戯れの恋は愛に揺れる  10

ここで一気に司の君が暴走!

しちゃったら面白いんですけどね。

さて、互いにそばにいるのにすれ違いのパターン好きなんですが、あんまり引っ張ると話が長くなるのでこの辺で~♪

その前にショートを一つ。

まい2様が非公開にしたいといただいたコメ。

非公開にしたら我が家の訪問者の楽しみが減りますよ。

そのコメを本文には活かせそうもないので番外編でお届け。

世継ぎの皇子の婚儀までの日程。

それは単に婚礼の儀式だけではなく宮廷の作法など貴族の作法など何の役にたたぬ代物だとつくしは姫は思い知らされる。

お妃教育不合格で、結婚破棄にならないものかとつくしは指導の女官の目を盗んではため息を漏らす。

突然ざわつきだした緋色の間。

一段高い上座から降ろされたつくしの前に御簾がするすると降りる。

「まだ顔を会わせるのは不作法です」

女官の声には答えないままにつくしが降りた上座に座る衣擦れの音が小さく響いた。

声は聞こえなくてもつくしの前で上座に座れる人物は限られている。

「何か、不自由なことはないか?」

低く聞こえた声はどこかな懐かしく思えた。

「元気がないようだが?」

両手をついて頭を下げたまま返答しないつくしにやさしく語り掛けるような声が響く。

「ダメです」

一度上がりかけた御簾から女官の声に従うように長い指先が御簾から離れるのが見えた。

「直接顔を見るのもだめか・・・」

不機嫌というよりあきらめに近い感情が御簾を揺らす。

このまま東宮と初めての顔合わせになるにはつくしの心が揺らぐ。

今はまだ思い人を忘れることのできない罪をつくしは感じて震えた。

「だめです・・・お会いできません!まだ心の整理もできていないのです」

もしこのまま私の心を離したら婚儀は思いとどめてくれないだろうか。

そんな考えがつくしを突き動かした。

「実は、私には心に決めた人がいます。

約束の・・・・///も交わしてます。

ご自分の命もいとわず、私を守ってくれる方なのです。だから・・・」

「それは誰だ!」

予想もしないいらだつ声で御簾の向こうの人影が立ちあがる。

手にかけた御簾は今にも引きちぎられそうな気配を見せる。

「山奥で暮らしていた時にお会いした公達です。

そのかたの思ったまま東宮様にお仕えするの天に背く行いだと思うのです。

あの方しか私におりません」

震える声は畳の上に擦りつけるように流れる。

「それって・・・」

俺だよな?

「・・・///💛」

ポっとお顔を赤らめた東宮は力が抜けたように御簾の前からガクッと一歩離れるように身体を揺らした。

自分の相手が俺だと知らない・・・?

未来の東宮の俺より正体のわからない俺を待っているのか・・・

身体が震えるような感動と愛しさに司の心が震える。

「姫ッ」

御簾をはぎ取るように手をかけた司の前に座りこんでるはずのつくしの姿が煙のごとく消えていた。

ただならぬ様子の司に危険を察した女官がつくしを守るために司の前から避難させたしまったのだった。

先ほどのショートは忘れてお読みくださいませ~(;^ω^)

司皇子に呼びだされた3人が上座の前にならんで座る。

呼びだしたはずの3人にを目の前に考え込んだと思った司皇子は小さくため息をつき、「まさかな・・・」と小さく声を漏らす。

それはまるで自分たちの存在など忘れたような司皇子の態度に総二郎の君とあきらの君と類の君は顔を見合わせた。

「おい、何かあったのか?」

まず最初に声を上げたのはあきらの君。

「なぁ・・・いものにっころがし覚えてるか?」

「いも?」

今宮廷一艶やかなこの場所でいも?の話?

4人の煌びやかな公達の姿を一目見ようとふすまの向こうでは足音と衣擦れの音が響く。

場に似合わぬ話を振る司皇子に3人は首を傾げた。

「山奥で食べたいもだよ」

「あの素朴な芋か?」

「あの甘さにに愛があるだろうが」

口調を強めた司が今日初めて3人に目を向けた。

「宮廷では味合えない料理だよな」

芋の味を思いだしながらあきらが答える。

「それがどうかした?」

類の声に真摯な表情を見せる司。

「昨日の夕食のいもが、あのいもそっくりの味がしたんだよ。

同じ味の料理って誰でもだせるものなのか?」

司の言葉にぎくりとするのは仕方のない3人だ。

つくしを下働きでこの宮にもぐりこませることに手を貸したのはほかでもない自分たちなのだから。

「あの味はなかなか出せないだろうな」

ぽつりと緊張感なく他人事のように感想を述べる類に総二郎とあきらは睨みつけるように見た。

「そうだよな」

類の声に考え込む司。

「でも、まさか司と婚儀が決まってるつくし姫が作ったなんてことはないでしょう」

司の気持ちを代弁するように類がつぶやく。

「今頃屋敷で妃教育に明け暮れてそんな暇もないだろうしな」

類が司の考えを否定するように仕向けてると察知したあきらと総二郎がたたみ掛ける。

「あいつの関係あるやつが作ってる場合あるよな?

あいつの知り合いなら何か近況が聞けるかもな。

俺の知らない姫のことを聞けるとは思わないか?」

「司・・・それって単な思い込みじゃないのか?」

立ちあがった司はすでに3人の前を通り過ぎようとしている。

「知らなきゃ、それでもいいが確かてもなんの問題もねぇだろう」

「おい、お前がいきなり料理場に行ったら騒ぎになるだろうが」

「かまうか」

大股で歩く司を3人が追いかける。

宮殿の奥まったところに位置する皇子の部屋から料理場まではかなり遠い。

追いついて司を止めるのはたやすいことだと3人は思っていた。

人影が消えた中庭でかすかに動く影。

人声が司の足を止めた。

「あんまり無理はしないで。

7日後には必ず迎えに来るから」

人目を気にするように木の影に隠れていたのはまだ年若い公達。

手をギュッと握って別れがたそうに何度も振り返りながら立ち去っていく。

「無理させて・・・

ごめんなさい」

聞き取った声に司の身体が震えた。

あいつの声を聞き間違えるわけがない。

その声の主を確かめるように司は身体の位置を変える。

質素な着物。

短めの裾から見える素足はことのほか白い。

黒髪を無造作に束ねた黒髪は腰まで伸びている。

いなくなったおとこの姿を追っていたその顔が突然くるりと向きを変えた。

「あっ!」

驚いたその顔を言葉をなくして青白くかわる。

「どうして・・・」

どちらからともなく漏れた声。

司を追いかけてきた3人の顔色も変わっていた。

拍手コメント返礼

プンちゃんのママ 様

若い公達は弟君の予定です。

知らない司は暴走しそうですけどね。

はぴまりのドラマのニュースにワクワクしましたが見れないんですよね。

民放でぜひやってほしい。

ディーンフジオカさんになじみがない私はCMでしか知らないんですよね。

ドラマでの感じが想像できないのです。

出来たら花男お二人でやってほしかったな。

ほぼ望み薄ですけどね。

お話を書いてるときはこの二人で想像してます。

スリーシスターズ 様

どこにいても類はマイペースで~♪

それがいい調味料になるはず。

この公達、いろんなパターンを想像してたんです。

F3に進に公平や弁護士の甲斐君とかその他いろいろ。

西田さん?は論外だったなぁ。(笑)

> 0.1%までの恋のまい2様のコメントの西田さん日記(報告書ですね)も笑えました! ここに司の言葉が入ると私も顔が崩れるの間違いなさそうです。

まい2様のコメ最近見逃がせないんですよね。

これで私の想像が別な道に行っちゃうんですよね。

困るなぁ~といいながら楽しんでいます。

まい2様

もう~♪

今度はここにぶっこんで来ましたね。

目玉おやじネタ久しぶりじゃないですか~

司皇子は芋の煮っ転がしで花嫁を選ぶ!

きっと宮廷の前にに老若男女の民衆がいも料理を携えて集結!!

大変な騒ぎになってるだろうなぁ~

yumi 様

司皇子の誤解がどう転ぶのか、こうご期待!

御芋ネタがなかなか重要な役割をしてくれてます。

ありがたいコメントでした。

何気ない思い付きかまいませんので遠慮なく気軽につぶやいてくださいね。

よろしくお願いします。