Perfect dungeon 27
今回の西田さんの策略の陰には楓さんが!
と西田さん日記でネタバレしたところでここから二人のすれ違いはそのまま大きくなるのか!訂正できるのか!
それは・・・
西田さん次第な気がしてきてます。
*私の上げた声に驚いて舞い上がった目隠しのカーテン。
敵!だと思った相手が一番焦った様子で目の前に迫る。
「西田さん!」
必死で伸ばした上半身と腕。
ベッドから落ちるギリギリのところで王子の後ろの西田さんの袖口を引き寄せる。
半身を乗り出す形で西田さんが王子を押しのけて私の前に出た。
グイッと西田さんのスーツからタイを抜き取る勢いで握りしめた。
西田さんのUpな顔が王子の姿を隠す。
「道明寺の敵ってアルフ王子ですか?」
王子に聞こえてない音域で西田さんの耳元にごにょごにょとつぶやく。
声が途切れる手前で西田さんの身体がピンと垂直に戻った。
相変らず・・・
表情が読めない。
ピクリとも動かない表情筋。
私が聞いても西田さんが王子に悟られるような態度を示すわけがない。
それは分ってるんだけど・・・。
首を振るとか、うなずくとかあってもいいんじゃないの?
ただただ私を無言で見下ろしたままの西田さん。
なんとか反応見せて!
「心配はいりません」
西田さんの低音の低い声が静かに響く。
それって・・・
敵でもしっかり対応してます。
敵ではありません。
二つのうちのどっち?
微妙・・・。
「父親は誰だ・・・?」
西田さんを左手で押しのけながら王子が私の前に出る。
威圧的な存在感と背中で渦巻くドロドロの暗雲が見える気がした。
「誰って、誰でも王子に関係ないと思いますが」
負けじと虚勢を張る私。
あっ・・・
道明寺の子だって思わせた方が良かったのかなとチラリと視線を西田さんに送る。
「父親は誰かわからないってことか?」
西田さんの読めない反応より先に今にも私の上に乗っかってきそうな勢いで王子が声を詰める。
えっ・・・?
それって・・・まさか!
私が誰とでも関係を持ってる女性だと、この王子は思ってるの?
失礼な奴。
私がそんな尻軽に見えるか!
いまだに処女だツーの。
道明寺は私が男の人と挨拶を交わしただけでふしだらな奴だとなじるけど、それの1000万倍は失礼だ。
王子の顔を見てるだけで眉毛が眉間にくっ付く状態になってきてる。
普通は「父親は道明寺か?」って聞くのが礼儀でしょう。
私は道明寺の婚約者なんだから。
そうしたら簡単に・・・簡単じゃないけど・・・
コクンて、うなずく演技ができた。
「わかった・・・」
小さくつぶやく王子が頭を抱えながらベットから離れた。
威圧感たっぷりの態度が急激にしぼんで王子が一回り小さくなった気がする。
王子を見送った視線をそのまま西田さんが私に向ける。
憐れみをふくんだたため息を漏らした西田さんまでもが王子と同様に頭痛でもあるかのように頭を押さえた。
西田さんの場合は指2本でこめかみを抑え込んで考える素振りの渋めさ。
私の対応ダメでした?
生徒がテストの答案を担任から返されるようなドキドキ感。
このかた私は教師に褒められることはあっても落胆させたりこまらせたりしたことはない。
力を入れて思ったものも力説できない。
上流生活の指導では花沢類に西門さんに美作さんについでに道明寺を煩わせたっけ・・・。
英語にフランス語に中国語に茶道に華道。
道明寺の嫁としては道は遠い。
その前に妊娠のウソをつく羽目になるとは思わなかった。
道明寺にかかわるのは私にとっては鬼門なのだろうか。
西田さんはまだ私を見ようとせず王子が医務室から出ていくのを眺めてる。
パタンと音をたてて閉まるドア。
しーんと静まり返る空間に微妙な気まずさだけが小さく床に渦を巻いて木枯らしが吹いてる医務室。
ヤッパリ・・・
ここは道明寺の子供だって宣言するべきだったんですね!
気が利かなくてごめんなさい。
「すいません」
ベッドの上に正座して頭を下げた。
「・・・いいのですが・・・」
西田さんが何とも言えない雰囲気を漂わせてため息を付く。
そのため息の先は、いなくなった王子の背中に向けられてる気がした。
西田さん背中にすいませんと何度となく心で書いて謝ってる私。
・・・
・・・・・っ・・・
???
わずかに西田さんの肩が微妙に振るえてるのが分かった。
泣いてる?笑ってる?
どっち?
西田さん!わかりません!
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
みぽお様
可愛そうなんだけどもとは司坊ちゃんですからねぇ(笑)
婚約指輪の始まりからなんでこうなったのだろう・・・(^_^;)
あずきまめ様
思い込むと二人とも猪突猛進ですからねぇ。
ここはやっぱり西田さん?F3?どっちが軌道修正に出てくるのでしょうか?
自然に任せて楽しんじゃいそうですけどね。
アーティーチョーク様
正体をばらしたらお話が終っちゃいま~す。
本当はもう今ごろ一件落着して甘甘になってる予定だったんですけどね。<(_ _)>
まめすけ 様
「つくし様、実は・・・」
ごにょごにょと耳打ちして王子の正体をばらす西田さん。
想像できないんですけどーーーーーッ。(爆)
ばらすのはやっぱり司?かな~。
この状況を知ったらお祭りコンビは喜ぶでしょうね。
「牧野のお腹の父親になってやるよ」
「俺も」
「俺も」
類、総ちゃん、あきらくんと順次に手を上げる三人。
「俺が父親だ!」
ガシッと手を伸ばす司君。
「どうぞ、どうぞ、どうぞ」の3人。
ダチョウ倶楽部じゃないってね。
おかゆ様
まだまだ虐めたらないと思ってるお方とそろそろ司君が可愛そうに~と思ってるお方とただいま別れています。
まあ、最後はどっちにしても甘くなるでしょうからねぇ~。
やあー今回は案外最後までヘビの生ころがしになるかも?
コスモス 様
ありがとうございます。
体調管理もばっちりに気張りたいと思ってますが無理はきかないお年頃なので(^_^;)
続きは私も早くUPしたいんです~~~~~。