ジェラシーを情熱に変えて 7

おはようございます。

そして、一週間のご無沙汰です。

PCが・・・

いうこと聞いてくれずに四苦八苦の一週間でございました。

PCはただいま入院中。

スマホでブログ更新に挑戦するのは疲労感が蓄積しちゃうので無理。

ようやく週末旦那のPCをこそりと借りて出没いたしました。

もちろん私のブログにアクセスした履歴は削除。

ご挨拶はこれくらいにして、更新をプチッ♪

 *

「すいません~」

ガシャン、バシャッという音の表現は大げさ。

おおげさに音が響いたのはきっと猫なで声の高い声のせいだと思う。

それでもスーツに沁みこんでいくワイン色。

ブラックの絹の光沢を見せるスーツのためか目立つ感じじゃない。

それでも不機嫌に眉をしかめる道明寺。

いらっとしてる感は私たちの空気を凍らせる。

高校の時も一度あったよね。

桜子が道明寺の胸元を何かで汚したこと。

あの時は直ぐにシャツを脱いで投げ捨てたっけ・・・

怒り満載の息もできない静けさがあたりを包みこんでいく瞬間。

「許してください・・・」

震える唇が小さく紡いだ言葉。

あのときの私は死ぬ思いだったんだよな。

なんだか桃井さんの緊張感のない媚びる態度に自分の出番はないって思う。

道明寺に怒鳴ってもらったほうがこの場は収まるんじゃないのかな?

「すぐにワインの染みを抜きます」

道明寺の左右の襟元からさらりと滑り込ませた両手。

胸元を伝うようにつま先を立てててその腕は肩の上まで。

それは・・・

まるで・・・

道明寺の上着を甘く脱がせるて行くような手馴さ。

脱がしにかかった桃井さんの腕を捻ね上げるように道明寺の指さきが手首をつかみ上げた。

「俺に気やすく触るな」

そう言って桃井さんの腕を投げ捨てる道明寺。

ちらりと私に向けた道明寺の目元はなぜだか笑ってる。

言葉と表情の不一致になぜだかわからないけどカチンと頭のスイッチが鳴った。

上着を逃がせかかる前に対応できたよね?

道明寺との距離を簡単に詰めちゃった桃井さん。

触らせるのも簡単すぎ。

睨んで動けなくするのが道明寺の特技じゃないの?

艶めかしく見せた桃井さんの動きが無性に癇に障る。

「牧野?どうかした?」

「なんでも・・・ない」

感情のコントロールはどこかで何かを間違えちゃってる。

それに直ぐ様気づく花沢類は心配そうに私を覗き込んでくる。

「怒ってる?」

「え?」

「司より不機嫌そうだよ」

そう言って私から道明寺に視線を向けてまた私を花沢類が覗き込む。

身体を傾けて斜めにした綺麗な顔は直ぐ目のまえで・・・

花沢類の柔らかい前髪が鼻先をくすぐる。

当たってるほど近いんだけど・・・

不機嫌な感情はそのまま私の身体の奥に掻き消えていく。

慌てて顔をそらして視線を道明寺に戻した私。

脱いだ上着をその勢いのままに桃井さんに投げるのが見えた。

「捨てとけ」

咄嗟に受け取った道明寺の上着はそのまま桃井さんの両腕の中に納まってる。

白いワイシャツに残るワイン色の染み。

脱いだことで何があったのかは他人にもわかる。

顔色を変えたのは招待客じゃなく料理を運んでいたウエーター達。

直ぐ様上司らしき人が飛んできた道明寺に頭を下げてる。

無言のままに私の目の前に立つ道明寺。

「着替えるから手伝え」

有無も言わせない横柄な態度。

「手伝いなんて必要ないでしょう!」

勝手に着替えてまた会場に戻って来ればすむ。

時間にしたら一人で着替えてもほんの10分程度。

急げば一分?

手伝いがなければ着替えられないって子供か!

「それなら、私がお手伝いします。私の責任ですからお手伝いさせてください」

視野から消えていたはずの桃井さんがどこからかわきだしてきた感じで現れる。

そして頭の中によみがえる道明寺の胸元から差し込まれて指先がスルリと滑りこませていく画像。

鮮烈に思いだすその映像にふつふつと胸の中でマグマが滾る。

「道明寺の世話は私がします」

珍しく強引に道明寺の腕をとって桃井さんの前から道明寺を引っ張って引き離した。

拍手コメント返礼

m 様

ご心配おかけしました。

相棒の不機嫌さに今回は手も足もでない結果でした。(;^ω^)

virgo 様

今回は坊ちゃんにんまりの構図で最後までいけるのか!

たまにはいいですよね。

チェリー 様

ありがとうごじざいます。

結果的にに2Wかかってしまいました。

本当ならもうこのお話終わってたのになぁ・・・(;^ω^)