門前の虎 後門の狼 20

先週は思うように更新できず・・・

私の頭の中でどんどんとお話がたまっていっちゃってます。

吐き出さなきゃ忘れる場面多すぎて困るのはできの悪い記憶力の為。

私が書く場合、頭の中にまず映像を浮かべて登場人物が動いてしゃべってそれを文字に落とすという流れです。

勝手に動いてくれちゃって文字に落とす時間がなくて通りすぎていく。

そしてそれを覚えてないから幻となって消え去る状態。

もったいない!!!

昨日も叫んでおりました。

昨日の文章少しは頭の中に残ってるかしら?

作業開始です。

「久しぶり」

「元気だった?」

「かわらないね」

テンションの上がったにぎやかな声で手を取りあって笑顔を見せあうのはよくある風景。

その中に混じった瞬間でも頭の隅に残るのは道明寺の不愉快そうな顔。

まさか!また!

この店の席に隠れてないよな?

店内を視線が一周してもまだ落ち着けない。

また!って考えるのはトラウマになってる経験あり。

あの時も・・・

大学入学して間もなく誘われて無理やりに参加させられた合コン。

合コンを道明寺が合同コンテストと勘違いしてたと西門さんに後で聞いて大笑いできたけど合コン当日は本当に焦った。

内緒で参加したはずの合コンはしっかり道明寺にばれていた。

その代償としてみんなの目の間でキスを要求されて・・・

二度とあんな心臓の悪いことは嫌だとあれから私の合コン参加の出席スタンプは一つと増えてない。

大丈夫。

今回は同窓会だし・・・

男子主席の時点でアウト。

道明寺に同窓会と合コンの違いを理解させるなんて無駄な労力。

私に2時間と約束してもこの店に来ないとは限らない。

いない!

大丈夫!

今日2度目の確認。

あんな派手なタイプが四人もいたら私じゃなくてもほかの誰かが見つけてしまうよ。

隠れて盗み見できるなんて絶対無理ね艶やかな集団。

オーラを隠すことなんて無理だから。

決められてないテーブルの席に各自が自由に座る。

もちろん左右両隣は女子。

右側に優紀。

左側には、中学時代からよくしゃべる明るいタイプの中川咲子。

高校に入学して付き合いがあるのは優紀だけだけど中学時代は割と仲がよかった。

座って気が付いた。

真正面には田畑君+数名の男子が並んでる。

これじゃ対面してるお見合いパーティーみたいじゃないか。

この並びを見たら道明寺キレる!

そしてもう一度私の瞳は店内を見渡す。

「つくし、少しは落ち着きなよ」

今日のタイムリミットは22時まで。

協力を得るために優紀にはすべて話してある。

「相変わらず愛されてるね」

そう言って笑えるのは優紀が私じゃないからだ。

「道明寺がいたらきっと優紀も他人事じゃなくなるから」

「どうして?」

「たぶん、道明寺一人じゃないと思う。西門さんもいるはずだから」

「え?どこ?」

椅子から立ち上がった優紀が店内を見渡す。

「F4がいたら、もうざわついてるよ」

立ち上がった優紀の上着の裾を引っ張って椅子に座らせた。

「ねぇ。つくし婚約したんだよね。結婚はまだ?」

「あ~でも一番奥手のつくしが一番先に結婚しちゃうのか」

相変わらず人の返事を待たずに咲子が一人でしゃべって悦に入ってる。

「えっ?牧野って、彼氏いるの?」

「俺、見た」

まだ顔と名前が一致しない同級生男子に返事を返したのは田畑君。

「どんなやつ?

牧野、写真見せろよ」

男子の盛り上がりは女子に負けてない。

「私の彼氏よりみんなにも彼氏や彼女いるでしょう?」

何とか話を私から外したい。

ここで道明寺の写真を見せれるわけない。

「すーげ、横柄というか、我儘そうな奴だよな。

牧野がああいうタイプを選ぶとは思わなかった」

「見た目はああだけど、本当はすごくやさしいから」

「そうなの?」

田畑君にしては珍しく棘のある言い方。

確かにすごい邪悪な感じで、田畑君をあの時は道明寺が睨んでたからそう思われてもしょうがない。

「牧野には似合わない気がする」

「あのね、道明寺さんてつくしに一途ですご~く惚れてるんだから」

優紀が横から助け船を出してくれた。

一途とか惚れてるとかこんなとこで親友に言われるとどう反応を返して言いか分からないけどね。

「そうだよね。婚約までしてるんだから、お祝いしなきゃ」

咲子が場の空気を変えるようにビールの入ったジョッキを乾杯と持ち上げた。

「大財閥の御曹司が彼氏だと心配じゃないの?」

「モテる要素抜群だものね」

みんなに絡まれてる気分。

ついでのように西門さんや美作さんに花沢類の話題まで振られた。

都内女子へのF4の人気はいまだに健在。

「え?もしかして牧野の彼氏って道明寺司?」

「数年前雪山遭難で助けたって新聞に載ったよな?

あの英徳の後輩って牧野のことだったの?」

最近すっかり世間から忘れ去られていた昔の新聞の一面がこの席にだけよみがえってる。

「命を顧みず吹雪の中を助けにいくなんてされたら落ちない女の子いないよね」

私と優紀を残してみんなが盛り上がる。

そして二度目の乾杯。

そこから1時間が経過。

アルコールの入った雰囲気はみんなを明るく気楽に作り変えてしまってる。

「・・・へぇ、同窓会ってこんなのなんだ」

すっと音もなく突然現れた長身のすらりとした脚。

エストの引きしまった細さを強調するベルトのしめ具合。

脚から見上げた視線は腰を通ってスーツをスマートに着こなす上半身を上る。

首から上を見るには勇気がいる。

周りの視線はすでに私の頭上を追い越して一点に注がれてるのがわかる。

「同窓会がどんなものか気になったんだよね」

マイペースな口調の唇がにっこりとほほ笑むのが見えた。

花沢類・・・。

道明寺じゃなくて?

西門さんや美作さんじゃなくて?

どうして花沢類なんだろう?

私の思考回路がショートして停滞した。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

同窓会私も勧めたかった~

司登場パターンのところに類君登場。

ありきたりな司よりインパクト強いんんじゃないかとね、類君を投入してみました。

「愛してるといわせたい」

あの司君は書いてる私もツボだったんですよね。

俺様な司だけじゃなく時々欲しくなる耐える坊ちゃんのパターンで私のお話は出来上がっています。

100万回のキスは本当にドラマの先を想像してでき上がったものです。

主役の二人もこの年齢追い越しちゃったなぁ・・・

ゆみん 様

後門の狼は類?

類ならしっかりつくしちゃんを司のもとに送り届けてくれるはず?

それとも牧野家に送り返したりして~

「あっ、ごめん、忘れてた」

口をあんぐり空けた司に向けてそう言って類君に微笑んでほしいというオチ。

ゆみん様は司以上に一番いらないかなぁ~

お利口さんに22時迄おとなしくパンツ脱いでstayしてる司坊ちゃんを想定してるんですもんね♪

裸体でお出迎えされたらつくしちゃんどんな表情になるのかしら?

ついでに類もいたりして~

りり 様

類の行動を知っていたら司も一緒にきてる感じがしませんか?

どうなの~。