DNAに惑わされ 61

これでようやく我が家の長男坊も無事に浮上。

ダミーの部屋まで用意されてるのはさすがに道明寺の御曹司。

一般家庭では無理だよ~

警備厳重なマンションがどんなものなのか・・・

いたって平和な地域に住んでる警戒の引くい私には想像できないところもあるんですよね。

玄関なんてほとんど寝るとき意外はかけてない、窓を開けっぱなしで買い物行っても何もない。

都会に住んでる友から家にいない時は雨戸を閉めてるよに驚いたことは隠せません。

我が家・・・年になんかい雨戸使うのだろう・・・(;^ω^)

司君きちゃったけどつくしちゃんはどこ?

来てほしいような来てほしくないような・・・

駿君はどっちなんでしょうね。

「いつから・・・いたの?」

「お前が帰ってくる前」

ということは・・・

全部見られてる。

ダミーの部屋の中身がすべて見えるカメラ。

部屋のPCに送られてくる映像でしっかりダミーの部屋が見れる仕組み。

「失せろと一言で済む話だぞ」

あのねッ!あそこでもたついて突き放しても写真で撮られた映像が雑誌にどんな目立つ文面で掲載されるかわかったものじゃない。

相手が有名ならなおさらってこと。

父さんだって経験あるでしょ!

母さんと結婚したての頃浮気だって騒がれた事件があったこと聞いてるんだぞ!

たくさん言いたいことはあるが、この場合は、父さんにたてつくと長くなるから胸の中に一人で収める。

「抱き付かれて、鼻の下伸ばしてんじゃねぇぞ」

「誰も伸ばしてないから」

「やばいって思った瞬間ってさ、意外と見られたくないやつに見られてることあるんだよな」

遠い思いでに記憶を移すように父さんがドアの外に目をやる。

えっ!

慌てて明けた玄関の扉。

「あっ!」と声を上げたのは僕じゃなく玄関の前に立っていた千葉さん。

SPの二人が玄関の前に立っていても不思議じゃないが目立つ・・・

父さんのあの意味深な目つきじゃ鮎川に見られてんじゃないかと心臓が飛び跳ねた。

ダミーのあの部屋を鮎川が知ってるはずはないんだ。

鮎川に、蒼、この二人なら勝手にこの部屋の前までは来れるはずだから。

「中に入ってよ」

部屋の中に二人を招き入れて僕と父さんはリビングに移った。

「驚いたか?」

「別に・・・」

父さん・・・・遊んでるだろう。

父さんを見る気にもなれずソファーに腰を下ろしながらつくため息。

「駿、お前・・・興味ないんだよな?」

「何が?」

「本気でやるつもりなら俺からあきらに頼んでもいいんだぞ」

あきらの名詞で気が付いた。

僕が流されて引き受けたモデルの仕事にちょっと出た映画のことだ。

目立つの苦手なんだ。

騒がれるのは道明寺の息子ってだけで十分。

それさえもそこそこの芸能人より知名度があるんだから。

美作のおじさんに何を頼むつもりだよ。

父さんの口から頼むって単語が出てくる意外性のほうがインパクトが強くて驚いてる僕がいる。

いままで美作のおじさんを脅すような命令口調な父さんしか見てない気がするんだけど・・・。

「僕は父さんの後を継ぐって小さいころから漠然と思ってたんだけど・・・」

僕に対する期待度は、おばあさまにしても父さんにしても母さんにしても西田さんやタマさんも道明寺の跡継ぎってことだって自覚していた。

「俺の息子だからって理由で後継者になれるほど甘くはないぞ」

目の前のソファーに座る父さんの顔から笑みが消えた。

前かがみで開いた膝の上に置く両腕を指を重ねて組む姿勢で僕を見つめてる。

「お前はやりたいことをやっていいし、無理する必要もないから」

「無理をしてるつもりもないけど」

後を継ぐなって言われる方が悩むよ。

上っていた氷山の一角から足を踏み外して落ちるような感覚。

「僕の目標は父さんだって言ってなかったけ?」

「そうか・・・」

小さく動いた口元はそのままキュッとつぐむ。

なんとも読み取れない真顔の表情のままに父さんがすくっとソファーから立ち上がった。

「お前の目標は小さいんだよ。

俺を追い越すくらいの目標を上げろ。

まぁ、1000年経っても無理だろうけどな」

にんまりと笑う父さんはいつもの横柄な態度、それでも瞳はやさしく僕を見つめてくれている。

うれしいならうれしいって言ってくれればいいのに、絶対そこは言わないよね。

そんなに簡単に父さんに追いつけないのは僕もわかってるから。

「帰るぞ」

リビングを出ていく父さんはそのまま千葉さんと相葉さんを引きつれて玄関に向かう。

「俺が、ここにとどまると、つくしまで来る可能性が出てくるからな。

俺が駿に会いに行ったとわかると、どうして自分を誘わなかったのかって俺をあいつが責めるんだよ」

母さんと無駄な喧嘩はしたくないから内緒なと茶目っ気を見せる父さん。

プッと吹き出しそうになった顔を横に向けたのは千葉さんと相葉さん。

睨みつける父さんの鋭い視線に二人の頬が強張ったのがわかった。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

男同士の親子の会話も増えてくんでしょうか?

増やしたいんですよね。

しっかり息子は父親を尊敬してる感じでこの二人を書いていきたいと思ってます。

河合さんどうなるんでしょうね。

道明寺の力で!って対応は駿君はやらないだろうなぁ。

りり 様

嵐は去ったように見えますがどうなのかしら?

こうご期待!

アーティーチョーク 様

司も説教されるの好きじゃないだろうからたぶん駿君にも回りくどいことは言わないって思うんでうしょね。

代わりにつくしがグダグダ言ってたりして~

さて今回の仕返しはどうなるでしょうね。

翔五郎さんをぎゃふんといわせてほしい気もします。

それには鮎川ママの登場が一番でしょうね。

こちらも司に劣らず奥さんには弱そうですもの。(笑)

涼香 様

花男を引退とおっしゃらないでくださいね~。のコメありがとうございます。

うれしいです。

以前は更新しなきゃ寝付けないって感じだったのですが、現在はのんびりとやらせてもらってます。

このまったり感も楽しいものです。

応援メッセージに応えられるようにこれからも書いていきますね。

え?まだ、あだ読み足らない!?

どうしよう・・・(;^ω^)