Fools Rush In 6

今回のお話はFools Rush In 5でいただいた、ち**様のコメント

『F3が聞いたら大爆笑ですねぇ~』

バラしたい。

と言う事で私もばらしたくなっちゃいました。

そんな訳で久々のF4&つくし勢ぞろいのお話です。

あっ・・・駿君につくしのお腹の中には双子ちゃんもいたんだったわ。(^_^;)

*

「あのね、あーたん、たっなの」

あきらの目の前で3本の指を立てて必死に背を伸ばす俺のジュニア。

「駿、お前が二歳だっていうの知ってるけど指が一本多いぞ」

あきらが駿を抱きあげながら指一本を曲げてVの指文字を作らせる。

別に多くても構わねえよ。

指の数もそのうち自分の歳と合う様になる。

あきらの腕の中で違うと言う様に首を振って駿の頬がふくれた。

ふくれた顔はなぜかつくしに似てんだよな。

見てる俺の眉も下がる。

「ふくれた顔がかわいいのは司の子供じゃないみたいだ」

今にも駿の顔に頬をすりよせそうなあきらから駿を奪い取った。

「あんまり触んな」

「へ?」

「いいだろう、駿だぞ」

「ヤなもんはヤダ」

「相変わらずだね」

一緒にやって来てた類に総二郎もクスッと声を立てる。

「お前ら、そろいもそろってなにしに来たんだ。そんなに暇じゃねえだろう」

「お祝いを持って来てやったんだろう」

って・・・

花束にケーキの箱をぶら下げて来ただけじゃないか。

「産まれてからでいい」

「産まれたらもっといいもん持ってくるよ」

持ってきた花束とケーキの箱をつくしがうれしそうに受け取った。

「・・・で、駿はなにすねてるんだ」

「赤ちゃんが二人って言いたかったんだと思う」

つくしが照れくさそうな表情でつぶやいた。

「二人って、双子か?」

双子はかわいいとあきらが親ばかじゃなかったシスコンぶりを丸出しだ。

「一気に二人も司そっくりの子供が増えるのか」

ため息交じりの表情を作る総二郎。

「牧野・・・大変だな」

類!その同情するみたいな言い方は必要ねえだろうがぁぁぁぁぁ。

「司そっくりだったらどうする?」

「駿を入れて3人?」

「やっぱ牧野大変だぞ」

繰り返すなーーーーーーッ。

「司そっくりで性格が牧野。牧野そっくりで性格が司。どっちがいい?」

「究極の選択だな」

って・・・そこで悩むんじゃねぇぇぇぇ。

「その前にもっと大変なのがいるからなぁ」

はぁーと思い切り俺達の前でため息をつくしが漏らしてチラッと俺を見る。

一斉にあいつらの視線はつくしに集中。

「あのさ、心臓が二つあったって言ったら普通分かるよね?」

「双子って意味だろう?」

あきらの言葉に総二郎も類も軽くうなずく。

「この人、分かんなかったんだよね」

そしてまたため息。

「赤ちゃんに二つ心臓があるって勘違いしたんだって」

「普通一つのものが二つあるって上等だなんて思っちゃったみたい」

笑えないんだからと吹きだしそうな総二郎を視線で軽くつくしが制止した。

「司、お前はすごい」

あきらがポンと俺の肩に手を置いて、その上にうつぶせたままこらえきれずに笑い声を漏らす。

人の肩の上で笑うなッ。

「二つ心臓持ってたらどうなるのかな?」

「司の子なら一つの心臓でも十分脅威だろう」

「心臓に剛毛が生えてそうじゃねぇ?」

総二郎と類が顔を見合わせて吹きだした。

ったく遠慮と言うものが全くない。

「あのね、私の子供でもあるんだからね。遊ばないでよね」

もっと言え!つくし!

反撃はそこで止まった。

「ますますにぎやかになるな」

「これでまた俺ら親から責められるぞ」

「道明寺の司君は3人の親になるのにあなた達は結婚もしないでってな」

「お前らも結婚したくなったろう」

一瞬の沈黙の中で3人が顔を見合わせる。

「まあ・・・少しなッ」

重なる三様の声。

俺達が結婚前にティアラを探し回っていた時こいつらは、同じ質問に「「「ぜんぜん」」」と即答された。

「だろう」

なんとなく気分も晴れる。

俺におろせと腕のなかで抗う駿。

床に下ろした駿はすぐに走ってつくしの脚に抱きついた。

「あーたん、いる?」

「いるよ?」

駿の目線に合わせる様に腰を落とすつくし。

分かってるのわかってねーのか愛らしいちっせーのがつくしのお腹にそっと耳をあてる。

「いたー」

幼い声がうれしそうに上がった。

周りの大人達もつられる様にほほ笑みを浮かべてた。

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