Unfair 7
おはようございます。
はぴまりファンの方お持たせしました。
つかつくとは一味違ったいちゃこら夫婦。
え・・・と、この後・・・
北斗冷めちゃったしな・・・
どうする千和ちゃん。
そんなに匂うか?
匂いが嗅げる範囲に鼻を擦りつける。
バカらしい。
シャワーで流した身体から外からのタバコの匂いもアルコールの匂いも確認できるはずがない。
あいつが気が付いたのならきつめの香水の移り香がスーツに残っていても不思議じゃない。
相手にしなかった隣の席の女の匂い。
カウンターに座るべきじゃなった。
結婚する時に言ったよな。
結婚って言っても本当の結婚じゃなく強制に結婚を迫ったあの日。
恋愛をして結婚したわけじゃない偽装結婚でも結婚した以上はお前を裏切るようなことはしないって。
めんどくせー相手は避けてきたはすなのに・・・
そのめんどくささがおもしろくて・・・
俺にまとわりつくお前がいななきゃ物足りなくなって・・・
ほんと、めんどくせー。
あいつといると感情が落ち着けなくて冷静な自分が保てなくなる。
気が付けばいつもあいつの顔がちらついて、会いたいとか、声が聞きたいとか、抱きしめたいとか、ふとした時間を千和が俺の中を占める。
会社で仕事以外のことを考えてることは今までの俺にはなかった愚。
一人の女に夢中になるのが怖い感覚。
心を占める割合が大きくなれば大きくなるほどその感覚も大きくなってくる。
今更遅いが惚れすぎるのも考えものだ。
何も言わなくても俺の気持ちを組みとって対応できる女。
それが楽だった。
ただ楽なだけで本気で恋愛をしてたわけじゃない。
俺が本気で愛したやつは俺を信用してない目つきで俺を責めた。
単なる焼きもちだと普段なら鼻で笑えるが虫の居所が悪くて不機嫌さに不愉快さが加わってあいつを抱く気持ちが失せた。
俺を信じられねぇのか。
信じねないわけじゃないんだよな。
わかってんだけどな。
今日の俺はお前より素直になれない。
リビングの長ソファーに横たえた身体。
ソファーから飛び出した足の指先さえ暇そうに見える。
寝室に置き去りの呆然と俺を見上げた千和の顔が浮かんで胸に浮か気まずい感情。
別に意味でむしゃくしゃして眠れない。
あいつはめそめそ泣くタイプじゃない。
布団を頭からかぶって『北斗のバカ!』とか叫びながらムカついてるあいつがあいつらしい。
ひと時怒った落ち込んで眠れなくなって尾っぽ振って俺にすり寄ってくるはず。
「カチャ」
ゆっくりと音を立てないように気を使いながら開いたドア。
足音も経てないようにゆっくりと俺に近づく歩く。
音は最小でも気配でわかる緊張してるあいつ。
「北斗・・・寝た?」
寝てねぇよ。
瞼を閉じて腕組みをしたままの寝たふり。
「風邪ひくよ」
ひかねぇよ。
目を閉じてても瞼の上で千和の長い髪が揺れて影を作るのがわかる。
心配そうに覗き込んでる雰囲気。
顔の筋肉が極力動かないように冷静を装う。
「グフッ!」
いきな腹の上をめがけて千和が身体を俺の上に投げ出してきた。
「起きてるのは分かってるんだから!」
両肩を押さえつけられた俺は起き上ることもできずに目を見開いた。
目じりに涙を浮かべた拗ねてる表情。
「嫉妬してるんだから、少しは言い訳してよ」
「お前に嫉妬されるようなことしてねぇよ」
「あのね、それでなくても北斗はモテるんだから」
モテるって俺の責任か?
お前も俺以上にモテててると思うぞ。
俺が知ってるだけで3人。
八神 、桜庭、朝比奈 。
俺が付き合った女でお前が知ってるの設楽だけだろうが。
知られても困るか。
「あのな、お前が心配するより俺のほうが不安なんだよ」
俺の言ったことを理解してない顔がきょとんと俺を見つめて黙りこんだ。
たぶん。
お前がいなくなって困るのは俺のほう。
お前が俺のそばにいてくれなければ生きてる意味がない。
言葉にするつもりはないがな。
千和の力が抜けた瞬間に動かした腕は千和の背中に回してそのまま抱き寄せた。
「Ж~★$#*¥~」
なに言ってるか分からない声。
千和の胸に触れる吐く息が思った以上に心地いい。
ムクッと首を反って起き上った上気した顔。
「離れるな」
後頭部を手のひらで包みこんで撫でるように胸元に千和を導いた。
胸の上に頬を摺り寄せて落ち着く千和。
千和の腕が俺を抱きしめるように動く。
「ドキドキいってる」
千和の耳が感じてるのは俺の鼓動。
「生きてんだから当たり前だろう」
「いつもより早く動いてるって思うけど」
「いつもと変わらないだろう」
千和の指先が背中で位置をずらしながゆっくりと動く。
「冷めてないよね?」
小さくつぶやくような声。
お前に触れらると調子が狂う。
その気にさせれらるのにたいした時間は必要いらない。
「千和?」
「ん?」
「誘ってるんだよな?」
「まあ・・・そうなるのかな・・・」
俺の上に乗っかってきた時点で言い訳はなしだろう。
照れ臭そうにほほ笑む千和は十分に俺をその気にさせて煽る。
さっきの仕返しとばかりに千和の身体のラインを確かめるようにゆっくりと背中をなぞる。
千和の反応を確かめるようにゆっくりと丁寧に。
ピクンと震える肌を感じながら重ねた唇に熱くなって乱れる吐息が混じりあう。
二人の夜はまだ始まったばかり。
拍手コメント返礼
akko 様
残暑見舞いありがとうございます。
今夏休みなんですよね。
お休みのお供に訪問いただきありがとうございます。
ここからのいちゃこらの更新は私の一人の時間の確保にかかっています。(笑)