戯れの恋は愛に揺れる 12
実は迷ってます。
怒りに任せてつくし姫を押し倒しちゃった司皇子。
このあとなぁ・・・
どうすべきかなぁ・・・
PW付にするべきか、しないべきか・・・
どっちがいいかなぁ・・・(;^ω^)
母屋の奥の浜床( はまゆか)の黒漆の台。
白絹張(きぬばり)の明障子。
四方向から垂れる帳が二人の姿を隠す。
締め切った部屋はまだ日が昇ってる時間だというのにうす暗い。
目につく二階棚に置かれた高炉からゆっくりと立ち上がる香の香り。
漆黒に描かれた金の蒔絵や螺鈿の細工。
突然押し倒された身体に感じる絹の滑らかさ。
その艶やかさを感じる余裕が今のつくし姫にあるはずがない。
「何を・・・」
重なりあった唇に慣れる間もなく開きかけた唇の隙間から舌が忍びこんでくる。
「うっ・・・っ」
当惑してうなったつくしの声はそのまま司の口内へとすいこまれる。
「必ず迎えに来ると約束したはずだ」
「約束した覚えはありません」
啖呵をきったはずがつくしの声は頼りなく震える。
隠れ住んだ山奥で自分を迎えに来る司の姿を何度夢に見たことだろう。
ずっと待ち焦がれていた。
自分を包みこむ司の香りを嗅ぎながらその思いは忘れるどころか愛しさを募らせてるのがわかる。
このまま時間が止まればいい。
「俺はお前を誰にも渡すつもりはない」
司の声がつくしを我に返す。
東宮を相手に自分を奪うことは反逆と思われる行為だ。
司の身を危険にさらすことになる。
冷たく笑みを浮かべた司はつくしが拒む間もなく再び唇を重ねてきた。
咄嗟に司を押し戻そうとしたつくしの腕は司に手首をとられる。
手首から伝わる熱が・・・
唇ごしに伝わる熱が・・・
見えない鎖となってつくしの身体を甘く苛み身体の自由を奪っていくようだ。
司はつくしの反応を確かめながら唇をゆっくり動かし甘く吸い上げる。
慣れない行為に恐れの感情が胸の奥に芽生える。
それなのにやさしく食むように唇を吸われると頭の奥まで痺れて身体からつくしの力を奪っていくようだ。
「ふっ・・・」
濡れて触れあう熱い唇の感触。
その生々しい感触に委縮する一方で身体の奥深くで自分の知らない疼きの不思議な感覚がこみあげてくる。
「んっ・・・」
司の舌先はつくしの口内を熱く占領し遠慮なくまさぐる。
互いの息づかいと唾液が乱れに入り混ざって、重なった舌の上で溶け合う。
司の熱がつくしに注ぎこまれ言葉では伝わらない熱情が隙間なく密着した身体から、交わる舌先からつくしの中にしみいる。
「素直に俺のものになれ」
「・・・いやっ・・・」
ようやく吐きだした声は抗うにはほどとおく強請る色合いを見せる。
「私は・・・ほかの人とのもとに嫁ぐのです」
つくしの拒む声は司の手を緩めるどころか逆効果に司を刺激する。
「お前が、ウンと言うまで離すつもりはない。
俺以外の男のことなどすぐに忘れさせる」
拒んで嘘をつきとうそうとするつくしを蔑むような冷ややか司の瞳がつくしを見下ろす。
つくしの小袖の懐に司の手が忍び込んで柔らかな胸の膨らみをじかに触れる。
ドキリとして身を強張らせるつくしにはおかまないなくつくしの右の乳房を司の大きな手のひらが包みこんできた。
今日はここまでということで~♪
拍手コメント返礼
スリーシスターズ 様
気がつかないもどかしさ。
司もまさか勘違いされてるは思わないからショックですよね。
可愛さ余って憎さ100倍の状況ですからね。
さてこれがどうほぐれるのか!
セカムズ最終回を中ぶっ飛ばしてみちゃったんですね。
それでも楽しめると思います。
りり 様
誤解が解けるのはもう少し先になります。
やなぎ 様
パスワードどうするかが悩みどころです。
それによってはお話の進み方が変わっちゃうんですよね。(;^ω^)
yumi様
切なさよりじれったさのほうが強いかもしれません。
勘違いがなくなればなんの問題もないんですよね。(笑)