意識をそらせ!

*この短編は初めての朝からの続編第8弾です。

言いたいことは を読まれた後お楽しみ頂けたらと思います。

あいつらが見えなくなるまで牧野と二人早足で歩いた。

歩いたというより引っ張って逃げたという感じだが・・・。

牧野の腕を離した瞬間「なに隠してる」のあいつの発言。

ギクッと一瞬で現実に引き戻されてしまった。

あいつらに話したこと言えるかぁーーーーー

「なにもない」と拒否発言する俺に疑惑の目を向ける牧野。

ドキッと心臓の音が一つ聞こえた。

「正直に言えば何でも許す」

思わず耳を疑う俺。

なんだかやさしい声で牧野の言葉が頭の中をこだまする。

なんでも許すって・・・ホントかぁぁぁぁぁ。

俺が牧野になにしてもOKてこと・・・だよな?

牧野・・・

お前ってやつはぁぁぁぁぁーーーーーー。

やっぱ俺に惚れている!

目の前がバラ色に広がった気がした。

「今言ったことホントだな」確認して牧野に抱きつく俺。

だんだんと調子が上がってきた気がした。

このまま押し倒しても大丈夫なんじゃねえ?

こんな道端じゃ無理だけど・・・

この流れなら・・・

いけるんじゃねえか?

そんな思いがむくむく湧きあがる。

「牧野・・・俺・・・もう一度お前を抱きてぇ」

気がつけばストレートに言葉を牧野にぶつけてた。

真っ赤になる牧野が愛しくて・・・

牧野を抱いていた腕に力を込めようとした瞬間。

「みんなとの話はなんだったの・・・」喋りたくない話を振りやがった。

まあ今ならなに喋っても牧野は許すと言ってるし・・・大丈夫かとあきらの言葉を思い出す。

その言葉を教えてやったその途端に手足をばたつかせて牧野が暴れ出す。

だが・・・

今の俺には関係ない!

大きな切り札持ってるもんなぁ。

「お前、さっきなんでも許すと言ったよなぁ」

あたふたした表情を見せた牧野をじっと見つめる俺。

そんまま牧野に対する愛しさこみ上げてギュっと抱きしめ頬にキスをした。

大人しくなった牧野に満足感が俺を包む。

俺に密着する牧野の身体から暖かい体温が流れ込む。

柔らかく俺の体に当たるあいつの胸・・・

あの時・・・

はだけた胸に顔を幾度もうずめ、俺の手に触れたしっとりと吸いつくような肌の感触・・・

思わず思い出してしまった。

ヤバイ!

俺の男の部分が反応してきてしまっている。

牧野に気付かれたら・・・

どうなるか・・・予測できねえっーーーーーー。

「道明寺・・・なんか・・・当たるけど・・・」

あいつの言葉に隠しようがねえて気分になった。

「自然現象だ」

そうは言ったもののこのままの体勢でいられる訳はなく・・・

牧野の華奢な身体の微妙な動きにも敏感になってしまってきている。

「牧野動くな!」

思わず叫んでいた。

「・・・私動いてないけど・・・」

いや・・・そういう動きじゃないんだ!

ちょっと顔を動かしたり、手を動かしたりしてその振動が伝う感じが・・・ダメなんだっ。

て・・・・

そんな男の現象。

牧野に解かるわけねえし、説明できねぇーーーー。

俺の焦りを無視して俺の自然現象どうにもコントロールできなくなってきている。

「私・・・離れようか?」

それは困る!

俺の変化した部分ほかの奴らに丸見えだ。

「そのままじっとして・・・・」

牧野に哀願ぽくなってしまった。

別の事考えろ!

考えろって思っても牧野がすっぽり腕の中にいる状況・・・

頭からおいだせねぇーーーー

「牧野なんか問題出せ!クイズ!なんでもいい!」

「それじゃぁ・・・3+81!」

ちょっと考える仕草で牧野が出した問題が足し算て・・・

俺は小学生じゃねぇーーーーー。

そんなことどうでもいい!

意識をそらせ!

それが一番大事なんだからぁーーーーっ!

3・8・1   381・・・

それ・・・この前のホテルの部屋の番号じゃねえ?

「うっ・・・」一瞬で身体の力抜けちまった。

牧野が不思議そうに俺を見ている。

「何でもね・・・」そう言ってガクッと肩の力が抜けてしまった。

「この責任・・・絶対とらせるからな!」

ギョッと眼を見開く牧野を俺から逃げらねえようギュっと力いっぱい抱きしめた。

この短編でブログ記事UP数が100になりました。

記念の100番目でも司で遊んじゃいました。

記念作品としては「ゆるせねーっ」なんて司の声が聞こえてきそうです。

司の2度目の成就を楽しみにしていた方、すいません(^_^;)

今度はけして悪いようにはしないから・・・

司・・・ゴメン!!