DNAに惑わされ 68(完)

そろそろ駿君高校時代も区切りをつけて大学編へと行きたいと考えています。

大学編 → 社会人編へと成長させたいなぁ。

恋愛はどう変化するかも楽しみなんです。

ここに澪ちゃんも絡ませて~のお話をただいま構成中。

「あっ・・・3点負けた」

テストの結果を見ながら悔しそうに菜花がつぶやく。

そんな彼女を見つめながら口元がほころぶのが自分でもわかる。

「あっ、今バカにしたでしょ」

「してない」

「笑ってたの見たんだから」

「笑ってないよ」

「笑った」

僕を問い詰める菜花のマジな表情がどうしようもなく僕の胸の奥をくすぐってくる。

「ハイ、ごめん」

僕と菜花の間を縫うように蒼がわざとらしく割りこんできた。

「駿が鮎川を笑うんなら俺は爆笑されてる・・・

どうせ俺は100番内にも入っちゃいないから。

お前らのその態度ムカつく!」

首を後ろにそらさして天井を眺めた蒼の悔しまぎれの叫び。

そしてそこから僕たちに振りかぇった蒼がニッと歯を見せて笑った。

「最近ますます仲いいよな」

蒼が気にしてるのは成績のことじゃないみたいだ。

菜花と顔を見合わせて思わず言葉に詰まる。

菜花も蒼の意図を察知したように困惑気味の表情を浮かべてる。

「普通だろ。蒼とも仲いいし」

「駿・・・それは違うだろう。駿が俺にいちゃつきだしたら俺が困る・・・」

僕の肩に腕を回して背中に体重をかけてきた蒼の声は耳元で小さくつぶやく。

「いちゃついてって・・・」

いちゃついてるつもりの自覚は全く自分にはない。

「駿と鮎川が一緒にいるのをみてどれだけの女の子が落胆した顔で帰って行ったか知らないよな?」

僕を見て目を伏せて足早に通り過ぎたあとに聞こえるキャーの声。

突然目の前に現れた女の子にメルアド渡されてことなら覚えてる。

菜花に誤解されるようなことはしてないから。

好きな子がいるからってしっかり告げている。

それでもいいってパターンはよくある。

2番目でも良いて言われた時にはさすがに引いた。

そんなの無理に決まってる。

なに?

菜花をちらりと見た僕の視線に気が付いた何にも気が付いてないような無邪気な表情を作る。

僕は君に夢中なんだ。

ほかのことが僕の心を占める割合は極端に少なくて入りこむ余地なんてないから。

「あっ~今俺の存在忘れたろう!」

「あっ、蒼まだいたんだ」

蒼に乗っかるように僕は遠慮なく答える。

「お願いだから、俺も仲間に入れて」

「やだ」

「そこを何とか頼む」

僕の首に飛びついてきた蒼。

逃げようとする僕の首には蒼はぶら下がったまま。

そして逃がさないというように下肢に足を巻きつけられた。

「暑苦しいから抱き付くな」

そんな僕らを見て菜花は楽しそうに笑う。

口元を手で隠しながもやさしく目元が笑う菜花がもっと見たくなって蒼とのふざけた言いあいに楽しんでる僕がいる。

そして・・・

僕らは高校3年に進級する春を迎えた。

三人三様の悩みを抱えながら。

次回新作は高校最終章から大学編となる予定です。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

無理に終わりに持っていた強引さ~

このままずるずるといくとどこまでも長くなりそうだったので区切っちゃいました。

>翔五郎さん、二人を認めてくれたかな?河合さんまだ諦めてないかな?

このあたりまだまだあやふやですよね。

それが次回作にどう絡むのか!

そうそう司の後継者のお話も出てきますよね。

いろんな要素が絡んでお話が出来上がっていくと思います。

>パズルゲームを読み返しました。 葉っぱコンビも出てくるし、千葉さん視点のお話も入っているし、司の嫉妬満載、つかつくのラブラブetc.全ての要素満載ですよね。

この手のお話は楽しめますよね。

実は書いた私はほとんど忘れてる。

読み返すとこんなこと書いたんだ~そこに着地している私がいます。

時々これ書いたの私?的な状況になっちゃうんですよね。

それもまた楽しいのかな(;^ω^)