wedding band 2

このお話のカテゴリーを短編のほうに追加しました。

5話内では終わりそうもない気がしてきたんですよね。

あほらしいというかつかつくらしいいちゃこらなお話にしたいと思っています。

今回はトラブルなしで進むはずだと思っていますがどうなるかなぁ・・・(;^ω^)

PWのご連絡。

本朝8時までに申請された方は返信作業終了いたしました。

ご確認をお願いします。

「もうっ!外泊なんてありえないよ」

どんなに時間が遅くなってもつくしは今日まで家を空けることなんてなかった。

婚約はしていても、そこはしっかり守りたい制約。

道明寺と会うというと「泊まってもいいわよ」と送りだしてくれる両親が、自分の帰りを寝ずに待っていてくれることをつくしは知っている。

それなら一言泊まると連絡を入れたかった。

酔っぱらっても、記憶が記憶がなくなってもつくしは這ってでも家に帰ったはずだと思う。

それがなぜ昨日にかぎってこうなのだろう・・・

「そうだな、もう外泊なんてありえない」

恨みっぽく見上げたつくしの視線の先で司は平和な上機嫌な表情で浮かべて車のハンドルを握る。

「いや、そうじゃなくて、私がいいたいのは昨夜のこと」

司の言うように本当に結婚したのなら司と一緒に夜を過ごしても外泊とはならないわけで・・・

能天気に弾むような声で答える司とは対照的につくしは大きくため息をついた。

「着いたぞ」

車が止まったのはいつも司が送ってくれて別れるつくしの家のまえの路地。

「一応報告はしておかないとな」

「報告って?」

「俺とお前が結婚したって報告」

「え?言ってないの?」

「まずはお前が最初だろう?」

最初って・・・

プロポーズならそうだろうけど・・・

結婚の報告を両親に後まわしってありなの?

まさか・・・

背中に冷や水を浴びせられるような緊張感がゾッとつくしの背中を走る。

「道明寺のお母様も知らなってことないよね?」

「別にババァは関係ないだろう」

いや!そこはおおありでしょう!

結婚を許してくれたとはいっても、もろ手をあげて喜んでるわけじゃない道明寺のお母様。

道明寺家の嫁としての心得は弁護士を目指して勉強してる六法全書の遥か上をいくとつくしは思ってる。

大学4年間で何とか認めてもらおうと必死に格差の違いを頭と身体に叩き込んでる最中のつくしなのだ。

それがまだ途中なのにッ!

結婚したって言えるわけがない。

「行くぞ」

この状況を飲みこめてないつくしを強引に引っ張って司は牧野家の玄関のドアを叩いた。

「あっ・・・」

玄関のドアを開けたつくしの父親は寝不足なままの顔を見せる。

「つくしなの?」

部屋の奥から聞こえてきたのはつくしの母親の声。

「連絡もよこさずに、どうした・・・・の・・・」

慌てて姿を見せたつくしの母親の声が司を見た途端すべてを飲みこんだ様に言葉を濁した。

「おはようございます」

涼やかな声であいさつをする司に互いに顔を見合わせる両親とつくし。

一緒なら・・・一緒だと言えばいいのに・・・

そんな両親の感情が表情に映しだされる。

「上がって」

つくしの父親の声に道明寺邸のトイレより小さい居間に通されて二人は並んでテーブルの前に座った。

それから数分後・・・

驚きを隠せない表情の両親が顔をそろえる。

「それじゃ・・・二人は・・・」

「ハイ、結婚しました」

活きのいい声とは対照的なつり上げられた魚のような風前の灯火に近い両親の声につくしは耳を覆いたい気分だ。

「グズ・・・」

聞こえてきたのは怒りでも罵声でもなく父親の鼻を啜る音。

思ったのとは違うけど・・・

怒ることはなくても小躍りして喜ぶかもと想定していたつくしの考えとは違う父親の見せた態度。

「父さんは・・・・

父さんなりに・・・

つくしを送りだす時の夢があったんだ。

それが・・・

いきなり・・・

これか?グスッ」

つくしの父親はもう一度鼻を啜り上げた。

さすがに司もつくしの横で戸惑った表情をつくしに向ける。

「結婚は決まっていたのだから、ここは喜ばなくっちゃ」

パパを立ち直らせようとママが父の肩を揺らす。

「一人娘だぞ?

小さいころはパパのおよめさんになるって言ってたんだぞ?

心構えと心の準備がいるだろう。あと2年はあるって思ってたんだぞ」

心構えも心の準備も同じ意味だと思うけど・・・

そんな突っ込みはさすがにいまのつくしには出来ない。

「すいません。

それでもすぐに一緒にいたいつーか・・・

一緒になりたかったんです」

両手をついてガバッと頭を下げる司。

「道明寺・・・っ」

あの道明寺が頭を下げてる。

私のために・・・

私の両親に・・・

道明寺の決心がジンとつくしの心の中に伝わる。

酔っぱらって記憶をなくした自分が騙されて結婚しちゃったと思った自分の考えが間違っていたような気持ちにさえなってくる。

私も一緒にいたいよ。

「ごめんなさい」

司の横でつくしも両手をついて頭を下げていた。

拍手コメント返礼

りり 様

つくしちゃん自分の両親よりたぶん楓お母様のほうが気になってるでしょうね。

司の場合なんとも思ってないでしょうけどね。

スリーシスターズ 様

今回は司君自分の思い通りに行動してますからね。

どこかできっとつくしが爆発することだと思っています。

さぁ、そうさせないためには!

司の俺様理論をつくしちゃんに認めさせるためにはキュンとする行動をしなきゃですよね。

土下座も効果ありだと思われます。

>最後にドッキリでした!なんてオチは司くんにはないですよね。

あはは、あるかも~♪

司じゃなくて実は最後で西田さんが「冗談です」と真顔で告白。

司君、顎が外れたままの感じで口が戻らないくらいショックを受けてるなんて、オチがあっても面白いかもしれませんよ。

運動会お疲れさまでした。

子供より親が疲れてしまいますよね。