愛を叫べ! 6
強引な攻めに転じた司君。
わかってるかな?ここ会社ですよ~。
ということで続きをクリックしてくださいませ~
「仕事中!
それに、こんなことするために会いに来たわけじゃないから!」
バタバタとばたつかせる脚。
胸元を隠すように指先が白くなるほど襟を合わせるように掴む必死すぎる非難めいた瞳。
肩で息をする荒い呼吸。
俺は強姦魔か?
こいつが俺を拒むのは本心じゃないことは分かってる。
触れる指先は肌にこもる熱をすくいあげる。
身体のほうが素直に反応を見せる。
本気で嫌なら俺は今頃肘鉄くらいくらってるころだ。
「失礼します」
響いたはずのノックの音に気付けなかった・・・
すーと足音もたてずにやってきたのは西田。
俺たちの前にこれまたスーッとコーヒーカップを差し出す。
その一連の動作を何も言えずに眺めてる俺たち。
西田は顔色を変えることなく一度下げた頭をもとに戻す。
こいつの無表情のほうが怖い。
つくしなんて幽霊でも見たかのように固まって動かなくなった。
なんも言うことねぇのかよ。
ないやってるんんですか?とか、
どう見てもつくしの上に俺がのっかってて襲ってるようにしかみえねぇか・・・
それにつくしの手首は俺のネクタイで結んだまま。
顔をしかめてのため息のパターンじゃねぇの?
西田が何を見ても動じないのはこれでわかった。
「失礼しました」
俺に向ける声は冷静なまま。
つくしのこの状態を西田に見られてることに俺のほうが身の置き場がねぇよ。
「解いてよ」
力を復活させたつくしが起き上った拍子に俺の顎を牧野の石頭が直撃。
頭を押さえこんだ俺は目か火花が散るほどに痛みを感じてる。
俺の結んだタイに手を伸ばしたのは西田。
するするとつくしの要望通りにそれを解いて俺の目の前につきださした。
「こういう場合は誰もいれるなと一言教えていただきませんと」
やっと西田がこの状況に添った言葉を吐く。
衣服を整えるために俺たちに背中を見せるつくしが怒りで震えてるのがわかる。
普段はつくしが来ると気を利かせて俺が呼ぶまでこねぇだろうが!
それがなんで今日に限ってコーヒーなんて運んでくる。
頼んでねぇぞ。
これ以上つくしの甘い反応は見られねぇか・・・。
もともとつくしをからかっただけでこれ以上はするつもりもなかったけどな。
あんまり動画が撮られたと騒ぐからほかのことに気を取られて忘れさせてやろうと思っただけのこと。
「もう動画のことなんてどうでもよくなったんじゃないか?」
俺に迫られたあられもない格好を西田に見られて動揺は隠しきれないはずだ。
「もっとほかにやり方があったでしょう!」
ソファーから立ち上がって憤慨した表情を鼻先につきつけられた。
「動画は削除させましたから、ほぼ見られないはずです」
言われなくてもしっかり仕事はしてますと態度で示して西田は部屋から出てドアをぱたりと閉めた。
「最初から、道明寺じゃなく西田さんに頼めばよかったんだ・・・」
気が抜けたようにつくしがつぶやく。
ななか、西田にうまいことやられてねぇか?
西田に対するつくしの信頼度は絶対上がってるぞ。
「お前、結局なにしに来たんだ?」
「だから動画の件を言いに来たって・・・」
「解決したよな?」
つくしの腰にグイと腕を回して引き寄せた。
「ちょっ・・・」
巻き付けた腕から逃れようともぞっとつくしの腰が動く。
その振動が刺激となってアブねぇ・・・ぞ。
「何、わらッてるの?」
もぞもぞとした動きは継続したままの不満気な顔が俺を見上げる。
「えっ・・・?」
硬く変化した感触に気が付いたつくしが目の前で真っ赤なった。
心配するな。
ここで襲ったりしねぇから。
今日一日結構俺は楽しんでる気がする。
まだ、これからももっと俺はお前で楽しめる気がする。
唇を下からすくようにキス。
チュッと濡れた音につくしの白い肌がほんのりと色づいたのがわかる。
今は・・・このキスまで・・・。
甘い一方的な契約をかわすキス。
離れた唇が無性にくすぐっったい笑みをこぼした。
拍手コメント返礼
Pomozuku 様
西田さんしかできそうもない裏技。
次回はつくしと司の寝室に起こしに行ってもらいましょうか?
素っ裸の二人を見ても動じないだろうなぁ・・・(笑)
歩くみかん箱 様
おはようございます。
メールでのやり取り楽しかったです。
初コメにも感謝。
そして初コメに選んでもらったのがこの愛を叫べ!
年末で終わってるはずだったのに終わらないの~
西田さんも慣れちゃってるからなぁ~
どこまで見ても顔色を変えない気がするのは私だけでしょうか?
朝、裸で寝入ってる二人の前に「代表、起きてください」と登場させたい西田さん。
つくしちゃん二度と一緒に止まらないように鳴るかもしれませんよね。
「西田ッ!」
最後は司の怒鳴り声で終わるなんてオチありそうです。