Perfect dungeon 29
気がつけば3月ですね。
早いなぁ。
今週から週末は子どもの部活に駆り出され忙しくなりそうです。
UP出来るかひやひやものです。
*常識に疎い。
世間からずれている。
王族だからって何を勘違いしてるのか。
1度会っただけの人間になんで「俺が父親になる」なんて言えるのよっ!
道明寺を狙ってるかもしれない相手なんだよ。
騙されない。
医務室から遠ざかるほどにムカムカとする気持ちが強くなって吐きたくなる。
ブッッ。
これじゃつわりだ。
口を押えていた唾液しかついてない掌を思わずシャツでこすった。
「大丈夫ですか」
西田さんの声に振り向いてコクリと首を振る。
視線を上げたその先でジッと私を見つめたままのアルフ王子が見えた。
「あの人、何考えてるんですか!?」
「もう二度と会うのは無理ですから」
アルフ王子から外した視線で西田さんを見つめる。
ため息をこぼした顔が後ろを数秒見つめて私に戻った。
「あの方のことは気になさらなくていいですから」
わりとあっさりとした態度を見せて西田さんが私を歩く様に促す。
もっとこう・・・
頑張ってくださいとか。
王子から何か情報を聞き出せるかもしれませんとか。
会社のためです。
とか・・・
ないんですか?
道明寺のことに大きく関わってる相手のはずですよね。
西田さんの表情を確かめるように数歩前に歩いて西田さんの前に立ちはだかる。
身体を横にずらして西田さんんは何事もなかったように歩みを進める。
「西田さん!!」
責めるように強くなる口調。
「ほっといていいですから」
行きましょうと落ちついた静かさで西田さんの背中が私に伝えてくる。
西田さんと乗り込んだ車の後部席。
沈黙を破る様に聞こえてきた西田さんの声。
「明日は大事な会議があるのですがそこにはつくし様も出席をしていただきますので」
くださいの確認じゃなくて、決定事項を発令する上司の様な態度。
威圧的なのは道明寺だけで十分なのに、納得するしかなさそうな強いものが西田さんにはある。
西田さんが私や道明寺に不利益をもたらすことはないという信頼感がるから納得してしまう。
道明寺と別れそうになったのを陰でそっと支えてくれたのは西田さんだった。
いまだに何かあると頼ってしまうのは西田さんで、そして的確な助けをしてくれる。
それはきっと道明寺も同じはずだったはずだ。
もしかして!!!!!
今回の事を知らされたないのは私だけだったとか?
だから道明寺がいなくなったとの私の妊娠の設定も計画の上ってこと?
道明寺も私の妊娠は納得してる?
妊娠する様なことはまだ一度もしてないのにどの面下げて納得してんのよッ。
私をこんな目に合わせるんだったら隠れてないで早く出てくるべきじゃないのか!
あっ・・・
道明寺が無事な事がわかったら私が妊娠のふりをすることはないんだった。
まだしばらくは道明寺は姿を隠してるって事になるはず。
「明日の会議で何か有るんですか?」
「つくし様はただ黙って楓様の横でにっこりとしてもらうだけでよろしいですから」
楓様って・・・
お母様の横でにっこり・・・って・・・
ことなげに言い放つ西田さんを見ながら頬がこわばっていく。
会議だけでもどんなものか想像もつかずにドキドキなのに、そううえお母様の横に座ってニッコリって・・・
それが一番難しい注文。
妊婦の真似より難問な気がしてきた。
私が安眠出来るのはまだ当分先になりそうだ。
本当に、なんてこと私にやらせるのよ!
道明寺のバカーーーーッ!
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
まめすけ様
誤解を解くことが出来るのは西田さん!あなたしかいない!
そんな感じがだんだんと濃くなってくる流れですよね。← 誰がこんなにややこしくしたの~。
西田さんが二人をささえたお話はまだ書いてないで~す。
何時かは書きたい話なんですけどね。
何時になるかは未定です。(^_^;)
やなぎ様
私も司が気の毒に・・・ ← 嘘くさッ
最期は幸せにするから許して~といつも心で思ってます。(これもウソくさッ)