ANSWER 28

いよいよご対面の三角関係♪

どうなるかな~

もちろんこの後は佑君と恭介君の二人の熱い夜がまってるはず?

そんなBLはどこどこ?

できればお熱いのは舞ちゃんと佑君で見たいと思ってる佑君一押しの皆様にはまだドキドキハラハラでお願いしたいと思ってる行けずな管理人でございます。

「佑・・・ごめん」

「どうして舞が謝るの?」

ベッドの上で目をわずかに細めて佑が作った笑顔はどこか寂しそうに見える。

私から離れたことを悔やんで悩んですまなそうに私を見つめる佑にキュンと胸が痛んだ。

私より本城さんを救ったことは正解だって思う。

じゃなきゃきっと本城さんががれきの下敷きになっていたかもしれない。

無傷じゃいられなかったかも。

「ほら、だって、安静にしてなかったから看護師さんに注意されたんでしょ」

佑が私の部屋を出た後看護師さんに怒られなら病室に連れ戻されと教えてくれたのは翼。

「よっぽど、舞が心配だったんだよ」

ニヤついた翼の顔は私の反応を楽しんでいて、からかう素振りをかくそうともしなかった。

「それなのに私の病室まで来てくれてるんだもん。私のことより自分のこと少しは大事にしなきゃだめだよ」

「舞以上に大事なものなんてないよ。

今の俺が言うと現実味がないけどね」

小さくため息を漏らす横顔。

高い鼻筋に伏せた長いまつげ。

落ち込んでいてもその横顔には魅入られる美しさが存在する。

この病室に入れ替わり立ち代わり看護師さんが何度も入っていくのもわかる気がした。

「あのね。佑が本城さんを助けられるのに見捨てならそっちのほうが私は怒るよ。

それにもし私を優先して本城さんが大けがでもしたら佑はもっと後悔したんじゃないの?」

だから佑の行動は意味があって、それが正解で、佑が落ち込むことはないって理解してる。

それなのに、やっぱり助けてほしかったのは佑だって矛盾した感情もあって・・・。

ムカッとした感情は身体の奥からふつふつと湧き上がってきて不機嫌に佑を怒っていた。

どうして私こんなにムカついてるんだろう。

謝って、励まして、お休みって言うだけのつもりだったのに。

まじまじと佑が私を見つめるから目のやり場に困る。

いたたまれない気分はそのまま私を佑から遠ざけて身体を反転させた。

あっ・・・

佑の隣のベッド。

そのベッドの上に臥床した大内先輩は布団の上に足を投げだしていた。

寝衣のズボンから見える白いギブス。

骨折を印象付ける怪我。

きっと私たちの中じゃ一番重傷。

「あの・・・痛くないですか?」

「痛い!  って言ったら何かしてくれるのか?」

痛いって言葉に反応して一歩足を前に出した私を阻む高飛車な声。

何にもできないだろうと拒む表情が私を見つめてる。

「痛いんだったら、看護師さんを呼ぶとか」

「痛みはないから」

そう言って起こす身体は少し左右に揺れる。

ギブスで抑制された身体にまだ慣れないぎこちなさ。

「せっかくあいつが帰って静かになったと思ったのにな」

「もう帰りますから」

ふてぶてしく見えた先輩の表情が眉をよせる表情に変わった。

「やっぱり痛いんじゃないですか!」

「痛くねぇよ」

痛くなって言った直ぐ後で小さくイタイって唇が動くのが見えた。

「骨折していて痛くないはずないじゃないでしょう!

以前私が足首捻っただけですごく痛かったんだから」

「鎮痛剤さっき貰って飲んだから大丈夫だ」

「やっぱり痛かったんだ」

「お前には関係ないだろう」

ムッとした表情を見せた先輩に言い勝ったってふわふわとした優越感に心が浮ついてる。

「だって、怪我したの私にも責任はあると思うから」

「それじゃ、俺のために何かしてくれるってこと?」

「何でもします」

毎日見舞いにこいっていえば来るし、

学校の送り迎えしろっていえば付き合うし、

でもそんな要求をする大内先輩じゃの性格じゃない。

本城さんも追い返しちゃってるし。

「何でもするんだ?」

「私にできることなら」

精一杯の明るい声でほほ笑んだ。

「舞!帰れ!」

激しい嫌悪感に満ちた佑の声。

「佑・・・」

中越しに聞こえたその声は意外すぎて振り向くことを躊躇させるほど。

「舞も安静にしてたほうがいいんじゃないのか?」

いつも気づかいやさしさを兼ね備えた佑には似つかわしくないNOといわせない強さを感じる。

威圧的な空気はいつもの佑の雰囲気からは想像できない強力なもの。

シーツの擦れる絹音で佑がベッドか降りたのがわかった。

「送る」

取られた腕を振り払うように振り向いた。

「舞・・・」

言葉とは裏腹に不安げな瞳がじっと私を見つめてる。

私を呼ぶ声だけはいつもよりか細くて、頼りなく思えた。

「送ってもらうほどもないから・・・

帰るね・・・」

このままここにいちゃいけない気がして飛び出すように病室を出てしまってた。