戯れの恋は愛に揺れる 30
おはようございます。
久々にキリバンの設定をしてみました。
次回は1360000番です♪
踏まれた方はメッセージボードが開きますので是非一言よろしくお願いします。
「大体、俺よりお前らのほうが姫に会っているというのはどういうことだ」
ふやけていた表情は不機嫌へと変わり司は勢いよく3人の前に腰を下ろす。
ぴしゃりと音を立てて何度も開いては占める扇子の音が鞭の音のごとくあたりに響く。
「しょうがないでしょ。俺たち教授だから」
「だったら腰の立たねぇような年寄りのほうが学識があるだろう」
類の言葉を止めるように司は鋭く声を発する。
「年寄りね・・・
男なら子供も年寄りも年齢は関係ないかと思っていた」
にんまりとした表情を浮かべたのは総二郎。
「俺らが選ばれたのは、皇后の配慮だぞ。
知らないものばかりに囲まれてしまえば姫が萎縮するだろうと顔見知りの俺たちが選ばれたわけだ」
「お前らを選んだのは別な意図があるかもしれねぇだろうが」
「どんな?」
司の言葉に3人はまじまじと司に視線を向ける。
「だからッ!」
力を込めた唇はそのままむんずと結んで言いたくないと言いたげに唇を結ぶ。
「だから・・・」
「お前らも、俺には落ちるが宮廷では女官たちが騒ぐから・・・」
「確かに女官たちには俺らのほうが人気がある。
皇子は近寄りがたい高値の花だからな」
東宮妃として教育を受けてる姫に教授として接する3人は宮廷内でも人気のある公達。
その噂は羨望の的となって宮廷内を駆け巡る。
その中に誹謗じみた噂が立ったとしても権力を欲する輩の足の引っ張り合いでは起こりえることである。
司がそこまで考えてるとは総二郎もあきらも考えてはいない。
自分より司に会ってる3人に拗ねる子供じみた嫉妬が垣間見えるから3人はからかうような態度を見せてしまう。
「あの手のちんちくりんは俺たちの好みじゃないから心配するな」
「女性として見てねぇし」
「あいつのどこがちんちくりんだ」
「最初にあった時にそう言ってたのはお前だろ」
「え?俺・・・」
忘れたようにきょとんとした表情を浮かべる司にまた3人はククっと笑みをこぼす。
「姫は飲みこみが早くて、随分と宮廷内の事も覚えたぞ。
このまま行けば婚儀の時期も早まるんじゃないか」
「そうか」
嬉しそうに表情を崩す司をは微笑ましく映る。
和やかな空気の中に煌びやかな輝き。
開かれた扉。
外から見えるその景色は輝きを放ち艶やかな絵巻を見せる。
「申し上げます。
姫様はしばらく宿下がりされることになりました」
するすると音もなく表れて膝をつく近習が4人の前に頭を下げる。
「どういうことだ」
その場を一瞬で凍らせるような司の刃の声があたりを震えあがらせた。
拍手コメント返礼
yumi 様
エーロスでも実家につくしちゃん戻っちゃいましたよね。
良く覚えてらっしゃる。
我慢できなくなって司王子会いに行っちゃいましたけどね。
さて今回は行っちゃうのかな~
同じパターン?
通い婚が一般的ですからね。
次回更新をお楽しみに♪