初詣 おまけの話 2

SNSを既読して不機嫌な司。

その後を期待するリクありがとうございます。

これで打ち止め!なるかなぁ・・・

少し不安を残しつつ行ってみたいと思います。

またまたふにゃろば様から頂きました。

今回はそれをもとにお話を作らせていただきました。

「帰るぞ」

開いた司の掌から粉々に砕けたスマフォの破片がパラパラと床に落ちる様に見えたのは流石に錯覚。

それでも生きてるとは思えないスマフォは司の手から投げ出され弧を描いて宙に浮かぶ。

悪用されたらどうするの!

そんな思いで慌てて身体を動かしてスマフォをキャッチ。

焦った。

単語一つで背中を向けてズンズンと人を押しのけて歩く。

それはまるで藪を進む虎。

どうしたって不安そうな顔がいくつも私たちを見送ってる。

「まだ、ほら、挨拶終わってないけど」

司の顔色を気にしながら小声で背中に呟く私。

「この不機嫌の状況で俺に挨拶を受けろと言うのか」

ジロリと私を見おろす視線は獲物を追う猛獣の鋭さ。

「あのね、このくらいで目くじら立てたら舞がお嫁に行くときどうするのよ。

司だって、私という娘を、私のパパから奪ったんだぞ」

・・・と、言いたいところは胸の奥にしまい込む。

ここで反論したら、火に油を注ぐことは目に見えてるもの。

しょうがないから、私が、気分が悪い仮病をとっさに装って会場を後にした。

司が不機嫌に会場を後にしたら・・・

残された出席者が、道明寺総帥の機嫌を損ねたのは誰だってことで、いらぬ心配をしちゃうんだからね。

株価に影響したら新春から縁起が悪い。

私が経済の事に気を遣うなんてなぁ・・・。

青天の霹靂。

なんて言えない立場にいるのは道明寺夫人の肩書。

重いんだぞ。

車の後部席で腕組みしたまま膝を揺らして落ち着かない司。

「遅い」

何時もより正月の首都の本線はスカスカですけどね。

屋敷の玄関についたと同時に司が飛び出す。

「早っ・・・」

まだ運転席に坐ったままの里井さんと顔を見合わせながら司を見送った。

「佑っ! お前、これはどういうことだ!!」

玄関先のエントランス。

子供たちはまだそこでたのしく時間を忘れて立ち話の最中。

ここで乱入しちゃうの大人気ないぞ。

そう思ってるのは私だけじゃないって表情の駿。

「これって? あ…」

司がどうして不機嫌なのか分ってない表情の佑君。

舞を送ってきて話してるだけで司に睨まれるのは宿命だよ。

佑君が嫌にならなきゃいいけど。

事の状況を駿に私のSNSをチラリと見せる。

「あ~、これは」

一瞬で司の不機嫌を原因を把握した駿。

きっと頭の中でどう治めるべきか脳を最大出力で働かせてるって分る。

「お、なかなか良く写ってんな」

呑気に私のスマフォを覗き込んできた次男坊。

あのね!

佑君は翼の親友でしょう。

もっと 心配していいんじゃないの?

「駿、翼! お前らもそばにいたんだろっ! 何だって舞を放っといたんだ」

あは・・・は・・・はぁ・・・

司の不満は息子たちにもあるのね・・・。

怒りの元はひとつより三等分の方が良いかも知れない。

このままじゃ誰もエントランスに近付けない。

それはそれで使用人さんたちのいい迷惑。

仕事の邪魔。

「お父さん、何怒ってんの? 佑はただ転びそうになった私を助けてくれただけだよ」

いい加減にと言いかけた私の前を通りすぎた舞の真っ赤な顔。

舞は舞らしく不機嫌。

おっ~

って喜びそうな表情を浮かべた翼。

シッカリ楽しんじゃってるよ。

「お、お前に抱きついてるじゃねーかっ」

抱きつくというより手を伸ばして舞を支えてるって誰が見ても分る画像。

これを抱きついてるって言われたら舞じゃなくても怒るよ。

なんだか、私が道端で知り合いとあいさつしただけで「浮気だ」そう言い放った司をまだ道明寺と呼んでた恋人時代の私たち。

それを思い出せば、道明寺の思考回路も分る。

娘にそこまで嫉妬できる父親ってウザったいって言われちゃうぞ。

「お父さん、言い方がイヤラシイ…。オヤジっぽ~い」

ウザいじゃなくて親父って・・・

司には悪いけど笑いそうだよ。

「!」

あっ・・・司が焦った。

「とにかく! 佑は悪くないからね。このことで佑を責めるなら…、私これからお父さんとずっと口きかないから」

おおっ。

舞の爆弾投下。

司:「!!!」

ますます焦った表情になった司の困惑気味の表情。

なにも言えない口元はわなわなとふるえてる。

吐き出せない不満はこの後は、たぶん私に来るよね。

覚悟しなきゃいけないかな・・・。

「ククッ、親父の負けだな」

腹をかかえて笑い声を上げる翼にげんこつを思わず一つ。

これ以上司の機嫌を損ねるものは排除したい。

母さんの身にもなれつーの。

「ああ。舞からの完全無視なんて、お父さんには耐えられないからな」

駿まで少し笑みをこぼしてる。

長男坊の爽やかな笑顔には癒されちゃうんだよね。

それは多分滅多に見せない司の笑顔と重なるから。

「相葉さん達や西田さんからも頼まれてたけど、私よりは舞のほうがずっと効果があるわね」

ほどほどで許してと舞には耳打ち。

「良かったじゃん、お袋。これからは親父のお守りは舞にしてもらえよ」

私にげんこつをもらっても悪びれな翼に和む空気。

「そうねぇ…。楽にはなるけど、ちょっぴり寂しいかな?」

その空気に乗っかる様に私も呟く。

「お母さん…」

寂しいって言葉に反応を見せる駿。

ちょっと!

そこに反応見せるな。

恥かしくなるじゃないか。

「女心は複雑だね♪」

「お前に女心が分るのは100万年早いんだよ」

今度は司からげんこつをもらった翼

「イテッ」と叫んで、頭を抱える仕草をみせてしゃがみ込む。

大げさ・・・

じゃ、ないかも・・・。

「大丈夫?」

心配して翼を覗き込むすずなちゃん。

三人三様の恋愛は順調に進んでるようで良かったね。

舞と佑君が一番大変かぁ・・・。

ヨシ!

頑張ろう。

新年の私の抱負って・・・まさかこれ?

拍手コメント返礼

ゆみん様

お父さんは心配性、

そんな漫画ありましたね。

確かにかぶるぅ~

電話のコード切っちゃうなんてそれはすごいですね。

今なら携帯を持たせてもらえないんじゃないですか?

司にヤキモチ妬かせる作戦”で娘の恋愛支援!

効果ありそうですね。

うさこ 様

嫁には行ってもらわないと~

>帰り際にこけてハグシーンのナマ再現を。

司どうなるでしょうね。

佑君を投げ飛ばして自分が助けるとかあり?

ゆきこ 様

まだまだ続きますよね?

なんて、煽らないで~(笑)

直ぐ乗っかっちゃうの♪

未来はこのメンバーで決まりでしょうか?

近い将来の家族の構図♪

なる 様

こんな家族いいなぁ~と未来の嫁は思ってくれてるでしょうか?

佑君は微妙だろうなぁ・・・(^_^;)

akko

新年早々からこの家族は騒々しくて~

今年もにぎやかになりそう。

アーティーチョーク 様

相変らずのつかつくですが、子供達が揃うとますますごちゃごちゃで~

3兄弟妹の恋模様今年はどこまで進みますことか・・・