待たせしました。」

神々しく金の布に隠された西田の手元。

なんかドキドキしてきた。

こんなに興奮するのは久しぶりだ。

だが、ここで西田に悟られるわけにはいかない!

「ああ。」

「代表。このお品書き、注文されてもすぐにお手元には届かないと思われます。

ああ~それとわたくしの名誉のためにも言っておきますが、内容はいっさい見ておりませんので…。

ごゆっくりとお寛ぎ下さいませ…くくっ」

くるりと俺に背を向けた西田の肩が、僅かに震えてる…。

すーと俺の前に差し出されて正体を現した、その名はお品書き。

「ん?ホントにお品書きって書いてあるな!」

その文字を見るだけで興奮する!

いよいよだ…。

………。

ん?

ノーマル各料金?全身コース!お持ち帰りってどういう事だ!!

マッサージなのか??

ん?

…天ぷらがキス…

あわび?…

時価?…特別…レアセット!!

これホントにあいつが…??まさかとは思ってはいたが、ホントだったとは…。

文字どおりと受け取っていいのだろうか?

ああ~!なんか悶々として、なんも手につかない!

もう~仕事なんてしてられるか!

姉ちゃんから、あいつを取り戻すぞ!

ちょっと古い手だが、こうなったら何でもしてやろうじゃないか!

たとえ笑われようと バカにされようと この際かまうもんか!

   

「姉ちゃん…俺もうダメだ。つくしを返してくれよ。このままじゃ俺…。」

弱弱しくたどたどしく、かけたねェちゃんへの携帯。

ピッ.。ツーー。

「司?…司どうしたの!!」

心配するねェちゃんの声にニンマリ。

その20分後・・・

牧野が息を切らして戻ってきた。

「おせーぞ」

お品書きでお話の内容が・・・分からなくなってきた・・・(^_^;)

続きからが本編となります。

「話はタマからもお母さまからも聞いてるから心配しないでね」

道明寺のおねぇさんに背中を押されて乗り込んだ高級車の後部席。

昨日から何度目かの乗車で初めて乗った時のドキドキ感は少しは薄れてきてる。

緊張してるのは車のせいじゃなくやさしく、美しく微笑む道明寺のおねェさんの影響。

「タマや、お母様が一目で気に入るって凄い事なのよ」

私も一目ぼれってことなのかなってついでのように付け加えておねぇさんがにこっと微笑む。

人を魅了する素敵な微笑。

一目ぼれって・・・

私にですか?

聞けなかった。

「司が、あなたの様な子を選んでホッとしてるの。

わが弟なが女性を見る目はあったのよね」

一体誰の事を話してるのか・・・

そんなキョトンと表情でさっきから私はおねぇさんを見つめていたって思う。

「ついたわよ」

そこはつま先から頭まで、

下着からドレスまですべてが整えられる店が並ぶビルの入り口。

入り口には私たちを待ち構えていたと分かる店員さんが左右に並んでのお出迎え。

「まずはエステね。

そこから始めましょう」

ニッコリとわらったおねェさんの手から私は店員さんの手に渡された。

その後は言われるままのお人形状態で、その道のスぺシャリストにやららるままに磨きをかけられてる。

磨きかかったかな?

やりがいがあるとか・・・。

普段あんまり肌の手入れしてないのねとか・・・。

綺麗な白い肌が勿体ないとか・・・。

言い返しのできない言葉に包み込まれながら初めての経験にどうしていいのか自分でも分からないままに時間が過ぎる。

私・・・SPだよね?

バイトだよね?

これでお金がもらえるの?

まさか・・・

ここでまた借金でがんじがらめ?

いや、もう今の時点で返さない様な借金をこさえてしまってるもの。

全てに真新しくなった私は何時もよりも品があってかわいらしく鏡に映る。

綺麗になって嫌なはずはない。

でもッ!これいくらするのよ!

怖くて聞けそうもなかった。

「これから、まだ、服も靴もバックもジュエリーも揃えなきゃいけないから忙しいわよ」

私よりも楽しそうなお姉さん。

金持ちの道楽にしてはやり過ぎよね?

これが道明寺なら怪しく思ってぜったい服を脱ぎすてて逃げてるって思う。

「あの・・・これって・・・」

「心配しないで、すべて支払は司だから。

司の婚約者としていろいろ今からやることあるからたいへんよ」

婚約・・・者・・・

そう言えばいろいろされてるあいだもいろんな人からおめでとうございますって言われてた・・・

「それって・・・冗談じゃないんですか?」

「あら?司の事嫌い?」

「嫌いも何も昨日あったばかりで、私はSPのバイトで道明寺の側にいることになって・・・」

「まだ・・・スキとか、嫌いとか・・・」

確かに気になる存在じゃあるけど・・・

それはきっと、ファーストキスの相手がアイツだから。

たぶんそう!

「とに、司何やってるのよ!」

「しっかりつくしちゃんの気持を掴まきゃいけないのに」

いや、そう言うことじゃないと思うんですけど・・・。

「もう、私が頑張らないとダメね」

ねって微笑みかけられてもどう答えるべきか分からない。

「わが弟ながら乱暴で我儘で傲慢で扱いにくいけどつくしちゃんなら大丈夫」

おねぇえさんのその自信が私には分からない。

どう考えても道明寺のこと褒めてないですよね。

「でも憎めなくて可愛いとこあるのよ」

道明寺と一緒にいてドキッとなったことがあったのは嘘じゃない。

恋人のフリするのを引き受けたのだって、相手が道明寺だから同情した気もするもの。

「司の事、真剣に考えてやって、それでダメならしょうがないって諦めるから」

私を見つめる熱い眼差しは道明寺に似ていて、まるであいつに見つめられてるみたいで胸が熱くなる。

「わかりました」

えっ?

私・・・

今・・・

わかりましたって・・・

言っちゃったよぉぉぉ。

「ありがとう」

ぎゅっと思い切りおねぇさんに抱き締められてしまってた。

拍手コメント返礼

うさこ 様

分りましたの返事早すぎないか~

本当にわかってるんでしょうかねつくしちゃん。

これからまたひと騒動といかなきゃいいけど・・・(^_^;)

お品書きの注文はいったい誰に頼めばいいのか?

キョロキョロしてる司が叫んだ名まえはもちろん「西田!!」

西田さん受けてくれるでしょうか?

akko

「私のいれたコーヒーでよければ・・・

最高級のコーヒー豆を粉にして煎れさせていただきます」

きっとおいしい極上のコーヒーが楽しめそうです。

私も飲みたい!

なる 様

お品書き♪

あっても注文しなきゃ届かないのよ~♪

年の瀬のTDLいいなぁ~

でも240分まちですか。

それがなければもっと楽しいのになぁ。