恋人はSecurity Police 20

一気にこのお話は終わらせちゃいましょう。

そんな気持ちで集中アップいたします。

今回もまい2様からのポイ捨てに対応させていただいてます。

「司がシビレを切らしちゃう前にそろそろ帰りましょう」

道明寺と別れてからすでに時計の針は8周は12の数を回ってる。

今日の私のバイト代はどうなるのだろう。

一時間も無駄には出来ない筈なのにそれ以上のお金を使われて返信させられちゃってる私。

とてもSPの仕事につける恰好はしてない。

どう見ても守る側より守られる側に見えるもの。

おねェ様にもしっかり付いているSP

そのSPから渡された一枚のメモ。

そのメモを黙読したおねぇさんから私の手に渡される。

「西田からの伝言よ」

西田さんって秘書の西田さん?

これからの仕事の指示?

道明寺からの伝言より楽なんじゃないかとホッとしてる。

『代表が息も絶え絶えに呼吸をする事も ままならない程お待ちでございます。

ここは、あなたのお力で…宜しくお願いします。』

息も絶え絶えって・・・・

え?

どういう事!

やだ、あいつどうかしちゃたの?

悪い病気?

命に関わる状況?

あたし、まだ道明寺に何も言ってない…。

世界中が傾いたって 一人で立ちなおせる程の強靭な精神の持ち主だって事ぐらい、いくら鈍感な私にだってわかる。

それに、カビてるパンとか腐ってる物とか食べても、平気そうな頑丈な体してて…。

いったい、どうしたっていうのよ!

それとも・・・

病気じゃなく・・・

私がなかなか帰ってこなくて仕事放棄しちゃってるから、不機嫌爆発!怒り心頭!とか?

「すいません、道明寺のところに急いでもらえますか?」

運転手さんにそう告げる私を見ておねェさんは落ち着きのある表情で呟いた。

「知恵熱・・・」

道明寺って熱を出しやすい体質なんですか?

「風邪は滅多にひかないけどね」

にこっと微笑むお姉さまに首を傾げる私をのせて車は走って行った。

ホテルとか博物館に間違えそうな豪邸。

昨日の今日でも見上げてしまう豪華さ。

二度目でも慣れない・・・

「それじゃ後は御願いね」

背中を押されて閉じ込める様に開いたドアはパタリとしまる。

「おせーよ!」

思わずカギがかけられてないか確かめそうになる私のうしろから聞こえてきた声。

言葉を発した唇から静かに漏れた吐息。

けだるそうな表情に少し潤んだ瞳。

シャツのボタンが二つほど外れて鎖骨のラインが汗で滲んだ様にしっとりと濡れて輝く。

漂う艶。

ベッドに起き上がったあいつの姿を見て、一瞬息をするのも忘れるくらい見惚れてしまった。

立ち尽くしてる私を引き寄せて抱き着かれたその反動でベットに昨日の同じようにまた倒されてしまってる。

昨日より熱く感じる肌の温もり。

「本当に熱あるの?」

道明寺のおでこに触れた手のひらを自分の掌に当てて熱のちがいを確かめる。

もう少し確認したくて道明寺の額に自分の額をコツンと重ねた。

「バカ、むやみにさわんじゃねーよ」

わたしから離れた身体を反転させて道明寺がベッドに倒れ込むように天井を眺めてる。

目をつむったまま道明寺の両手は鼻と口元を抑え込んでる。

「道明寺、道明寺どうかした?気分悪い?

目を開けてよ」

「お前、姉貴に言ったんだろう?」

「えっ?」

「俺のこと真剣に考えるって?」

「・・・まあ」

なに?

さっきお姉さん言ったことがなんでもう道明寺に伝わっちゃってんのよ。

「俺のこと、好きか?」

道明寺が私の身体にかぶさるように距離を詰めて指先が頬にやさしく触れる。

しなやかな指の動きに整い過ぎた顔立ち。

鑑賞するには十分すぎるイケメンが目の前で熱く瞳を潤ませて迫る。

慣れてない上に、少女漫画にありがちなドキドキ感満載のシュツ。

これが反則じゃなくてなんなのか。

心臓が壊れそうなくらいドキドキとうるさくてしょうがない。

これってヤッパリ道明寺のこと好きってことなの?

意識してるのは十分に恋愛指数経験ゾーンを最高ゾーンに押しあげてくれちゃってる。

昨日重なった唇が身近に迫っていて意識するなって方が無理。

「道明寺・・・」

道明寺の視線から逃れるには道明寺に抱きつくしか思い浮かばなくて・・・

腕を道明寺の首に巻きつけて身体ごと寄せた。

「熱がまだでてきそう・・・」

耳元でうめくように絞り出された声。

ボン!と道明寺の顔から火が付く音が聞こえた気がした。

「えっ?大丈夫」

「さっきから大丈夫じゃねェよ。

鼻血でそうで何回慌てたって思ってんだ」

身体を離して心配で慌てた道明寺の顔は何故か鼻先まで真っ赤になっていて・・・

子供みたいに照れた表情がむくれていて子供みたいで可愛く思えて、お姉さんの言ったことがなんとなく理解できた気がする。

「私、道明寺のこと好きになってるかも」

クスッと笑って漏れた声に自分でも思わず驚いた。

「あっ、もっと一緒にいる時間が増えればってことだから」

取り繕うとした声が焦って舌を噛みそうだ。

「それならもっと2人で一緒にいるために一緒に暮らせばいい」

「うん。…へっ!」

「へ!じゃない。女に二言はないよな。」

余裕のある表情を見せた道明寺がご機嫌な笑みを見せる。

体調がわるそうには見えなくなってきた。

「…道明寺?息も絶え絶えじゃなかったの?」

「息ができないほど お前の事が欲しくてたまんなかったんだ」

「バカ~~!!何言ってんのよ」

私の方が熱が出てきそうだ。

「本気で心配して胸が瞑れそうだったのに、その責任をとって欲しいわよ」

「大丈夫だ。潰れた胸は俺がすぐに大きくしてやるから」

クククって、笑うな!

「え?そうなの?すぐ大きくなるの。ホント?よかった、安心した。」

「安心したって・・・心配してるのは俺の体調じゃなくて、ちまちました胸の方かよ」

道明寺が私の首に腕を巻きつけてキュッと抱き寄せる。

「たくっ、お前の反応は予想できねぇよ」

吐き出された道明寺の息が熱く首筋をかすめて行く。

触れた息が甘くてビクンとした初めてのくすぐったい様な感触を私にあたえてくる。

「無駄なこと考えないで、俺の女になれ」

「ちょっと待っ…んんっ…」

重なった唇は甘くて、やさしくて、好きだと何度も唇を爪弾くようにキスで触れて囁く。

この前のキスと違って、ふわふわしちゃう。

「お前のその顔、凄く可愛い…反則だ。」

恥ずかしくて顔を隠したいのに道明寺の腕がそれをさせてくれない。

「もっと可愛くさせてやるよ」

「さっき、おねえさんに綺麗にしてもらったばかりなんだけどな。

これ以上可愛くなんて無理だと思う」

「意味が違うから」

ククッと声を漏らす道明寺はすこぶる機嫌が良くて・・・

そのまま私は道明寺の腕の中に閉じ込められてしまった。

拍手コメント返礼

うさこ 様

司君今回攻めてますよね。

だって~ まい2様のポイ捨ての司君がねぇ~

私の上を行っちゃってますから~

司君お品書きの注文出来たのかしら?

なる 様

この流れは!なるようになっちゃう?

いや~今回の司君攻めてますからね。

外堀はシッカリ埋められてるし、後は天守閣を攻め落とすだけ~

落とせるかな・・・(^_^;)

ゆみん 様

ここは、みっちりばっちりかわいがってもらいましょうか。

棒は何処にいく~。