ソラノカナタ 9
午前中空いた貴重な時間はブログにアクセスできず消えてしまいました。
書きかけの文章とともに・・・(;O;)。
今度は大丈夫だといいな。
*ケーブルがどうとか、電流がどうとか。
結局はエレベーターが動かないということ。
俺に言わせればどうでもいいから早く牧野を助け出せ!
ただそれだけだ。
待ってる時間だけがコクコクとすぎていく。
水浸しになった最上階の現状はどうやら問題なく元の形に戻ったらしい。
エレベーターを動かすよりそっちにほうが先に復元できるって方が信じられない。
エレベーターが動きだしたのは真夜中すぎ。
牧野の無事な声を聴いて3時間は過ぎている。
受話器から聞こえる牧野の声。
不安げな声が俺からだとわかってかすかにほほ笑んだ。
ホッとしたのは牧野より俺の方。
「なるべく早くそこから出してやるから、無理スンナよ」
慰めるつもりでかけた言葉はあいつより俺を落ち着かせる。
「怪力でエレベーターをこじ開けようとか、壁をよじ登ろうとするんじゃないかって心配してるんだろうがッ」
「おとなしくしてろよ」
牧野ならやりそうな行動を考えてあいつなら大丈夫だと自分に言い聞かせる。
大事なところではいつでも強い心を発揮する奴だから。
「・・・もしかして、ドアに蹴りまで入れたか?」
「それはやってない!」
やっぱりおとなしく助けを待つタイプじゃない。
俺はお前よりお前を理解してるみたいだ。
「確かに怪我の心配はなさそうだ」
緩やかな笑みが自然と浮かんだ。
「ごめん、一緒にいてやれなくて」
伝えたい俺の後悔。
お前を一人にしたのは俺の失敗だ。
受話器の向こうから伝わる牧野の息遣いは俺を求めてるって気がした。
わずかなつながりは突然断ち切られる。
あいつの名を何度読んでも返答がなくなった。
「動き出すまで待つしかありません」
そんな作業員の言葉が遠くで聞えた。
待つのは苦手だ。
それでも待つしかない。
エレベーターが動き出したら真っ先に抱きしめてやる。
その思いだけが俺の体中を締め付けている。
「動きました」
その声にエレベーターの扉の真ん前に俺は動く。
点滅するエレベーターの数字。
それはゆっくりと俺の居る階へと確実に近づいて、そして止まった。
開いたエレベーターの扉。
一歩踏み出そうとした足の動きが止まった。
座り込んだ男女3人の真ん中が牧野。
幸せそうな顔で男の肩に寄り添う様にもたれかかる。
こいつ・・・
この状況で寝てるのか?
密室の中で今日あったばかりの男の中。
普通の神経じゃ無理だろう。
つーかありえねぇーーーーーッ。
ベットで知らない男に抱かれてる彼女を見たような錯覚。
嫉妬なんて生易しい感情じゃない。
怒りよりも衝撃的感情が俺を傷つける。
1分1秒もお前のことを想って俺は一人耐えていた。
裏切りじゃねぇか。
そのままお前を抱きしめるほど俺はお人よしじゃねぇよ。
無言のままに背中を向けて牧野を無視。
素直に相手をできるかッ。
「違うから」
聞えた声のまま慌てて俺を追う牧野を背中に感じる。
カタカタと歩く足音が途中で途切れた。
あいつこけてるんじゃねぇか?
パタパタと足音が変わった。
素足か?
チラッと視線だけを向けたあいつはパンプスを片手に持って駈け出している。
それに俺の心が緩んできた。
わざと隠れる様に左に向きを変えて壁に身を隠す。
通り過ぎ様としたあいつの腕をつかんで力任せに引き寄せた。
胸元に倒れ込む様に牧野が俺に身を預ける。
ふんわりと漂う牧野の香りが俺の鼻をくすぐる。
「どう・・・みょうじ?」
焦った表情のまま牧野が俺の名を呼ぶ。
「どこ行くつもりだ」
緩んだ気持ちを隠す様に冷たい声を作る。
簡単に許す気にはなれねぇよ。
「どこって、道明寺を追いかけていた決まってるッ」
その声を聞いたら感情が止められなくなった。
その声ごと飲み込む様に 強引に口づける。
遠慮なく口を開いて舌を侵入させた。
少し戸惑い気味の舌先は遠慮がちだ。
乱暴気味に絡みつけて吸い上げる。
息も途切れがちの牧野に示した罰。
「誰にでも懐くんじゃねぇよ」
それが牧野なんだけど・・・。
俺の苦労は絶えそうもない。
拍手コメント返礼
あさみ様
エレベーター動きました♪
天国?地獄?どっちへのカウントかしら~♪
眠っても不可抗力ですよね~。
司には理解できないでしょうけど、つくしちゃんだからなぁ。
F3なら理解してそう♪
ひつじ様
鉄板ですよね。
寝ちゃうの(笑)
こうして司君の悩みは尽きないのだ♪
ゆげ様
そうなんですよ(;O;)。
普通なら書いてる途中で下書き保存をしてくれるので全部が消えることはないんですけどね。
記事を保存を押したらメンテの画面が出て消えちゃいました。
大丈夫だと気を抜くとこれなんですよね。
2人の交互の視線のお話かみ合ってない感じが面白いかもしれません。
時々はこの手法を使って楽しみたいと思ってます。