DNAに惑わされ 63
いよいよ駿君も大人の仲間入り?
司パパより順調に蛇の生ころがしにならずに行きそうな気はするするんですが・・(;^ω^)
以前書いたお話と矛盾していてもそこはご愛嬌でさらりと気が付かなかったことにしていただきたいと思います。
なんせ、つかつくの初めては何度も書いちゃってますからね。
さて、どうなることか・・・
「借りたのやっぱりぶかぶかだね」
袖口は鮎川の手のひらをすっぽりと隠す。
鮎川の少し出た指先が袖口を掴んだままの姿で僕の座るソファーの横に腰を下ろす。
そして膝を折ってソファーの上で膝小僧を抱えるように座りこんだ。
白い素足の足さき。
それさえも艶めかしく見えて鮎川から視線を反らすしかなかった。
少しの動作で香り立つシャンプーの香り。
いつも自分が使ってる慣れた香りが鮎川から香るとまた別物。
僕の脳の一番敏感な部分を無造作に刺激してくる。
見えない分だけ刺激するほかの感覚が敏感になっている気がした。
「女性ものがあるとよかったんだけどな」
「それ、本気で言ってる?」
僕に顔を向ける鮎川は本気で不機嫌な様相をみせる。
あっ・・・
鮎川の怒る理由は目の前に鮎川がいる事情を考慮すれば想像が付く。
僕もバカだ。
ずぶ濡れで僕の前に現れた鮎川が心配したのは彼女のこと。
女性もの服を準備してあったなら僕がいかにも慣れてる風というか・・・
遊んでるように思われても仕方ない。
「違うよ。そんな意味じゃなく、
舞とか母さんが泊まってもいいように準備しとけばよかったって意味だから」
「私の・・・ないんだ・・・」
慌てて弁明する僕に、僕のいれたココアのマグカップを長い袖先が覆う指で鮎川が持ちあげて口をつけて声が途切れた。
たぶん・・・
今の僕は・・・
間抜けな顔で鮎川を見つめてるって思う。
「こんなことなら準備しとくべきだったかな」
鮎川に触れてみたくて、確かめたい肌の温もり。
鮎川を抱きしめた腕の感触とキスの唇の柔らかさの記憶がよみがえる。
鮎川に見透かされたくない僕の欲望の部分。
そんな僕を煽る鮎川は余裕をもってるというか、危険度がゼロに近すぎ。
焦るだけじゃかっこ悪い。
鮎川も、僕にドキッとするべきなんだ。
回した腕は鮎川の肩をそっと抱く。
置いただけで抱き寄せる勇気がない。
肩に置いた手のひらを内側にグッと回すだけで二人の距離は縮むはずなのにもう一歩の勇気が出なくて心の中で足踏みしてる。
これ以上近づけば心臓の音が鮎川に届きそうでそれもまたかっこ悪いって思ってる自分がいる。
えっ・・・!
ビクッとなったのは僕の肩。
ゆっくりと僕の肩に身体を預けるように傾いてきた鮎川。
コツンと落ちてきた頭は僕の肩に今たどり着いた。
自然と鮎川に回した僕の腕にも力が入る。
心臓の早さなんてさっきの比じゃない。
完全に限界を超えてる。
「鮎川?」
顔を傾けたその先で僕を見上げてる鮎川。
「雨、上がったかな?」
スルリと僕の腕から離れた鮎川は窓辺に移る。
窓ガラスを手のひらで抑えながらその手の横が白く息で曇るのが見えた。
「逃げるんだ」
そよ風に吹かれて飛ぶ様な軽やかさで僕から離れた鮎川。
恋どろぼうって言葉は君のためにあるんじゃないの?
責めたいのに責めきれてない自分の声。
それでも鮎川をこのまま帰したくないって欲が僕にもある。
鮎川の背中から伸ばした手のひらを鮎川の手のひらと重ねる。
僕以上に熱い手のひらの熱を感じた。
鮎川も見た目ほど冷静ってわけでもないんだ。
僕以上に緊張してるのが鮎川の全身から感じられる。
戸惑いと好奇心とが絡み合う理性のせめぎ合い。
もっと触れあいたいと思う原始的な本能。
それを感じてるのは鮎川も僕も一緒だって思いたい。
「キスしていい?」
鮎川の顎に指先を添えてそっと持ちあげるように動かす。
近づくように下ろした唇に鮎川の吐く息が触れる。
それはいまでに感じた中で一番アツい感覚を生んで僕の唇と重なった。
拍手コメント返礼
スリーシスターズ 様
甘い時間が到来と見せかけて~♪
司のようなオチは考えてないの~ たぶん・・・(;^ω^)
菜花ちゃんが駿より大人よ~
つくしにはできなかったけど駿君を押したおすとかあるかも? ← 本当か!
りり 様
ここで心配なのは邪魔ものの出現!
F3が遊びに来るとか?
西田さんからの呼びだしのコール。
寝落ちとか・・・
これってすべて司のお預けパターンでした。
やなぎ様
Twitterの検索で見つけられなかったです~( ;∀;)
雅 様
つくしちゃんのように発熱!
熱を出すのは女の子じゃなくて駿君とか?
立ち直れないぞ~