愛を叫べ! プロローグ

シルバーウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか?

なんとなく忙しく休みを過ごしています。

忙しくて二次更新滞り中。

申し訳ありません(;^ω^)

突然ですが新作をお届け。

つかつくのお話は花より男子リターンズとFその後のカテゴリーのお話をいつも同時進行で進めてます。

PHANTOMのお話が終わってから新しいお話の構想を練っておりました。

今回は我が家にしては珍しく司を思いっきりかっこよくいちゃこらさせてみよう、題して司が喜ぶ企画!

いかかでしょう?

もちろん題名は某グループからのいただきです。

今回題名が思いつかなくて~

このまま行ったら連休中更新できないということでこの題名にしちゃいました。

以前のどこかで出てきた司そっくりさん今回出てくるのか?でてこないのか・・・どちら?

つくしちゃんが夢中な某グループのコンサート行きたいっていったら司君どうするかなぁ~

まさかの貸切!

夢だな・・・。

思えば長い付き合いだけど♪

聞こえてきた曲はテンポのいい曲。

どこかで聞いたことがあるなんてうろ覚えに思い浮かぶ曲じゃなく、初めて聞いたときから耳に懐いてしまった。

出だしのワンフレーズから鼻歌交じりで指でコツコツとテンポを取りながらテーブルの上を叩いてしまってる。

ほんと、思えば長い付き合い。

高校の頃から付き合って・・・

付き合った時をいつからかといえば微妙。

高校の頃知り合ったって言うのが正しいかも。

離れても、別れても・・・

離れられなくて・・・

別れられなくて・・・

ようやくたどり着いた結婚の文字。

結婚してから穏やかに過ぎてるはず・・・と思いたい。

世界中の誰よりきれいだぜ♪

結婚式の時・・・

いわれたっけ?

言われてないような・・・?

この先いわれることがあるのだろうか?

そんなことを思いながらついたため息で目の前のグラスが白くくもった。

「すいません、お待たせしてしまって」

私の目の前で頭を軽く下げた長身の男性。

仕事の合間に訪ねてきたスーツ姿のサラリーマン。

さわやかさと愛想のいい笑顔は接待業になれてる営業マンというタイプ。

「いえ、私もさっき来たところですから」

彼に負けない笑顔を浮かべてびっこりと笑って前の席に座るようにどうぞと促した。

依頼人はお客様だから愛想を浮かべるのは商売の鉄則。

相手の都合に合わせて事務所以外で弁護の依頼を受けることも珍しいことじゃない。

依頼者の会社の近くでの待ち合わせ。

注文をとる、ウエートレスが離れるのを待って早速仕事に取り掛かる。

30分5000円の相談料。

出張費もつくから少し割高。

少しでも時間をロスするのは相手に悪い。

そんな気持ちで相手と向き合う。

バシャッ

冷たい感触は顔を伝う。

突然の出来事に目をつぶったのは本能。

つかつかと私たちのテーブルに近づいた若い女性。

彼のグラスを持って、そのグラスが私に向けられたところまで見た。

そして感じた冷たい水の感触。

「この泥棒ネコ」

グラスから零れ落ちた氷は彼女の憎しみのこもった目よりも冷ややか。

泥棒・・・ねこ・・・って・・・

「おい、何するんだ」

慌てた声は彼女の腕をつかんで自分の真正面を向かせてる。

遅いよ・・・

ずぶ濡れとまではいかないグラスの水の量。

でもしっかり顔は濡れて、化粧も落ちてしまってるに違いない。

「最近、何かおかしいと思っていたのよ。

浮気するんなら、こんな会社の目と鼻の先で会っていて気が付かないと思ってるの」

「違うよ、勘違いするな」

すいませんと私にハンカチを差し出す彼。

そのハンカチを受け取ったら彼女の怒りに油を注ぐことになりそうなのでいいですと断った。

私・・・彼の浮気相手に間違われてたってこと?

私は弁護士で彼は依頼人!

はっきりしてる関係をここでぶちまけていいものかどうか躊躇してしまうのは仕事柄多々あること。

まだ依頼内容も聞いてないからなおさらしゃべれない。

「私たち、仕事のことで会っただけで・・・」

言いかけた言葉を彼女のきつめの目つきが抑え込んだ。

「仕事関係じゃないのは知ってるから」

浮気相手と決めつけてしまってる態度はなかなか崩れそうもない。

私と彼女の間を断ち切るように差し出されて腕。

その先には折りたたまれてシルクのハンカチ。

これって・・・最近どこかで見たような・・・

朝・・・道明寺に渡したハンカチに似てるような・・・

そういえば、この紺色の仕立てのいいスーツも見た記憶がある・・・。

おっ!

「なに、驚いてる」

どうして・・・いるの!

その考えから頭から動かない。

「会社に戻る途中、信号でちょうど止まった車の中からお前がこの店に入るのが見えたんだよ」

ふっと緩んだ口元は直ぐにしまって鋭い目つきが私から女性に移る。

「こいつに、水をかけた理由を教えてもらおうか」

返事によっては容赦しないってオーラを漂わせてる道明寺。

以前なら有無も言わせず怒鳴りちらすか殴ってる。

道明寺も理由を聞く余裕あるんだ。

そんな安心感は一割にも満たない。

こんな誤解は直ぐ解けるはずだからできるなら出て来てほしくなかった。

ややこしくなったらどう責任取ってくれるの!

「あんた、誰」

言われた道明寺の顔が引きつるのがわかる。

この店に一歩道明寺が足を踏み入れた瞬間から変わった空気感。

周りの注視する視線の熱さは道明寺の正体を知ってる熱の温度。

多分、怒りと興奮で彼女は気が付いてないだけだって思う。

依頼人は私の横で震えてるもの。

「俺か?俺はこいつの・・・」

「彼氏?」

道明寺が言い終わらないうちに彼女が私に確かめるようにつぶやいた。

彼氏じゃ無くて夫です!

そんな違いは今は大したことじゃない。

コクコクとうなずく私にはこれで誤解は解けるのの期待の気持ちに傾いてる。

「それなら、浮気されないようにしっかりやってよね」

浮気って!

浮気してない!

これ仕事!

彼女から道明寺に顔を向けてぶるぶると首を振る。

浮気の言葉に道明寺がどう反応を見せるか考えてだけでも厄介。

ふてぶてしい彼女の態度にひんやりとした冷たい汗が背中を流れる。

道明寺!

冷静に!大人しく!暴れないで!

フッ。

フッ?

道明寺が口角を上げて涼しく笑った。

「悪いが、こいつが俺意外に興味を持つような愛し方はしてないから」

癖のある前髪が隠す額。

すーっと通った高い鼻筋。

長いまつげが覆う大きなくっきりとした瞳は甘く潤んで一点を見つめる。

目を離せない横顔は整いすぎてるためだけじゃない。

テーブルに片手をついて女性との至近距離で濃艶な微笑みを浮かべる道明寺。

意表をつかれたのは私だけじゃないみたいで、女性の表情が見る間に柔らかくなって赤く染まる。

それはまるで、自分に向けられた愛の告白のような甘さ。

「へんな、誤解させんじゃねぇよ」

グイと依頼人のタイを握って引き寄せた道明寺が責める。

タイを離した腕はそのまま私の腕を握った。

「帰るぞ」

え?

まだ、仕事終わってない・・・

なんて・・・

言える雰囲気じゃないかぁ・・・

テーブルの前に呆然と立ちすくむ依頼人とその彼女。

後は二人でお願いします。

拍手コメント返礼

りり 様

某グループの新曲にノセてスタートさせたこのお話。

どこで愛を叫ぶかが問題なのですよ。

お付き合いをよろしくお願いします♪

チェリー 様

コメントありがとうございます。

躊躇するだなんて~

コメントをいただいて読んでテンション上がってますよ。

うれしいです。

かっこいい司君を熱望でよろしいのかな?

頑張ってかっこいいとこ見せてもらいましょう!

アーティーチョーク様

この依頼人今までも怪しいとこあったんですよ。

そんな浮気者の設定。

まだなぞの多い出演者がちらほらいますがそれを折々と解き明かしながらお話を進めますのでお楽しみに♪

絵梨 様

お仕事ご苦労様です。

我が家の常連さんはお仕事の方が多いみたいで大人は大変だ~

司もつくしも仕事してない気にさせられるのは私だけかしら?

さて次はどんな恥ずかしいセリフを司に言わせちゃおうかな~