ANSWER 40

このお話もいよいよ40話に突入。

予定ではそろそろ恭介君を登場させるはずだったんです。

恭様ファンの方もう少し待ってくださいね~。

Jacqueline様が大変興味をそそるコメをくださいまして、それに乗っかることにしました。

久々にF4そろい踏み。

きっと総ちゃん、類君、あきら君ファンの方にも楽しんでいただけるものと信じてUP♪

舞も翼も確かに英徳のジャンヌダルクの血は引いている。

でもその血は道明寺HD代表の血もしっかり受け継がれてることに気が付いてない。

結構周りの注目集めるオーラを放ってる。

目立つ!

どうやらこの言葉は親たちの代だけじゃなさそう。

「あのさ、佑のパパが覚えてなかったらほかの二人のパパはどうなのかな。

4人もいれば誰かが覚えてるってことないかな?」

残りの二人って西門総二郎と花沢類。

俺の父さんが覚えてなきゃ期待薄いと思う。

西門おじさんの場合女性のことなら覚えてるかもしれないけどそれも結構な数がいる。

花沢のおじさんの場合興味を示す相手は限られてる。

「すずの連れていけばすずの顔立ちの中にパパの面影でも見つけて思い出すとか・・・

すずは父親の高校の話とか聞いてないの?」

「ごめん、私は母親似だし、父さんはあんまり昔のこと話したがらないから・・・

今回のことだって初めて聞いたんだもん」

うつむき加減でつぶやくすずを心配そうに見つめる翼。

こいつのこんな不安そうな表情は初めて見た気がする。

まさかここにきて翼と付き合うことを反対する親がいるとは思わなかったもんな。

英徳じゃどんな親でも飛びはねて喜ぶとお思う。

「とにかく行ってみよう」

ガタンと勢いよく立ち上がった舞。

その姿に店中の視線が注がれる。

「あの子、可愛くねぇ?」

そんな声と男子のチラチラと盗み見する視線は正直面白くない。

「それじゃ、早く店を出よう」

舞の腕をとって歩きながら声が聞こえたほうを睨みつけた。

周りを高い塀が取り囲むその先に瓦の屋根が見える。

個人所有にしては相変わらずの広い敷地。

父さんたち4人の資産って不動産だけでも日本半分くらいの価値はあるんじゃないかと思う。

門下の集まる西門茶道本山。

ここでも顔パスで素通りできる人間は限られてるって思う。

名前を告げる前に門のカメラの奥がざわついてすぐに開く扉。

開いた先で慌てて飛びだしてきて僕らを出迎えた大人は息を乱したまま頭を下げる。

通された和室の一室にしばらくすると総二郎おじさんが姿を現した。

「おじさん。英徳時代に『槇』って居たの、覚えてない?」

質問は直球。

「槇?マキ...?あぁ『安藤マキ』って子がいたかな。『安西』だったかな?ちょっと唇がポッテリした・・・」

あいさつ抜きの俺たちに嫌な顔は見せずにつながったのは女性の名前。

マキって確かに女性の名前だったとその時初めて気が付いた。

さすがだよ。

「女じゃねーよ💢」

怒り丸出しで翼がわめく。

確かにそうなるよな。

「男のことか?んなのいちいち覚えてるわけねーだろ。」

悪びれずに即答された。

「・・・ここに来たのが間違いだった。

みんな、行くわよ!」

落胆は俺の父さんの時よりは小さいって思える舞。

「舞、折角来たのに直ぐ帰るのか?

今おいしいお菓子準備してるんだぞ」

犬の前に餌を見せて手なずけようってしてる飼い主に総二郎おじさんが見える。

「あのね、ママと一緒にしないでよ」

ふくれっつらの舞を意外そうな総二郎おじさんが見つめる。

さっきのファーストフード店で舞は二人分は食べてるから。

「おい、理由ぐらい話せよ」

女性ならうっとりする容姿と甘い声。

用事はないときっぱりと拒否する状態で舞はさっさと部屋を出る。

総二郎おじさんを無視できるのは舞くらいかもな。

女性の扱いにたけてるはずのおじさんもかたなし。

最後に一行が向かったのは、もちろん花沢物産の社長室。

ここが一番何も情報がつかめない気がする。

「やぁ、舞。いらっしゃい」

にっこりとほほ笑む極上の笑みが舞に向けられる。

俺たちのこと視界に入ってるか?

「・・・類オジ!俺が、用があるんだけど!」

舞を押し戻して舞の前に翼が出た。

「舞と・・・何て言ったっけ?お友達の・・・。

まぁいいや。

秘書室にケーキがあるから、持ってこさせてるから。

舞が来てくれるの、すごく久しぶりじゃない?」

舞を歓迎する素振りは舞の父親道明寺司に匹敵するかもしれない。

「おじさん。だから、俺たちもいるんですけど」

一応俺の翼の側につく。

「・・・。

別に、初めてじゃ無いんだから、さっさと座れば?

お前たちもケーキ食べる?」

俺たちは自分でお茶とケーキを取りに行かなきゃいけないような・・・

食べたいって言わなきゃ絶対俺たちの分はない気がする。

「英徳時代に、『槇』って居たの、覚えてる?」

ケーキなんてどうでもいい翼の苛立ちの声。

「え?」

今花沢のおじさんは槇で何を連想してるのだろう。

槇って苗字にたどり着いてるのだろうか?

「槇っ!」

もう一度後押しのつもりで俺がつぶやく

「俺、あんまり学校に行ってなかったから」

窓の外遠くに移す視線。

「・・・」

考えるフリをしてるようにしか見えないのは考えすぎだろうか。

「行っても非常階段で寝てたし・・・。

そこで牧野と仲良くなったって話は何度も聞いてるでしょ?

司は嫌な顔するけど・・・。

だから顔と名前が一致してるのはあの3人と牧野。

顔を覚えてるのは、あの整形の・・・。

他に誰かいたっけ?ん〜。」

舞の母さんの話になると饒舌。

・・・で、結局収穫なしって現実。

「類パパ、ありがと。あ、これ、美味しい」

落胆した表情は一口運んだケーキの甘さで打ち消されてる」

総二郎おじさんがお菓子で釣ろうとしたのもあながち間違いじゃないことがわかった。

舞の空腹度の違いだけのことだったんだ。

俺も覚えておこう。

「早く食べて、行こ!」

気を利かせてくれた秘書のおかげで俺たちの分のケーキ―も用意されていた。

花沢物産社長室をでて乗りこむエレベーター

「舞・・・。

貴女達も普通じゃ無いとは思っていたけど、おじさん達って、スゴイね。

美作君のお父さんが、一番普通の人に近いって事がよくわかったわ」

すずのまじめな表情。

君の分析力はいいものを持ってると思いう。

「身内を自慢するつもりは無いけど、このメンバーの中では・・・ね。

やっぱりここから攻めるべきの様な気がする。

おばあさまの所に行けば、卒業アルバムくらい取ってありそうだし。

同窓会名簿とか」

あのおばあさまなら父さんのすべての思い出をかわいくラッピングして飾ってる気がする。

「いつでも美味しいお菓子があるしね」

おかし作りはあの人の趣味だし。

小さいころお菓子の家を作って俺が遊びに行くたびに食べさせられた。

喜んだのは最初の一回だけ。

あとはもううんざりするだけだった記憶。

今はなおさらお菓子の家なんて見たくない。

舞が喜ぶからおばあさまは舞を気に入ってる。

「でも私の父親って舞や美作君のパパたちより2学年上だから」

それじゃ・・・

1年が3年を追いだしたってことか・・・?

どこまで攻めればそんなことができるのだろう。

あの人たちの次元は俺が考えていたよりハードなのかもしれない。

「・・・。『まとも』と言ったら、西田さんじゃね?

あの人だったら、過去2、30年分の「坊ちゃんの成長記録」を倉庫にでも保管してそうだぜ!」

ぶっ!

坊ちゃんの成長記録って・・・

息子が言うのか!

翼にしちゃいい着眼点。

でもさ、たぶん・・・

親父に俺らが会いに言った時点でそこに気が付いてない親父じゃないって思う。

「それじゃ、またパパの会社もどろうよ」

翼の言葉に一番きらきらと反応を見せたのは舞。

水をえた魚のような現金さで顔が輝いてる。

花沢物産を出たところで車の鳴らしたクラクションに振り返る。

「やぁ!」

白いオープンカーの外車で現れたのはさっきまで俺らと話してた花沢のおじさん。

やぁ!じゃないって。

「どこ行くんですか、おじさん?」

「いや、みんな帰っちゃったから、何となく俺も仕事を終わりにしちゃって・・・。

これから牧野に会いに行こうかと思って。みんな、どこ行くの?」

「私たちももう一度ママに会いに行こうかってことになって」

舞・・・

俺らが会いたいの西田さんだから。

「それじゃ乗ってく?送るよ。

舞と・・・なって言ったっけ・・・?彼女!

お前らは乗り切れないけどいいかな?」

ここでも差別。

もしかして槇だけじゃなく俺らの名前も忘れてるってことないよな?

「類パパそれじゃ私も乗らないから」

「みんなのせたらオーバーしちゃうでしょ。

それに道明寺のビルってそんなに遠くないし歩いても行けるよ。

少しでも早くいって何か手が借り掴んだほうがいいと思うけど」

類おじさんの視線は威圧的に俺を見据えてる。

はいはい・・・

乗せればいいんだよね。

「先に行って、俺たちは遅れても10分程度で追いつくと思うから」

おじさんの車に乗った舞はあとでねって明るく手を振った。

「なぁ、俺たちがこんな差別にあうのって滅多にねぇよな」

小さくなる車を見送りながら翼がつぶやいた。

確かにF4人すべては甘くなるのは舞だけだよ。

「急ぐぞ」

若さを舐めるな。

車と同時につくのを目指して俺たちは全速力で駈け出した。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

一番まともなのはやはりあきら君だと確認できただけの展開。

類君の態度はさすがあっぱれとしか言いようがないですよね。

翼も佑もある意味理解しちゃってるきがします。

さぁ!あとの頼りは西田さんだけ。

ボケて忘れてるとかこの人には無縁な気がします。

そろそろ定年前の西田さん、厄介な問題をって思ってたりして~

アーティーチョーク様

どこに行っても咎められることなくすんなりTOPの面会ができるのはさすがですよね。

すずパパがどこまで翼と舞との関係を知ってるのか・・・

どうでしょうね。

どこまで司が恨まれてるのかそれによるだろうなぁ。

ごえもん 様

ここまでF4が舞に甘いとは私も思ってませんでした(笑)

でもありえそうで笑えますよね。

ほかの女性からしたらすごい嫉妬の目で見られそうですが、それはつくしちゃんが一手にひきうけちゃってるかな。

青春の恋の行方が西田さんにかかってるってなんだか笑える気がします。

りり様

あとは西田さんだけが頼り?

司もきっと頑張ってくれるはず・・・かな?