DNA CUSTOM 2
えーーーーっ!
落下!
もしかして・・・
記憶喪失!?
入れかわり!?
どきどきして続きを待たれた方もいらっしゃると思います。
そんなコメントもちらほら(^^♪
考えてなかったと言ったらうそになりますが・・・
そこまで両親のDNAを受けついじゃったら大変ですよ~
ということで記憶喪失も入れ替わりもなく第2話スタートです。
「大丈夫か!誰か救急車!」
そんな声が聞こえた気がした。
たぶん教室から落下。
蒼と一緒だったはずれ・・・
「そ・・・う・・・」
蒼を呼ぶ音はうまく唇まで伝わらない。
目を開けようとしても動かない瞼。
首を動かそうとしてもうまく筋肉が動かない。
腕も、足もすべてが自分の意思通り動かない歯がゆさ。
誰かが僕の名を呼んで「意識はあります」そんな声が聞こえてぐらりと身体がうきあがったのは覚えてる。
ようやく開いた瞼。
ズキリとした痛みで目が覚めたのは最悪の気分。
「駿!」
目に飛び込んできたのはいまにも泣きそうな母さんの顔。
泣くなよ。
母さんを泣かすなって父さんに叱られるんだから。
そんなことを思う僕は結構余裕。
助かったんだってわかる。
「もう、本当に心配したんだから」
泣き顔が必死で笑みを作る。
「二階から落ちくらいで救急車呼ぶんじゃねぇよ。
俺なんて5階から飛び降りても怪我もしねぇぞ」
「駿は人間だから。誰かと一緒にしないで」
「俺は人間じゃねぇのかよ」
ば・け・も・の!
唇がゆっくり動いて声を発せないままで母さんがつぶやく。
聞こえてくるバカげた会話。
そんな雰囲気が僕のけがは大したことじゃなかったんだと実感できる。
確認するように動かす指先、腕に、脚にと動けと伝える伝達はしっかり自分の筋肉が生きてるんだと実感できる。
肌で感じるシーツの感触。
さらりと感じる肌触りも生きてるった感覚を僕に伝えてくれる。
両親の後ろに不安そうにたたずむ菜花が見えた。
僕の視線にに気が付いたように一歩足を踏み出した。
「鮎川さんも心配していままでずっとついてくれたのよ」
そう言った母さんは菜花を僕のそばに差し出してくれた。
戸惑いながらも大丈夫とつぶやく声は震えてる。
菜花と僕に気を気かせてくれたのか父さんが母さんの肩を抱いて病室を出ていくのが見えた。
「バンジージャンプするには距離が足らなかったみたいだ」
ふざけた僕に菜花は笑う気配はなし。
「ごめん」
「そこはごめんじゃないから」
気まずいままに謝る僕に鮎川が泣きそうな顔で笑みを浮かべる。
だらりと垂れたままの菜花の手にそっと手を伸ばす。
握った手のひらの温もり。
菜花の人差し指がつつっと僕の手のひらをなぞるように動く。
くすぐったい感触と菜花が僕の存在を確かめてるような気がした。
「よかった・・・」
ホッとしたように吐きだした菜花が膝を折ってベッドの上に顔を伏せる。
一気に緊張がほぐれたような菜花は顔を伏せたままその表情を僕に向けてくれない。
泣いてる?
「ごめん」
もう一度謝ってそっと菜花の後ろ髪の撫でるように頭に手のひらを置く。
「駿!」
和んだ空気を一気にかき乱したのは蒼。
「お前のおかげで俺は打ち身だけで済んだ」
打ち身もしてないんじゃないか?
軽快な動きを見せる蒼は一緒に病院に運ばれたやつとは思えない身軽さを見せる。
「駿もよかったよな。
二人で落ちて二人とも大した怪我をしてないって奇跡だぞ。
あっ、お前は2日間意識が戻らなったから心配したけどな」
「ほんとやきもきさせるんだから」
蒼の軽いノリに合わせるように菜花が軽く答える。
「二日も気が付かなかったのか?」
「のんびりしてるんだから」
そう言って僕を責める菜花はちょつぴりいたずらな瞳を見せる。
「それより、お前転校するのか?」
蒼の突然の問いかけに意味のわからない僕。
「転校?」
「英徳に戻すとか戻さないとかお前の両親が話してたぞ」
寝耳に水の話。
それでも父さんと母さんが言いあってる姿は想像できる。
今回の事故が原因?
危険とかそんな理由?
SPつけてないとか?
襲われたわけじゃない、偶発的な事故。
英徳が完璧に安全なわけじゃない。
わけわかんないよ。
「転校なんてしない」
絞り出す声はいつもより強く激しく唇を揺らした。
拍手コメント返礼
スリーシスターズ 様
二日間眠っちゃってるから問題が起きちゃったという設定です。
10日間だったらきっと転校手続き終わっちゃってたかも。
今はまだ手が打てるという感じに展開したかったのです。
つくしちゃんと菜花ちゃん心配だったでyそうけどね。
もちろん司も~
うちのこは普通科系の学校ではないのでセンター試験を受ける学生は皆無。
ほとんどは指定校推薦で進学を決めるんです。
3年生の1学期までの評定で進学先が決まるんですよ。
だから2年生が勝負の時になっちゃいます。
来年の11月には進路先が決まるって感じです。
今どこの大学に行こうかと選択中ですが相談されてもなかなかこれが難しいですね。