最上階の恋人 7

ギャー、旅行から帰宅後いろいろバタバタしてたら1週間以上更新ができてませんでした。

連載物を全部更新したいのに更新できてない!

予定は大幅に狂っております。

まずはある程度このお話を進めてから他のお話を書きたいと思っています。

そう思うのになかなか進まないのよね。

前回のお話の中で司に壁ドンされる西田さん。

想像だけで笑ったのはきっと私だけではないはず。

本編の前にちょっとした小話を一つお届け♪

「どちらへ?」

坊ちゃんが席を立ったところに運よく遭遇。

壊れたスマホが横に転がっていればその理由は容易に想像が付く。

つくし様を待ってる状態であればなおの事。

 「仕事なんてしてられねぇから。

そこをうまく調整するのが、秘書の仕事だよな」

デスクの上の仕事を片付けるのが坊ちゃんの仕事のはず・・・

とは、今は言わないでおきましょ。

「ドンッ」

顔の横を疾風のごとく通り過ぎる。

しなやかな動きとは程遠い不機嫌の塊。

私を見下ろすその顔は、昔から知っている我儘な感情を威圧的に押しつけてくる。

見慣れてる分私が怯むことはない。

*ここから先は本編よりちょっと脇道にそれます(;^ω^)

「トントン」

ノックとともに開いたドア。

返事を前にドアを開く行為は原点対象。

「失礼します」

ドアを開いた新人秘書の腕の動きは100度で止まる。

「え?あっ・・・」

驚きと困惑が混じりあう表情。

眼球の動きは微動しながら私たちを見てはいけないと抗う様子が見て取れる。

一点からはずたくても外すことができないと言ったところか。

新人秘書が見つめれるのは代表の壁ドン。

相手は彼女の上司のはずの私。

ほんのりと染まった頬に何を想像したのか・・・

女子がキュンとくる彼氏の行動。

はたまた腐女子が好む大人男性と若い男の子が絡む・・・

それなら壁ドンで迫るのは私の方・・・?

無表情で視線を返す私に新人秘書が慌てて「失礼しました」と頭を大きくふって出ていった。

「私、すごいものを見てしまいました」

秘書室に私が戻った頃にはきっとこんな会話が交わされてることだろう。

代表の神話はどのように秘書の間で作り変えられるのだろうか。

「あの室長が頬染めてました」

なんて話には作り変えられてないことを祈る。

 *

「これ、本当においしい」

口ではそう言いながら味なんてほとんど感じてない。

お店の入り口を気にして視線が定まらない。

挙動不審。

四文字で言えば今の私はまさにそれ。

西門さんはしっとり落ち着いた動作で紅茶を口にする。

同じお茶でもしっかり和風と洋風の違いを醸し出せるのはさすが。

ティータイムのイギリス風の風景が西門さんの背景に取りこまれてるもの。

その背景の向こうからはうっとりとため息交じりに女子の姿。

一緒に座る私の姿はあの人たちには見えてないって思う。

「西門さん、ちょっと離れるね」

立ち上がる私にこくんとうなずくだけの西門さん。

席を離れてちょっと心を落ち着かせたい。

この場に今、道明寺が現れたら周りのボルテージの上昇率はとんでもないことになりそうだもの。

「トイレ?」

なんて私に聞き返さないのさすが。

それなのにッ

「どちらへ?」

私の行く手を遮ったのは相葉さん。

「ちょっと・・・トイレに・・・」

ついてこようとするから必死で遠慮した。

「すぐに帰ってきますから、ここで待っていてください。

迷子になんてなりえませんから」

ここはしっかりとした口調で大きくはっきりと意思表示。

お店を出たらすぐ先に見えるトイレマーク。

女子トイレの横に相葉さんに立っていられたら目立つ。

それもSPマークを襟につけたままだから誰がいるのかと変な勘ぐりされちゃうよ。

「わかりました。

何かかったら、すぐに駆けつけますから」

相葉さんは自分の席からトイレが見えることを確認してつぶやいた。

道明寺本社ビル内で何が起こるというのか。

相葉さんの真剣なまなざしに思わず笑みがこぼれる。

西門さんも私たちの様子に小さく笑みを浮かべてる。

ニヒルな笑みというか・・・

牧野だったらなんか起こるかも的な小ばかにしたような感じにも受け取れるのは私の考えすぎかな?

西門さんのそばから少しでも早くはなれたくてトイレに向かく。

自動ドアを抜けて左に向かう。

そして右の角にあるトイレの洗面所でフッーと大きく息を吐いた。

鏡に映る私はほんのちょっぴり疲れてる。

道明寺に会える前にこの疲労感。

あいつに会ったら回復できるかな?

機嫌のいいあいつに会いたいって思うのは我儘だろうか?

蛇口から流れる水をじっと見つめながらそんなことを思う。

「あっ、ここにいたの」

トイレにあらわれたのは見知らぬ女性。

首から社員証を下げてるので道明寺の会社の社員だとはわかる。

だれ?

私を知ってるってことはどこかで会った?

「どれだけ待ったと思ってるの。なかなか来ないから会社中を探したわよ」

グイと逃がさないとでもいうように腕を掴まれてしまってる。

「すいません・・・」

道明寺が相葉さんだけじゃなく別な人をよこしてた?

それにしちゃ砕けた物言いというか乱暴、上から目線。

「仕事はたくさんあるんだから」

え・・・っ

仕事って・・・

なんの仕事?

まさか!

キレた道明寺が暴れてるとか・・・?

それはたくさんとは言わないか・・・

えーーー

おーーーーっ。

西門さんと相葉さんの待つ方向とは反対に引っ張られる。

運悪く私を見てるはずの相葉さんからは死角になっていて見えてない。

そして私はトイレから連れさられてしまった。

拍手コメント返礼

God's&Death 様

お久しぶりです。

久々にお名前を見てうれしくなりました。

お元気でしたか?

最近はめっきり更新が遅くなりがちになってます。

仕事に復帰したことも関係あるんですけどね。(;^ω^)

加川さん登場を楽しんでいただいてうれしいです。

貴重なオリキャラでこの人が出てくると話が面白くなるんですよね。