DNAに惑わされ 36
そろそろこの二人も先に進めないとなぁ・・・(^_^.)
最近つかつくばかりの更新で忘れたころに書いてます。
新しい展開を始めようと画策中です。
時間は変わり映えなく静かに流れてる。
普通の学校ってこんなものなのかな?
英徳で当たり前に聞こえてきた会話。
ブランドの話に次のバカンスの旅行先に外国の名前が飛び交う。
送り迎えに列をなす高級車。
今、目の前には校門に乗り付けられた軽自動車から飛び降りてきた生徒。
遅刻しそうになって送ってもらったって風景は日常の風景。
一般道路には邪魔なでかい車を見慣れるよりこっちのほうが僕は好きだ。
普通だと思って過ごした場所は今ここでは異次元に思える。
昨日見たテレビの話や授業が終わってからの遊びの話。
どうでもいいようなことをどうでもいいやつと笑い合って過ごす時間。
そこには何の遠慮もなくて親のコネも力もなくてすべて平等。
当たり前で過ごすしてたはすなのに僕は僕なりに『道明寺 駿』道明寺財閥の御曹司を演じてたんだ。
余裕でのびのびと息をしてる感じを今の僕は気に入ってる。
「おはよう、なに難しい顔してるの?」
「この学校好きだなって思っていただけ。
鮎川がいるしね」
照れくさそうな顔を一瞬作った鮎川はすぐに冷静さを取り戻して隣の席に着く。
なにか言いたそうな顔はそのまま口をつぐんで次の授業の教科書を机の上に並べてる。
ぜんぜん僕のほうを見てくれなくなった。
「舞がさ、鮎川に何か相談したいって」
ここで昨日舞に呼び出されたことを言うつもりはなかったが、鮎川を自分のほうにむかせる言葉が見つからずに舞の名前をとっさに出してしまっていた。
本当に舞が鮎川に相談したいかどうかは甚だ微妙。
舞の恋の悩みは両想いでなんの問題もないように思える。
問題はあの父さんがそう簡単に舞の彼氏を認めるわけがないってこと。
鮎川の親父さんも手ごわいから舞より佑のほうに僕は同情してる。
「鮎川さん、最近学校を休んでたよね」
突然僕と鮎川の会話を絶つように席の間に割って入ってきた男子、クラスメートの青葉数馬。
僕の視線を遮るように背を向けて鮎川の机に両手をついてる。
「あなたに関係ある?」
否定的な鮎川の声。
「おい、駿、気をつけろ。あいつ、鮎川のこと好きだから」
即座に僕のそばに寄ってきたのは、蒼。
大きなショッピング店を親が経営しててこの高校のPTA会長でおじさんは都議会議員だとか。
その情報はほぼ学校の生徒全員が知ってる。
お金にものを言わせてるわがままな坊ちゃん。
幾人かの取り巻きの生徒もいたはずだ。
英徳にもいたタイプ。
でもさすがに僕の前でそれを自慢する奴はいなかった。
金持ちだと僕の前でも大げさに自慢する奴は逆に新鮮で面白い。
「今日はどこで遊ぶ?おごるぞ」
みたいな会話を何度も聞いたことがあった。
無駄使いはダメだぞ。
それにそれ親が仕事して稼いでくれた大事なお金だぞ。
僕がそれを言うと蒼は「嫌味にしかきこねぇ」ってゲラゲラと笑う。
「心配いらないよ、いくら俺が使ってもうちはお金有り余ってるから使い切れねぇの」
青葉数馬の返答にまた蒼は腹がいてぇと苦しそうに笑う。
「ほっといてくれない」
機嫌を損ねた鮎川の不機嫌な声が僕の時間を引きもどした。
拍手コメント返礼
アーティーチョーク 様
お久しぶりです。
二人の間に割り込もうとするおバカなオリキャラ。
敵は親から外野へ~
このあと・・・
舞を巻き込んで騒動が起きても面白いかなと思ってます。
ゆきこ 様
久々の高校生駿君なの~
いや久々に書くと大きくなったなと・・・(^_^.)
サラブレットと駄馬ほどの違いにいつ気が付くのでしょうか。
真美氏に匹敵する自己中キャラに出来上がれば面白いかなと思っております。