Perfect dungeon 37

ここからはやっぱりあま~くいきたいですよね。

司君踏ん張れるか!

どうかなぁ~ !(^^)! ガンバレ~

*

このまま会議室で道明寺の仕事が片付くのを待つと思って ボーっとしていたら、

「送ります」の西田さんの声。

マルク王子との対話が長引いてるんだと勝手に解釈して素直に従った。

今日はもう道明寺に会えないのかなって残念に思ってる自分がいる。

ダメ!

道明寺に会うまでは強気な私を保たなきゃ示しがつかない。

道明寺になめられたままじゃ、私のプライドはどうなる!

ヨシ!

明日に備えようとグッと手のひらに力を入れて拳を作る。

走る車の窓から見える景色がどうも違う。

どこに向かうんだ?

って!

この進路は!

道明寺の邸宅行きじゃないかぁぁぁぁぁ。

車は私の自宅じゃなく個人の所有には思えないバカデカい屋敷の門をくぐって中庭を通り抜ける。

カチャリと開かれたドアの先のエントランス。

左右に居並ぶ使用人さんたちが「おかえりなさいませ」と頭をずらりと下げた。

おかえりなさいって・・・

道明寺とカン違いされてる節はない。

つくし様がいると私たちは楽なんです♪

そんな満面の笑みが私を屋敷に送る波となって出迎えてる。

その正面に三本足のタマ先輩が見えた。

「今回は、迷惑をかけたね」

私の頭には届きそうもないタマ先輩にヨシヨシと頭を撫でられた気分で見つめられている。

「タマ先輩~」

「話を聞いた時は私も寿命が縮まったよ」

寿命が短くなってもあと50年は大丈夫そうな笑顔。

「坊ちゃんを許してやんな」

西田さんだけじゃなくタマ先輩まで頭を下げる。

この坊ちゃん防衛陣を打ち破ることなんて至難の業だ。

帰りますと言えなくなった。

今までも何度となく通された道明寺の部屋。

掃除の行き届いた部屋は相変らず生活感のない豪華なホテルの一室のようだ。

ダイニングテーブルの前を通りすぎてソファーに座る。

なんとなく落ち着かなくて膝小僧を丸めてソファーの上で抱え込む。

ゴロンと転がった視線の先でキングサイズのベットが見えてその反動でビクンと起き上がった。

このまま、ここで待つって事は・・・

私はここで寝るのだろうか?

その前に道明寺はいつ帰ってくる!

今すぐにでもドアが開くんじゃないかとドキンとしてる。

焦るな!

まだ道明寺とは仲直りしてないんだし、話し合ってもいない。

仲直りをしたら・・・

その後の流れはそうなるのか?

昼間の道明寺はその気があったみたいだし・・・

下腹部に押し当てられた忘れたはずの感覚が甦る。

脈拍が早くなったのは期待してのことじゃないからッ!

風にあたろう。

熱くなった頬を両手ではさみながらテラスに近づく。

西日の空は茜色に染まってうっすらと白く半月に浮かぶ月。

その空に向かって飛んでいる鳥の集団。

やっと帰ってきたんだよね。

道明寺・・・。

どうしようもなく心配させて・・・

不安にさせて・・・

悲しませて・・・

バカみたいな誤解も、道明寺が私を想ってのことだって理解してる。

道明寺から話を聞く必要なんてなくなってるじゃないか。

それが情けないのか、うれしいのか、感情はごちゃごちゃで・・・。

泣きそうになってる表情を目の前の窓ガラスが映し出す。

もっ・・・。

甘すぎだつーの。

拗ねるとか、怒るとか、責めるとか。

そんな感情はどこかに忘れてしまってる。

ふっと空気が動いて、ライトの光を遮る影が私を包み込む。

肩越しに伸びてきた腕は胸元で左右に交差する。

肌触りのいい絹の感触が頬に触れて動くたびにふんわりと包み込む柔らかな空気が私を覆い尽くす。

「悪かったな」

左肩にコツンと振れた顎がわずかに動いて唇が耳元をくすぐる。

重なった頬から伝わる道明寺の温もり。

照れくささと心地よさが交わって胸の奥がドクンと波打つ。

もう・・・

わかったから・・・

言葉の代わりに道明寺の指先を私の指先で握り返した。

司君頑張れ!と応援隊のプチッよろしくお願いします

 ブログランキング・にほんブログ村へ

拍手コメント返礼

まめすけ様

UPして直ぐの拍手ありがたいですね。

もしかしてUP待ちしてたとかありですか?(笑)

私、UPした記事を読み返しのチエックしているところでした。(^_^;)

最期は甘々なんですけど、この調子だと~♪。

家族の目も気にならない月曜日の朝~。

お腹がぐるっ~となって雰囲気を壊すってこともあるかなぁ~ ← 鬼っ!!

やなぎ様

応援ありがとうございま~す。

最終話に向けてエンジン全開です♪

いの 様

つくしをどこに連れ出すか!

逃げ出せない設定はどれだ?

なんて考えたら道明寺邸に連れて行くのが西田さんって意外でしょ?

ついでにタマさんが止めの一発で~待ったなしのつくしちゃんの出来上がりですよ。

落ち込みそうなテンション上げてもらえてよかったです。

ベッドのシーツとパッドを汚されると私もテンション下がっちゃうな。

「少しは心配しろ!」と言われそうですが、心配するのはそっちになるんですよね。(^_^;)

あずきまめ 様

一人で無駄に広い部屋にいると冷静に考えられそうですよね。

つくしちゃんの場合は考えすぎて落ち着くを無くす大問題が待ち構えてますけどね。(笑)

花男finalお勧めはデレクターズカット版。

本編に32分追加で、ニンマリ出来る場面が満載なんですよね。

お返事ありがとうございます♪

デレクターズカット版だと、司の記者会見後つくしがバイトの和菓子屋さんでおかみさんと優紀と桜子とのシーンがあったり、ハンバーグを食べるシーンも長いんですよね。

見たやつでした?

ことり様

『甘々クライマックス』その命名にドキッ!

クライマックスということは・・・キャーーーーッ赤面しそう♪

書く前からテンション高めの月曜日♪

自転車の練習疲れますよね。

娘の時はまず片方の補助輪をわざと角度を上げて浮かせるんですね。

バランスが取れなくてもこれだと倒れないから親も見ているだけですむので楽でしたよ。

慣れてきたら片方だけ補助輪を外して練習。

そして補助輪をすべて外してまた練習。

子供も恐怖心が少ないので早く乗れるようになった記憶があります。

おかゆ

つくしちゃんも甘いですよね。

拗ねたままのつくしちゃんを素直にさせるには司君の手腕じゃ大変じゃないかと親心が出てきてしまいました。

S心じゃなくて良かった(笑)

コスモス 様

私も楽しみなようなさびしいような気分です。

でも連載がたまってるし新作も待っているので~もうちょっとしたら頭を切り替えなきゃいけないんですよね。

それが一番大変ですのよ~~~~~~。