駿君の家族日記 1(watcher )

こう様にいただいた「駿の分析力で駿の家族日記が出来そうですね。」のコメントが頭の中をぐるぐると~

イカン!これ以上増やしたら!

と思いつつ浮かんじゃったら仕方ないと言う事でカテゴリーを追加いたしました。

このお話は『watcher おまけの話』の番外編のお話となります。

*

○月×日 はれ

きょうはおとうさんとおかあさんが一緒に帰ってきた。

いつも仕事でいそがしいおとうさんが、ぼくたちが起きている時間に帰ってくるのはめずらしい。

それでもやっぱり一番最初にお帰りと飛びつきたいのはおかあさんだ。

弟たちがおかあさんの足にスリスルする。その上のお腹のところで僕もスリスリ。

僕の頭のすぐ上で「ただいま」とやさしい声が聞こえる。

一番近くで聞こえるお母さんの声は長男の僕の特権だ。

「今日はなにをしてたのかな?」

おかあさんの声に一斉に喋り出す僕ら。

にこにこと聞いてくれるおかあさんを見てうれしくなっておしゃべりが止まらなくなる。

おかあさんの両手にはチビたちふたり、そして僕は妹の手を握る。

「今日は一緒に寝ようか?」

おかあさんの声に「わーい」と声を上げるチビ達。

おかあさん・・・

もしかしておとうさんとけんかした?

いつもなら僕と妹の間にいるはずのおとうさんが廊下の端からじっと僕たちを見ている。

おかあさんは一度もおとうさんを見ずに部屋へと向かう。

「お父さんと喧嘩した?」

僕はそんなことは聞かない。

どうせ朝になったらおかあさんとおとうさんが仲直りしてるのはいつものことで、心配する必要はないと僕はしってるからだ。

パジャマに着替えて、べットの上で飛び跳ねるチビ。

僕はお気に入りの絵本をおかあさんに読んでとせがむ。

部屋に入ってきたお父さんにチビ達二人が飛びついた。

「おい!・・・これッ」

「今日はみんなで寝るんだよねっ」

「「「ねっ」」」

「寝るって・・・」

「5人でか?」

「なんとか寝れるでしょう」

お母さんはそう言ってすぐに絵本をまた読み始める。

そして僕も眠たくなった。

○月 △日 はれ

朝いつもと違うベットで目を覚ます。

目をこすりながらおかあさんと寝てたんだと思いだした。

部屋の隅っこでおとうさんがじーっと電柱柱になって動かない。

その足元に座りこんでる妹

その前に立ちんぼの弟。

「なにやってるの?」

伸びてきた大きな手のひらは僕を包んでお父さんの身体の前に連れ込まれた。

「ねえ、お父さん何したの?」

「なんもしてねぇよ」

怒ってるお父さんの顔。

僕に怒ってる訳じゃないと分かっているからいつもの怖い迫力はない。

本当に僕を怒ってるお父さんには近づく事もできなくて僕は一歩も動けなくなる。

そしてすぐおかあさんの後ろに隠れるんだ。

トッテンポール?」

・・・それ、違うと思う。

外国で見る柱状の木の彫刻、この前図鑑で見たばかりだ。

たぶんお父さんが言いたかったのはこのことだと思う。

確かにそう見えなくはない。

「トーテムポール」

なんだ?みたいに僕を見つめるお父さん。

たまに変だけど、それでも大好きなんだお父さんの事。

この様子じゃまだ仲直り出来てないみたいだ。

「お母さんが一緒に寝ようって僕に言うときは大体お父さんがお母さんを怒らせた時だから」

「早く謝んなよ」

お父さんが気まずそうな顔を見せる

「おかぁしゃん、御着替え?」

妹の声に気がついお母さんと僕の目があった。

「何やってんのよ」

「何してるのかなってな、なぁ」

僕らに答えを求められても困る。

「あのね、子供たちに変なこと教えないでよね」

お母さんの方が強いみたいだ。

しょうがないから「おはよう」とおかあさんに飛びついた。

僕を抱きしめてくれるおかあさんの腕の中はやっぱり気持ちいい。

このままおとうさんと喧嘩したままだとこの状態は今日も続いて僕はいっぱいお母さんに甘えられる。

でも父さんが機嫌が悪いと家族以外の人が困った顔をするから僕ががんばるんだ。

おかあさんがやさしくなった今、お父さんに後は任せよう。

「なあ、下着・・・この赤いやつ・・・いいかも」

「えっ?」

これ以上はここにいたらいけないと・・・

なんとなく・・・

分かる・・・。

「いこう」

弟の手を引いて、妹を抱っこして僕は自分たちの部屋に戻ると決めた。

僕たちの事、忘れてる・・・。

拍手コメント返礼

むさぴょん様

本当にこの観察編どこまで増えるのか(^_^;)

面白いとコメントいただけてまた作品が増えそうです。

ふらまる様

道明寺の総帥としては・・・という意見も言われる方もいるのですが、大人な司は他のサイトで書いてらっしゃる方も多いので、つくしチャンの前では大人になりきれない司が好きでツボなんですよね。

これはドラマの影響が大だと思います。

こんな出来過ぎた息子私も欲しい。(笑)