Happy Birthday 2013(司)

今日は司君の誕生日です。

本当は何歳になるんだろう・・・。

ひめ様のほのぼのへのリクエストにお応えしてUPしました。

司君おめでとう♪

「誕生日で喜べるか!!」By 司。

「そんじゃ続きで喜んでくれ~~~」By ひー

「こら、ダメだって」

「しゅる」

したっ足らずのあどけない声がテーブルの上の苺を掴む。

ぶちゅ

手の平の中でつぶされた無残な苺。

「だから無理だって」

一番悪かったのはリビングのテーブルの上でケーキをデコレェーションしようとした私か・・・。

3人が3人とも一斉に起き出すって思わなかったんだもん。

大の字で真ん中に寝ていた駿に寄り添う双子。

大から川の字になって木になる寝姿。

ぼこぼこ足で双子に蹴られても目覚めない長男坊。

しばらくは大丈夫だって思っていた。

シェフに教えてもらいながら焼き上がったスポンジの甘い香り。

子供達の寝息を感じられる距離で仕上げに取り掛かる。

生クリームをスポンジに塗り終わったところで駿が目覚めた。

ケーキより苺に目を付けた駿には苺を一個渡してそれで落ち着く。

ケーキの上にチョコで描くクルクルの髪の毛と吊り上った眉。

われながら上出来。

口はニッコリと書いて可愛い仕上がりになった。

駿にも似てるぞ。

一個の苺をもったいなさそうにゆっくりと運ぶ駿。

上品なのは司似。

舞ならきっと一口で口の中に頬張って食べちゃうよ。

手を休めて駿を眺めてたテーブルの下からにょきっと伸びてきた小さな手。

小さな身長でテーブルの下の目線。

「ギャー――ッ」

必死に伸ばす手がもう少しでケーキのスポンジを破壊するところだった。

「今、ケーキ作ってるから邪魔しないで」

「舞もしゅる」

「僕も」

椅子の上に這いあがった翼。

「苺をあげるからお兄ちゃんみたいに見てるだけじゃダメ?」

「しゅる~」

しょうがなくちびっこ二人に持たせる苺。

指の跡がそのままブちっと苺に残る。

それを喜んでケーキの上に置く舞と翼。

高級苺の輝きもかすんで一パック数百円の苺にも見劣りする。

味はごく甘だから問題ないけど、折角の誕生日のケーキ。

綺麗に仕上げてびっくりさせようと思ってたのに。

ブチッと押し込んだ指を白くクリームが染め上げる。

一度置いたはずの苺がスポンジ上から外されて丸くはがれ落ちたクリームの下に、むき出しになった黄色いケーキ色のスポンジが顔を出す。

「苺を取ったらダメでしょう。メッだからね」

両脇に抱え込んだ舞と翼。

怒られてると思ってないギャング達は短い腕を伸ばしあってクリームを顔に付けあって喜んでる。

「もっ、食べちゃうぞ」

私の顔の前に伸びてきた小さな指をぱくっと口の中に咥えた。

スポッと指を離した先で舞がケラケラと無邪気な笑い声を背中を反らしてあげる。

「わぁぁぁぁ、落ちるッ」

ふわっと片方の腕が軽くなって両手で舞を抱きとめた。

「相変わらずにぎやかだな」

司にだっこされた翼。

司の頬には白い小さな手のひらの痕

ぺったとした感触を嫌がる様に背けた顔。

もう遅いけど・・・・

「誕生日だからケーキを作ってたんだけどね。帰ってくるの早くない?」

「お前が助けを呼んでる気がしたんだよ」

伸びてきた親指が私の唇を救う様に触れた。

指のひらに白く付いたクリーム。

わぁぁ、舞のクリームが唇に付いたままだったんだ。

私が途中で我慢できずに食べてたみたいじゃないか。

食べただろ的なニンマリした司がぺろりと指の平を舌先でなめた。

いきなりキスされるより恥ずかしい感覚。

「このくらいで、助けなんて呼ばないわよ」

私の恥ずかしさなんて関知せずに、キスを催促するようにクスッと笑った口元が身体を屈めて私に近付く。

もっ・・・

つま先を伸ばして押しつけた唇。

クリームの甘さが唇から舌を伝って喉元に伝わる。

「こんな、甘いケーキは初めてだ」

身体が火照り出しそうな言葉を事もなげに呟く司が一番甘ったるいんだから。

グシャ!

グチャ!

べチャ!

濃密な液体と物質が混じる音。

「ぎゃーーーーーッ」

テーブルの上のケーキは跡形もなくて・・・。

6つの手がブシュブシュとスポンジを砕く。

「これ、面白い」

楽しげな満足な朗らかな笑みを浮かべたのは駿。

「来年はもっと期待してる」

悪戯っぽく細めた目。

「今日はこれで許す」

余裕たっぷりの笑みが私の視線を塞いで熱い吐息が肌に触れる。

まだ昼間だから!

子供も起きてるーーーーッ。

うっ・・・息ができない。

「期待させてこれか! 足りるか!!」

「誕生日だぞ!誕生日っ!」  

司 怒ッ

だって・・・

リクエストが、甘々じゃなくてほのぼのだったから・・・(^^)

楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。

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拍手コメント返礼

b-moka

ぐちゃぐちゃになったケーキでもつくしちゃんはしっかり食べるでしょうね。

「おい。、こんなの食べさせるな」

「味は一緒だよ」

食えるかといいつつつくしの言いなりに食べる司。

ほのぼの~

この後も司の思い通りにはならないですよね ←  意地悪だ~~~。

aimi 様

読専からの転換うれしいです。

またコメントしたくなっちゃうようなお返事がかけてるとうれしいのですが・・・

記事UPと同様お返事もたのしく書かせてもらってます。

「夢色!恋色!花模様」ってどんな内容だったかな・・・(^_^;)

書いた本人も忘れてます。

後で読み直そう。

PCなら検索が右上にあるのでそこで題名を入れるとすぐに見つけることができるんです。

私の妄想への御付き合いありがとうございます。

おかゆ

可愛いお話のなかに司がいるというのが、なんとなくうれしいんですよね。

びーちゃん 様

どんなに豪華なパーティーより楽しいですよね。

インフルエンザ流行ってますね。

今のところ我が家はまだ大丈夫ですが、学校で流行ってるみたいでうがいに手洗いしっかりさせてます。

今年は予防接種してないんですよね。

予防接種してないときの方がインフルエンザになってなくて・・・(^_^;)

今年はどうかな。