愛を叫べ! 11

この二人のSPは相変わらず大変そうですよね。

我が家の二次の名物コンビ♪誰がなずけた葉っぱコンビ♪

一人ものには辛いのよ~

千葉君には思い人の同僚で年上の灰原さんがいたんですがその後どうなってるのでしょう?

相葉君はバツイチで男の子を引き取ってイクメンパパの設定まではできてるんですがまだ話には登場しておりません。

まずはまま様から頂いたコメントからSP番外編を一つ♪

本編は続きからとなります。

「久しぶりだな」

「何がですか?」

俺と相葉先輩はターゲットから目を離さず少し距離を置きながら後をつける。

どっちのしろあの二人は俺たちのことなんて忘れてる。

今日は特にその度合いが強い。

いきなり予定から外れて止まった車。

車から降りてきた代表。

突然かわる予定は大体つくし様がらみ。

代表の進む方向に店の中。

ガラス窓の中に視線を彷徨わせて探すのはつくし様の姿。

やっぱりいたかとここでも相葉先輩と視線をかわす。

今日はこの二人に振り回されそう。

そんな悪い予感は的中。

「仕事だといってもばかばかしくなるよな」

数メートル先で何気にかわす二人の視線。

数秒ごとにちらちらとどちらからとなく相手に送る視線は温かくほほ笑んでそして幸せそうで・・・

その雰囲気は甘ったるくほかには何も見えてない二人の世界って感じ。

そうだよな。

新婚だし、仕事だといっても自分たちが野暮だって思える。

緩みっぱなしの頬が俺たちを見ると不機嫌に変わるからそのたびに心臓がキュッと恐怖する。

それが怖いからなるべく二人の目にいらない程度で仕事続行。

あ!

突然ゆっく歩いていた二人が目の前から消えて路地に隠れるように動く。

代表・・・

俺たちがいるのは忘れてなかったみたいだ。

「また司さま、あんなところで・・・・・きっとこうして目をそらした隙に雲隠れを決めるんでしょうね・・・」

路地裏で何やってんだか・・・

二人で息を殺して俺たちがいなくなるのを待つ。

「まあな、俺たちもいい加減司魔の行動パターンは熟知するよ。でもここは巻かれたつもりにならないと余計に面倒になるから・・・・」

そう言った相葉先輩が路地の中に向かおうとした足を止めて俺の前に引き戻してきた。

珍しく真っ赤になってる先輩が息を深く吸い込んで一気に吐いた。

「今回は、今までの目撃の比じゃない。壁ドンで代表がつくし様を口説いてる」

先輩の言葉に見たいような見たらダメなような・・・

今邪魔したら殺される。

「千葉、お前この路地の反対側に回って様子を見ろ」

ビルの壁に挟まれた路地10メートル程度の先までは一直線の路地進む以外に逃げ場はない。

「それじゃ、俺は反対側で様子を見ます」

即座に動いて邪魔にならないところに姿を隠す。

俺の方向からはその路地に人がいるかどうかも確認できない。

ビルの影が作る夕闇。

ゆっくりと現れた影に代表だと慌てて木の後ろに姿を隠して様子をうかがう。

ここは代表に巻かれたというつもりで対応。

沈む夕日が西の空をオレンジに染める。

その夕焼けも代表の姿をひときわ艶やかに見せる一品にしかならない。

端正な横顔にスマートに着こなす高級スーツ。

ちらりと手首に見える時計はブランドの高級腕時計。

そのすべてに嫌みがなくて自分のものにできる感性はさすがだとしか言いようがない。

その姿を上目で見つめるつくし様。

絶妙な距離感で愛しそうに見つめる瞳。

そして口元の浮かぶ微笑み。

愛してるとか好きとか二人を見ただけでわかるって感動がそこにある。

ベストショット。

当たり前のように上着の内ポケットからスマフォを取りだして画面を二人に向けてタップしていた。

この写真を代表に見せたら喜ぶと思う。

照れ臭そうに「消してください」と頬を染めるつくし様を想像しながらポケットにスマフォをしまい込んだ。

・・・・?

千葉さん?

なんで?

シャッターの音が聞こえたのは錯覚かな?

なんとなかく内ポケットに手がいく仕草も見えたんだけど・・・

千葉さんが仕事中に写真を撮るなんてことしないって思うし・・・

「なに、考え込んでる?」

時計から視線を私に移した道明寺の柔らかい微笑み。

道明寺の温かみのある声がなんとなく照れ臭い。

「別に・・・何でもない」

少し上ずった私の声にクスッと道明寺に笑われた気がした。

コツコツとテンポよく走る足音が聞こえてきた路地裏から姿を現したのは相葉さん。

「あのくらいじゃごまかされないか」

ちらりと向けた瞳を閉じて直ぐに長いまつげがパラリと動く。

瞳は落ち着い輝きを放ち私を見つめる。

なんだかうれしそうなんですけど・・・

SPを巻きたかったんじゃなかったの?

二人っきりになりたいってことだったんじゃないのか?

だからってあのべたつき方は問題外だと私は怒ってる。

有能なSPに満足してるのか、道明寺のその口調に不満は感じ取れない。

「何年お二人についてると思ってるんですか」

大人の落ち着いた雰囲気で息の乱れも見せずにつぶやく相葉さん。

私たちが抱きあおうとキスしようと慣れてるって宣言されたように気がしてまともに相葉さんたちを見れない気がした。

今日は道明寺にはやられっぱなしで煽られてしまってる。

誰が見てようと御構いなしの傾向は結婚してからもっと強くなった気がする。

結婚したんだから問題ないとか・・・

俺はお前を俺の妻だと見せびらかしたいとか・・・

直ぐに言いだすから逃げたくなる。

「お前たちはもう帰れ、仕事は終わりだ」

「お屋敷に無事に送り届けるのが我々の仕事ですから」

「邪魔すんなよ」

「先ほども遠慮してたはずですが?」

最近相葉さんも言うようになった。

そのやり取りは西田さんのそれを連想させる。

この調子でやられたら道明寺が相葉さんにやりこめられる未来はそう遠くない気がしてきた。

「なに笑ってんだよ」

「道明寺も弱くなってきたのかなって思ったんだよね」

笑いが収まらなくなって、道明寺が顔をしかめても緩む頬を止めようがない。

「相葉、俺たちはつくしに笑われるようなこと言ったか?」

困惑気味の表情の相葉さんは答えに詰まったまま千葉さんに視線を送る。

千葉さんもわからないといった表情で私を見てる。

「お前の笑顔が見れるんだったら何でもいいけどな」

そう言った道明寺の手のひらが私の頬に触れてやさしくなでる。

肌の感触を愛しむようにそっと触れる指先。

指先から肌の奥に流れ込む熱が私の笑いを止めた。

笑うには心臓がドキドキしすぎて無理だ。

道明寺の甘い視線から逃げるように視線を下げてうつむくしかなくている。

「んっ!」

後ろに首が反り返りそうな勢いに思わず零した声。

強く胸元に押し付けるように道明寺の腕が私の背中を回って引き寄せる。

息もできないくらいに強く、強く、強く抱きしめられてしまってた。

「あのさ・・・みんな見てるよ」

「誰も見てねぇよ」

「嘘っ」

「嘘じゃねぇよ。それにお前からは確認できないだろう」

私の目の前は道明寺の胸元がいっぱいに広がってワイシャツの白しか見えてないのは本当。

道明寺が私を押し付けてるからほかに見ることなんてできていない。

相葉さんも、千葉さんもいるよね?

少なくても二人には見られてるはずなんだから。

「気にするな」

道明寺の声が私の髪をかすかに揺らす。

何度も髪を撫でる道明寺の指先が髪を梳くように毛先にまとわりついてくる。

羞恥心と道明寺の胸の中の居心地さが私の中でせめぎ合う。

行きかう靴音が大きく私の耳の奥で大きく聞こえて、そして素通りしてしていく。

他人に興味を示さない人の流れが感じとれてわたしの羞恥心をマヒさせるようだ。

もう少しこのままでいいかな・・・

そんな大胆な気分になってしまってる。

「ところで、なにして暇をつぶす?」

え?

道明寺の胸元から顔を離して上を上げた。

「お前がやりたいこと、したいとこ、行きたいとこ?」

やりたいこと?

したいこと?

行きたいとこ?

そんなの忘れてた。

どうするの?

きょとんと呆けた表情で道明寺を見つめてる私がいた。

拍手コメント返礼

ゆみん 様

そうそう、もう帰りましょうよ~

帰ってくれた方が葉っぱコンビも平和ですよね。

やりたいこと→ふたりきりになりたい

したいこと→チョメチョメ♪

行きたいとこ→天国

この3フレーズの変換に座布団3枚!

もうニンマリしちゃったじゃないですかぁ~~~~

西田さんに追いつく相葉さん侮れないですなぁ。