新春お年玉のお話のおまけ
おはようございます。
ようやく明日から日常に戻れます。
なかなかPCが使えなくてアセアセでした。
新春第一弾の司の子供たちへのお年玉はブラックカード編。
ふにゃろば様より楽しいお年玉をいただきましたので連載に戻る前にこちらをUPさせてもらいます。
「あ、これって『アレ』かも」
3人が輪になってなにやら見せあってる。
「『アレ』って何?」
頭を突き合わせてる3人をちらりと確認。
私と司が言いあいしてると駿が舞と翼の面倒を見てくれる。
子供が多いと遊んでいるから楽だってことは最近わかってきた。
駿のアレ発言に興味深々で翼が駿を見つめる。
お兄ちゃん、すごいの尊敬の念。
舞と翼は駿に任せて、私は今年のお年玉の件の説明を司にどうさせようかしら。
「あのね、なんなの今年のお年玉!」
「お前の言うように薄くしたぞ!文句はねぇだろう」
威張るな道明寺!
思わず昔慣れた呼び名で司を呼ぶ私に司がぎくりと顔をゆがめた。
「牧野のお祖父ちゃんに教わったんだ。これを台の上にのせてね」
え?お父さん?
お父さんが子供たちに教える遊びなら害がないはず。
安心してまた司を詰め寄る。
「「うんうん」」
リビングのソファーの前のテーブルのそばに集まる子供たち。
「そして別の一枚を近くに思いっきり叩きつけるんだ。ひっくり返ったら勝ちで、相手のを自分のにできる」
高く伸ばした駿の腕がしっかり振り下ろされてパチンとテーブルに響く音。
「「ふぅ~ん」」
物珍しそうな表情の舞と翼。
「『メンコ』っていう遊びなんだって」
メンコなら段ボールを切って自分で絵を描いて小さいころよく進と遊んだもの。
お金のかからない遊びの一つ。
牧野家のお正月の遊びはこれよ。
「お兄ちゃん、僕にもやらせて」
「舞も、舞もっ」
駿のカードを奪うように二人が手を伸ばす。
「いいよ。代わりばんこにしようね」
にっこりとほほ笑む駿はやさしいお兄ちゃん。
パッチン、パッチンと響く音に我に戻る。
え・・・と・・・
メンコってあったけ?
翼が振り上げたうえにきらりと光ったブラック。
それって・・・
もしや・・・
今年のお年玉?
「ちょっと、あんた達何してるの?」
数度目のトライで腕を大きく上げた翼の腕をとる。
「あ、ママ」
悪びれないご機嫌な駿の声。
「今、『メンコ』してたんだ」
私に止められたのが不服そうな翼。
「お兄ちゃんに教えてもらったの♪」
「メンコ? そんなのあったっけ? ……」
目を閉じて違うことを祈ってる私。
「あ、あんた達っ! これってお年玉のっ」
やっぱりカードか・・・
「うん、パパからもらった『メンコ』」
駿の中じゃメンコはカードには覆りそうもない。
子供たちの認識はすっかりおもちゃになっちゃってる。
「なかなかひっくり返らないんだよね」
ブラックカードをグイと翼が曲げた。
あーーーーっダメ。
しっかりとそのカードは没収。
「舞、お手々がイタくなっちゃった」
舞は素直に私にハイとカードを渡す。
「こ、こんなにボロボロになっちゃって………。ハァ~、まぁいっか…。
どうせあんた達には使えないんだし、いっそ壊れたほうがいいのかも」
「僕達、ちゃんと使ってるよ」
そう言いながらも駿は素直に私にカードを渡す。
「そうだよっ」
だから返してとばかり翼は手を私の前に差し出す。
「あぁ、ハイハイ。そうだったわね」って渡せないのッ。
このカード使えばどんだけのメンコが買えるかわからない。
子供たちの好きなアニメのキャラやヒーローのメンコ。
「もっといい、メンコをママが用意するから」
昔小さいころ段ボールを切って自分で絵を描いたお手製メンコ。
結構楽しく子供たちと作れるんじゃないのかな?
「お前ら、さすが俺の子だな」
得意げなドヤ顔を見せる司。
あのねぇ!
クレジットカードを知らない子供たちにこんなもん渡すからもらって数分でひび割れができてんのよ!
「ブラックカードを玩具がわりにして壊すとは、さすがに道明寺家の子供達だっ!
って、たぶんあいつらも感心するぞ」
あいつらって・・・
花沢類に西門さんに美作さん・・・だよね。
言うなっ!