我儘サンタの迷惑なプレゼント (つかつく編)

おはようございます。

クリスマスは過ぎてしまいましたが、つかつく短編お届け。

このお話は翼編でもちょこっと触れましたが、話の流れはそこからの続きとなっています。

大きな子供もいるのにこの夫婦は~なんてお話になってるかもしれません。

現実ならすでに倦怠期も過ぎどうでもよくなってるのが普通よ~

でもつかつくはこうでなくては楽しめないというお話です。

追記のあとがきで、初期に書いたお話で別荘で雪だるまを作る司とか買い物した話とか書いた記憶が残ってます。

どの話だったか・・・覚えてなくて~

どなたか見つけられたらご一報をお願いします。

と書いていたところ、ご連絡いただきました。

スリーシスターズ 様・ゆきこ様ありがとうございます。

2010年6月のUPつくしちゃん誕生日のお話でした。

いや~ずいぶん遅れて6月にUPしていたとは・・・

今年は書いてないし誕生日のお話・・・

興味のある方はこちらのお話をお楽しみください。

Birthday(tukusi 1)

「そんなに俺と二人なのが気にくわねぇのか?」

「そんなこと言ってないでしょ」

司の運転する助手席で窓から外を眺めながらため息をついたのがまずかった。

今年のクリスマスは家族だけで過ごせる。

久々にクリスマスツリーを囲んで和やかな雰囲気で過ごせたらと思っていた。

子供たちも大きくなってこの先家族5人で過ごせるクリスマスがあと何回あるのだろう。

それじゃなくてもクリスマスは会社がらみのイベントでつぶされるんだからッ!

今年はめったにないことなのに。

クリスマスが日曜日のおかげで前倒しでクリスマパーティーが開催されたおかげで時間が出来たんだから。

前日まで舞も一緒にケーキ作るって言ってたのに佑君と出かけちゃったし。

駿も親より彼女といたいいに決まってる。

だからって司を言いくるめなくてもいいのにッ。

「父さんも僕たちよりお母さんと二人のほうが楽しめるよな」って、なにッ。

それ以外にもたぶん何か言ってる。

駿に耳打ちされた司の表情の変化は・・・

誰にも見せられないものに変わっていた。

いたずらっぽく表情を変えたそっくりな顔が二つ並んで私を見下ろす。

ただえさえ馬鹿でかい背丈で見下ろす威圧感が二重奏で私に迫まる。

「なに?」

どもりながらそう見返すのが精いっぱいの私。

そんな私に「そうか、俺と二人がいいのか」と、うれしそうに微笑んで見せたのがつい先日。

そして迎えたクリスマス。

私は司と二人で家を出て別荘に向かってる。

長い距離を過ごす狭い空間。

話す話題もなくなって眠くもなれば、ため息が自然と出ることもあるよ。

ため息の一つくらい見逃してよ。

まあ・・・

ため息に気づくくらい私のことを気にかけてくれるのはうれしいけどね。

山道を過ぎて見えてきた街並み。

視界が開けて見えてきたのは郊外に広い駐車場が隣接するショッピングセンター

「ねぇ、ここ覚えてる?」

「ん?」

ちらりと店の建物を眺めた司が車のアクセルを少し緩めたのがわかる。

この店で買い物したの覚えてるかな?

結婚前に二人で過ごした思い出のある別荘に続く道。

ショッピングカートを押す司。

目につくものなんでもかかごの中に入れる司。

値段も見ずに入れる司の横で値段を確認しながら「高いッ」て、心の中で叫びながら私はそれを棚に戻すことを繰り返していたっけ。

欲しいものもってこさせろとか言いながら、カートを押して面白がってる大人も初めて見た。

「98円・・・

品質大丈夫か?」

なんて言いながら、高いものには興味を示さず安売りの品物で足を止める司。

驚いた表情を浮かべたり、楽しんでるのがおかしくてかわいかったの覚えてるよ。

一緒に買い物して・・・

買い込んだ材料をテーブルの上に広げた。

何かの拍子にテーブルの上に倒されたのは私で・・・

テーブルの上からリンゴが床に転げ落ちて・・・

そのまま司が私に覆いかぶさってきて・・・

記憶に残る一夜・・・

なんで・・・

ここでそれを思い出すんだろう。

「なんか、照れるようなことあったか?」

ショッピングセンターと私を交互に見比べた司の視線が私をいぶかしげに見つめて視線を止めた。

見ないで!

声に出せず目で訴えてみる。

「別荘にあいつらが全部準備してくれてるはずだから、今回は寄り道なしだ」

車のスピードを上げて司は視線を正面に向ける。

これ以上追及されなくてほっとしてしまった。

山林を抜けて静かな姿を見せる洋風の建物。

門をくぐって駐車場に止めた車から降りる。

玄関まで数メートルを司から先に歩く。

少し積もった雪に大きな足跡。

その足跡に合わせるようにそっと足を延ばす。

長い歩幅に合わせるには必死に足を延ばしていくしかない。

「なにやってんだ」

立ち止まって振り返った司と目が合う。

「せっかくの雪を汚したくないだけ」

なんとなく・・・

司の歩いたところを歩きたかった。

そう思ったことを知られるのはちょっと恥ずかしい。

「転ぶなよ」

そういってまた歩き出した司の歩幅が半分になった。

玄関を開けて別荘に入る。

私たちが着く時間を見計らって暖房で温められた空間が広がる。

リビングの暖炉の中では薪がパチパチと音を立てて燃えている。

2メートルは超えるクリスマスツリーが私たちを出迎えてくれた。

「熱いくらいだな」

暖炉の前のソファーにドカッと腰を下ろす司。

司が座れとチョンチョンと指で自分の横を私に示す。

ここは素直に私も司の隣に居場所を移す。

「これじゃ、車の中と変わらないけど」

「いや違うだろう」

肩にまわされた腕はそのまま私の後頭部を包み込んできた。

促される前に私は司の肩にこつんと頭を預ける。

「あのテーブル・・・」

ぼんやりとかすむ視線の先にはキッチンが見てる。

キッチンの中央にある長方形のテーブル。

司が言おうとしてることがわかって脳内が一瞬にしてバタバタと騒ぎだした。

「え?、やっ・・・ なに?」

「覚えてるよ」

慌てふてむく私とは対照的にいたずらっぽく口角を上げて見せる司。

「俺たちも若かかったよな」

いや・・・

あなたはあの頃と変わらないくらい・・・

それ以上にパワーはあるってッ!

司の腕がそのまま私の腰にまわされソファーの上に身体を押し付けられてしまってる。

「ここじゃないから」

「なんだ、テーブルの上がいいのか?」

ソファーのひんやりとした革の冷たさを背中に感じながら慌てる私に覆いかぶさってくる司の顔が近づく。

「そんなことじゃなくてッ。

まだ着いたばっかり」

「関係ねぇよ」

「心の準備が・・・」

「今更必要ねぇだろう」

私の言葉はすべて否定されて司の熱に飲み込まれた

初期に書いたお話で別荘で雪だるまを作る司とか買い物した話とか書いた記憶が残ってます。

どの話だったか・・・覚えてなくて~

リンクを付けられませんでしたが、探してみようと思ってます。

どなたか見つけられたらご一報をお願いします。