ANSWER 24 (番外編 )

なぜか佑 君と恭介君は二人部屋。

二人で過ごす初めての夜♪

何かが起こる予感。(ないって・・・)

いつになったら舞ちゃんと佑 君の初めての夜が見れるのかな?

えっ?

相手が恭介に代わってる確率?

どうかなぁ・・・(;^ω^)

30%が低いと感じるか高いと感じるかはどちらを御贔屓にしてるかで変わってくると思います。

今回は二人の夜を覗く前にちょっと脱線させていただきました。

翼から連絡をもらったつくしと司の一コマを続きからどうぞ

「あのね、落ちついて聞いてね」

内線の直通電話の受話器から珍しく聞こえてきたつくしの声。

落ち着いてねぇのはおまえじゃねぇか。

「ちょっと病院入ってくるから」

病院?

まさか!五人目ができたとか?

落ち着けなくなる内容でそれしか浮かばないのは澪が生まれた影響。

いつだ?

あいつとの夜を思いだしてって・・・

出産後しばらくご無沙汰で・・・まだ数えるほどしか・・・

妊娠がわかるの早くねぇか?

「そうひどくはないんだけどね」

もうつわりがある?

なんとなく俺の想像が現実に近づいてきそうな予感につばがうまく飲み込めない。

澪と年子になんじゃねぇの?

「心配ないってことだけど救急車で都内の病院に運ばれてるの」

受話器を持ったまま、目視できるはずのない地上を窓に顔を張り付けるように覗き込んだ。

救急車のサイレンが近づいてもこの部屋まで聞こえるはずもない。

「大丈夫なのか?」

「意識はあるしちょっと怪我しただけだって」

「怪我?妊娠したんじゃねぇの?」

「え?」

受話器の向こうから気まずくなるような沈黙。

「なっなななに想像してるのよ。そんなことあるわけないでしょう」

動揺しまくりの舌をかみそうなつくしの声。

澪の時も嘘だろって最初思ったろうがぁ。

受話器の向こうで真っ赤になって弁明してんじゃねぇの?

「ショッピングモールで爆破があったの知ってる?」

「テレビの速報で流れてるの見た。

道明寺ともつながりがあるから株価の変動に注意してるところだ」

「それがお前とどう関係あるんだ?」

「舞と翼がそのショッピングモールにいたみたいで騒動に巻き込まれたようなの」

救急車で運ばれてるのはつくしじゃなくて舞と翼ってことか?

つくしの妊娠を想像してた自分が道化に見える。

「私今から病院に行ってくるから」

「お前、今どこにいる?」

考えたら直通で内線をかけてくるんだからまだ社内にいることは間違いない。

「事務所にいるけど」

「待ってろ直ぐ行く」

部屋のドアを勢いよく開けて飛び出す。

西田のどうされましたの表情はいつものこと。

「爆発されたショッピングセンターに舞と翼がいたようだ」

西田のデスクの前を足ばやに歩きながらそう告げる。

冷静さを保ちながらも苛立たしさを隠す必要もない相手。

「車を回させます」

いつもの仕事の処理と何ら変わりない態度で俺が命令する必要もなく動く。

「つくしのとこによってから一緒に行くから」

西田はちらりと俺に視線を向けただけで電話で連絡を取ってる。

相変わらずそつがねぇやつ。

俺が会社を出るころにはすべての情報は西田に集まってる気がした。

「翼は元気そうな声だったから、保護者に連絡取るように言われて私に連絡してくれたみたい」

西田の手配した車に乗り込んだ俺たちは直ぐ様情報をつかんだ西田によって舞たちの運ばれた病院一点を目指してる。

翼はかすり傷一つもなく、舞も軽い打撲程度。

美作佑 と 大内恭介、槇すずなと本城薫子。

一緒にいた相手まで短時間で調べて怪我の様子、そして病室の部屋番号までを書いたメモをしっかり運転手に俺に渡すように西田からの指示がしてあった。

そのメモをつくしに見せる。

「これって西田さんの字だよね?

あの短時間でここまで把握できるってさすがだわ。

そばにいる翼ったら大した怪我じゃないから心配しなくてもいいって、心配するに決まってるのにあっけらかんと言うんだもん。

きっとあれは救急車に初めて乗って興奮してたんじゃないのかな?」

「怪我したって聞いたときは不安だったけど西田さんの情報なら安心していいよね」

不安なときはそれを隠すようにおしゃべりになるのは知ってる。

「顔を見るまで安心はできないが西田の情報なら大丈夫だろ」

左手をそっとつくしの肩に回して抱き寄せる。

こつんともたれるように頭が俺の肩に重みをかける。

安心しろと伝えるように肩口をしっかりと手のひらで包み込んだ。

病院の前はテレビ中継のカメラやアナウンサーで混雑してる。

その門をくぐる俺たちの乗った黒塗りの高級車。

誰が乗ってるのか、それをとらえるようにカメラとフラッシュが一斉にたかれる。

スモークの貼ってある車窓の俺たちが見える心配はない。

玄関に横づけされた車。

後部席のドアが完全に開く前につくしが俺の膝に乗っかるように這いつくばって俺を押しのけた先に車から降りた。

スカートの裾まくりあがってるぞ。

白・・・

って、俺も余裕。

「なに?」

「いや、なんでもねぇ」

いまだに妻のパンチラにどきっとしたなんて言えねぇよ。

必死になってるつくしを見ると俺は冷静でいられる。

「病室に行くぞ」

どっちに行こうか迷ってるつくしの腕を引っ張って病棟の案内版を確認しながら舞と翼を探した。