Happy Valentine(boys編)

14日から連続投稿と行くつもりでした。

それなのに・・・

仕事で腰をやっちゃって、歩けない!動けない!

一気に老けた身体。

もうね・・・

若くないのは自覚してましたけど・・・

腰って、痛めるとつらいのね・・・

つくしちゃんの苦労が・・・わかる気がした今日この頃。

なんて笑ってごまかして~

ようやく今日座れるようになりました。

そしてやっと・・・

突然ですが今日第二弾をUPします。

ななりゅーーー

原作はもっと面白いぞ~

続きからのお話は『我儘な僕に我儘な君』からつながるお話になります。

おぼえてるかたいらっしゃるかな?

最初は佑君より翼くんが主人公だったんですよね・・・。

とっかかりは翼くんの恋バナだったはずが・・・

どこでいれ変わったのか・・・

書いてる私も不思議な展開だったな・・・

 *

「なぁ・・・」

「んっ?」

すげームカつく余裕な表情で佑が顔を俺に向ける。

「お前、ドキドキしないの?」

「なにが?」

「今日は、ほら・・・バレンタ・・・イン・・・だろ?」

「毎年もらってるからね」

今気が付いたって顔が軽く笑みを浮かべる。

そんだけ?

いままでと違うだろう!

幼馴染から恋人同士に変わった記念の年だぞ!

舞が今まで俺や父さんと駿兄さんの一緒でもらったチョコとは意味が違う。

「それより、翼がバレンタインをそんなに気にするの初めてだね?」

座っていた椅子を足で挟むように座りなおした佑。

背もたれの上に組んだ腕の上に小さな顔を乗せる。

たらりと背もたれから落とした腕の指先には金色の包み紙の小さな箱。

「お前いつの間にもらってんだよ」

「これ?」

「これは舞からじゃないよ」

「じゃ誰からだよ。

お前がほかの女の子からもらったこと舞にばらすぞ」

ひらひらと俺の前の間で箱を揺らす佑は悪戯ぽく俺に笑いかける。

「まさか!それ!」

「槇から、もらったんだけど」

「返せ」

「なんで、翼に返すの?」

俺はまだもらってねぇんだよ。

朝も・・・

休み時間も・・・

すずのやつ俺と目を合わせねぇし。

それなのにいつの間に佑に渡したんだ?

「翼の本音を聞けたのは俺のおかげだからってお礼のチョコ。

槇・・・音楽室で待ってるって」

「それ、早く言えよ」

父さんの時代から英徳にあるF4専用の一室。

当たり前のように今は俺たち専用の特別室。

その部屋から一気にドアをぶち破るように飛び出す。

駈け出した脚ははしゃぐように軽やかに飛び跳ねてる。

いつもの数倍は早く走れる気がする。

ドアにぶつかる瞬間に開いたドア。

漏れ聞こえていたピアノの音色は開いたドアの音と同時に遮断されて止まる。

「ノックしてよね」

ピアノの前に座っていた彼女がふりかぇって不満そうに口を尖らす。

「なんで、佑に先に渡すんだよ」

ピアノの椅子に座るすずの身体をコツンと横に押しやり無理やり座る俺。

少し触れただけのすずの身体はどうぞとでもいうように身体を横にずらした。

わずかに触れ合う互いの制服。

温もりなんて感じるはずもないのにクスぐったさだけが体中にビンビンで・・・

そわそわした神経がなんとなく落ち着かない。

「美作君に協力してもらうのが私たちらしいでしょ?

翼一人じゃ、いつまでたっても私を好きなこと自覚できなかっただろうしね」

すずに対する訳の分かんない感情。

見てるだけでムカついて・・・気になって・・・

持て余した感情。

自分でも理由がわからなかった感情が恋だと気が付いたのはバカみたいに遅くて・・・

すずを悲しませていたことに気が付いて・・・

「自覚なくて悪かったな」

「許す」

鼻先に冷たい感触。

リボンのついた長方形の箱は佑のもらったチョコよりは大きいのは確か。

「食えねぇかも・・・」

まっすぐにすずを見つめる余裕もなくて・・・

思いきりギュッとすずを抱きしめた。