初詣 2
お正月も3日になりましたね。
今回の初詣はリクの多い舞ちゃんと佑君お届け♪
「出会ったころのお前がいる・・・」
舞が着ている振袖は私が司との結納の時に来ていた振袖。
舞も振袖が着れる年になったんだよな。
子供の成長に感動してる私とは別次元で感動してる司。
「・・・で、なんで佑までいるんだ?」
緩んでいた頬は少し視線を横に移しただけで強張っている。
「みんなで初詣行くんだって」
我が家のエントランスには出かける寸前の子供たち。
駿に翼に舞に混じって佑君が勢ぞろい。
まあね、司の機嫌が悪くなるのは予想済み。
一人多いのは今に始まったことじゃない。
今年あたりから司の不機嫌要素になってしまった佑クン。
気の毒としか言いようがないが味方はたくさんいるんだもん。
大丈夫!!!
佑くん一人じゃ戦わせないからって、どんな戦いだつーの。
「二人じゃなく駿も翼もいるんでしょう」と司の拗ねた感情には効果がないことを口に出そうとは思わないが、それ相応の対応はさせてもらうから。
「おい、俺らも行くか?」
「どこに?」
「だから初詣だよ」
「あのね。私たちは会社がらみのお偉いさんたちから新年のあいさつを受けなきゃいけないんでしょう」
ハッキリって正月も御とそ気分じゃいられないせわしさの中にいる。
「あいつらの方が心配だろう」
「初詣に行くだけだよ」
「駿も、翼もいるんだし。私たちが若いころお母さまがついてくるって言ったら司はどうした?」
「あのババァにそんな暇な時間あるわけねぇだろう」
今の司はあの時代のお母さまより位相がしいって思うけど。
「もしもよ。もしもよ、考えてみて」
「速攻逃げる」
考えることもなく司が答えて私と舞を見る。
「舞が親の目を盗んでいろいろやっちゃうより寛大な所みせた方が安心だと思うんだけど。
佑君は信用できるし」
「あのな、10代の男を甘く見るなよな」
「なんで?」
「なんでって・・・」
穴の開くほどまじまじと司が私を見つめる。
「お前に聞くのが間違っていた」
そう言ってズンズンと子供達の方に司が歩いて行く。
「佑、初詣が終わったらすぐに舞を連れて帰れ」
そう言って駿にしっかり見張ってろってくぎを刺す。
「行くぞ」
機嫌のない声が私に帰ってきた。
拍手コメント返礼
うさこ 様
着物は親から子供へってありますよね。
私の着た振袖もしっかり娘へと取ってありますよ。
着てくれるかどうかわかりませんけどね。
司君も昔の思い出に浸りながら眺めてればいいのにね。
佑君がいると無理でしょうね。
みわちゃん 様
こちらこそ今年もよろしくお願いします。
司とつくしの初詣に楓さん同行。
想像したら私も怖い。
神社貸切警戒中になっちゃいそう。
この初詣の実況中継があったら司君仕事どころじゃなくなるでしょうね。
ゆみん 様
司の血ならマンネリとは無縁の道明寺兄妹弟ですよね。
つかつくがマンネとなったら周りはどうなるのよ~~~~~
なる 様
司の事は子供達も良く知っている♪
つくしちゃんもF3もいるから大丈夫でしょうね。
ゆきこ 様
快気祝いのつもりでしたが佑君のカッコ良さがねぇ~
少ないかったの~
もっと二人でデート気分の初詣書きたかったんですけどね。
次回に持ち越しになっちゃいました。
おみくじの内容で今年は展開?
いや~んそうなったら大変なのは駿君よ~
マンネリにならない様にしないといけませんからね。
佑君のプライベートな内緒ごとってなんでしょうね。
あるのかな?
父親と一緒で実は年上にモテるとかあったらどうしましょう~。
年上に人気があるのは間違いないかな~(笑)
しにょ様
明けましておめでとうございます。
これを境に舞ちゃんと佑君、進展欲しいものですよね。
続きも頑張ってお届けします♪
「やっぱ、もめたな」
「いいんじゃないの母さんにまかせとけば。あんがいあれで母さんも楽しんじゃってるし」
目の前をあるくのは駿お兄ちゃんと翼と佑。
2人ともちゃっかり神社で彼女と待ち合わせしちゃってる。
男子3人の後ろに女子が3人。
「親父が見張りをつけてたらヤバい」って警戒する翼の発案。
並んで歩くのが理想だけど、佑の背中を見ながらも何となく嬉しいっていうか・・・
楽しいっていうか・・・
翼と話す佑の横顔が和らいで、楽しそうに笑った顔がチラリと後ろを見て微笑む。
視線が重なった瞬間。
それが数秒なのに私の事を気にしてくれてるって思えるから照れくさくなる。
「舞、離れるなよ」
やさしく、そう、瞳が語り掛けているみたい。
人込みに押されて波のように揺らいだラインは当たり前みたいにそれぞれの二人になって、肩を寄せ合える距離。
お兄ちゃんの隣りには菜花さんが。
翼の隣りにはすずが。
ちゃかり近付いて人込みから守ってる雰囲気。
「舞」
私を気にかけて声をかけてくれるのは流石はお兄ちゃん。
翼なんて私がいるの忘れちゃってるもの。
「大丈夫か?」
人込みに押されて身体のバランスがわずかに崩れた私を佑はしっかりとフォローしてくれた。
佑の差し出した腕がしっかりとわたしの胸元を支えてくれてる。
「ありがと・・・う」
「この人込みじゃ仕方ないか」
助けられて顔を上げた私の目に前には佑の爽やかな笑み。
こんなに近づいたの久し振り。
助け起こされて曲った膝を少しづつ伸ばす動作で私の掌が佑の手の甲に触れて、ドクンと心臓が一つ大きく跳ねた。
手をつなぐのがなんでもなかった頃もあったのに、今はそれさえもドキドキと平常心じゃいられない。
そんなの気にしてないとでも言う様に佑が私の腕を握って身体を引き上げる。
つないだ手をそのままに境内に向って前にと歩く。
もうなんの願い事も考えられないままに手を合わせた。
みんなで引いたおみくじ。
「中吉かぁ・・舞は?」
女の子3人で見せあう様に開いたおみくじ。
わたしの手元を覗き込んできたのはすず。
すずのおみくじの恋愛運
インスピレーションだけで行動するには少々危険な一年とも言えるでしょう。
自分の直感に頼らずに、仲のいい友だちの意見を参考にしてみると道が開けそうです。
すずより翼の方が直感で行動しそうだけどね。
「末吉・・・」
恋愛運
好きな男性と、今日を境に急接近を遂げられそうです。
ただし、あまり相手のプライバシーを探るような言動はつつしむべき。
相手があなたを必要とする時が来たら、恋は成就するでしょう。
佑が私を必要とするときってあるのかな?
ない気がした。
なんだか落ち込みそう。
「菜花さんは?」
気を取り直して聞いてみる。
差し出して見せてくれたおみくじは大吉
好きな相手との間に旅行話などを持ち出してみると運気UP。
今まで以上の深いつながりを生み出す絶好のチャンス!
パートナーのいるあなたはマンネリ解消の意味でも、さまざまな刺激を取り入れてみると2人の関係に再び火がつく可能性も。
お兄ちゃんに見せたら喜びそうな気がするけど・・・。
マンネリとか・・・
刺激とか・・・
大人の色が強い様な・・・
わたしは引かなくて良かった・・・のかな?