FIGHT!! 36

さてここからが本番です♪

どんな本番だッ!

時々つかつく以外のカップルのリクエストをいただきます。

私の場合書かないじゃなくて書けないんです。

原作にしてもドラマにしても私の中のつくしは司と別れたとしてもF4の誰かと恋愛ができるタイプじゃないと位置づけています。

F4もしかり。

司とつくしがうまくいくように見守ってる関係が好きなんです。

3人にとってもつくしの存在は恋愛以上の対象だと思っちゃうんですよね。

司と離れたつくしが類にしても総二郎にしてもあきらにしても恋愛が始まるまでの話の流れが見出せないのです。

けしてつかつく以外を否定してるわけじゃありませんが、納得のいく感情の流れがないままにいきなり司以外とつくしの恋愛が始まる話は書けないのです。

我が家はつかつくオンリーだということでお付き合いいただけたらと思います。

*

「俺たちのこと忘れてないよな?」

店を出た先の歩道の並木に佇む見慣れた長身の陰三つ。

「忘れてた」

シラッとつぶやく俺の横で「来てたんだ」と嬉しそうな声を上げてつくしは顔を輝かせる。

「さっきまで一緒に雑誌の対談だったんだよ」

久しぶりってつぶやく類は相変わらずつくしにだけは特上の笑みを見せる。

「牧野も誘って久しぶりに5人で食事でもって誘いに来たわけ」

「いきなり俺たち4人が店の中に現れて騒がれてもって思って司だけが店の中に入ったってわけ」

こいつら3人が道端に立ってるだけで視線を集めてる。

どこにいても騒がれないって事があるかっ!

4人がそろったところでざわめきは大きくなる。

「勝手に撮るな」

1メートル前の距離で俺たちに向けられた携帯カメラ。

カシャッとした音と同時に声を荒げる。

「司、ファンには優しくしないとな」

俺には総二郎みたいに愛想を振りまく必要はねぇよ。

「道明寺さん・・・この人たちってお知り合い?」

阿賀野さん、帰ったんじゃなかったんですか!」

俺の数歩後をついてきたつくしが声をかけられた方向に振り向いて、驚いたような声を上げた。

道明寺司を認識できてないこの女を追いかけるつもりだったのだからちょうどいい。

「お店を出たら人だかりが出来てたから何かなって気になってたんです」

「この人たちもモデル?」

つくしに耳打ちする小さな声が聞こえた。

俺だけじゃなく総二郎、あきら、類も知らないのか?

つくしの唖然とした表情。

その顔に吹き出しそうになった。

「道明寺さん、ご主人大丈夫?」

「えっ?」

「モデルって人気商売でしょう?ファンの方には愛想よくした方が絶対得でしょう?」

違うと動きかけたつくしの声の前に聞こえたあきらの声、何気に楽しそうな感情を貼り付けてる。

「モデルって司が?」

俺を見ながらニンマリしやがった。

「もしかして俺らのこと知らない?」

「すいません、そういうことには疎くて・・・」

総二郎の意外そうな表情にすまなそうな表情を阿賀野が浮かべる。

「俺は西門総二郎、茶道の家元で最近メディアには出てるんだけどな」

知名度はあるつもりだったんだけど、知らなかったか・・・」

総二郎!本気で残念がるなッ!

「後の二人は司のモデル仲間だ」

「よろしく」

総二郎の説明にあきらと類が乗っかった。

「司君、ファンには愛想良くしないとな」

俺の肩に手を回して、空いた腕は軽く上げて手を振る動作をあきらがとる。

「キャー」って、上がる歓声。

「あきら、お前はよくほかの女に愛想よくできるよな」

葵にばらすぞ。

「俺は根本、誰にでもやさしいの」

そんなことで俺の葵は嫉妬しねぇよって自信のある表情で返された。

「ところで誰?」

あきらが俺の耳元に顔を寄せて呟く。

「駿と同じクラスの母親らしい」

「・・・で、司のこと知らないってありえねェだろう」

俺もいまだに信じられねェよ。

見上げるその先にこの界隈で一番高くそびえ建つ道明寺ホールディングス本社ビル。

ビルの壁に刻まれた道明寺の文字を見ても道明寺司に結びつかない女。

「だが実際にはモデルって勘違いされてる」

「牧野以上の天然っていたんだな・・・」

総二郎の言葉にあきらと類がコクリとうなずく。

「お前らそのカン違いを増長させる態度をとってどうするんだ」

総二郎の襟首を掴んで責める。

「司ッ、本気になるな」

「今度しょうもないことをしゃべったら本気で締め上げるぞ」

「キャー」

きゃー?

こわばった表情が俺を見つめて声を上げていた。

「道明寺さん、やっぱり危ないわ、私は放って置けません」

つくしの手首をガシッと握りしめる阿賀野

「危ないって・・・」

つくしは落ちつかない視線で俺たちを交互に見つめる。

「怖くないの?騙されちゃダメ。駿君の為にも、暴力をふるう父親なんて最低!」

きつい視線は俺を見つめる。

暴力って・・・ふるってねェぞ。

「これが暴力って言われたら、牧野に知り合う前の司はなんだ?」

「凶暴なステゴザウルス」

あきらに総二郎が答える。

「お前らッ!」

「司・・・あんまり怒鳴るとますます状況を悪くするよ」

類に示された視線の先でかばう様につくしを抱きしめる阿賀野が俺をにらんでいた。

拍手コメント返礼

キ**様

ハイ!すぐに更新します♪

何時カン違いが分かるの!って感じですものね。

F4を知らないということで司も俺だけじゃないのかって少しは機嫌も直ってる?

F3を阿賀野さんは知っていたという設定も考えてたんですけどね(笑)

そうなるとなんで俺を知らない!って司の機嫌が悪くなる設定も捨てがたかったなぁ(^_^;)

b-moka

ここまで来るともうどうでもなれってやけくそになりそうです。

私がやけくそになったらダメなんですけどね(笑)

リ***様

司とつくしが別れたら司の人生は・・・

考えたくないですよね。

これからも応援よろしくお願いします。

あさみ様

つかつく以外を考えると私の頭も混乱します。(笑)

なんだか簡単に書けるでしょ的な一方的なリクエストは本音を言うとうれしくないのです。

もちろんつかつくに関するリクエストは私にもいい刺激になるので大歓迎なのですけどね。

そんなにポンと言われてかけるものじゃないんだぞ!

叫んでいた数日間でありました。

なおピン様

阿賀野さん は本当に奇特なお方で♪

司を知らないけどF3は知ってるっていう設定も考えたんですが、あんまり長くなると飽きるのでやめました。(笑)

>きっと阿賀野さんにとってのハンサムとかイケメンて、次元が違うんだろうなぁってね。

私もそう思ってます。