whitedayの夢のあと 2
甘いお話かと思いきや、今回は司君がよろこぶプレゼントをされたとこからの始まりです。
このままいけば司君の超ご機嫌連続日数更新は間違いなし。
ホワイトデーまでにどう展開するかお楽しみに♪
*「ご要望通り13・14・15日はスケジュールは真っ白にしてあります」
それを餌に俺を今日まで家に帰らせなっかったのは西田お前だろう。
これでバレンタインの時よりは牧野を喜ばせてやることができそうだ。
チョコレートを舐めあって、笑い合って愛しあった時間は足早に過ぎてあいつを一人ベッドに残して仕事に向かった寂しさ。
できることならあのままシーツの波の中でもう少し戯れていかった本音。
眠りから覚めないあいつの頬に落としたキス。
これ以上触れたらもう一度ベッドの中に潜り込ませたい感情を押しとどめることはできなかったって思う。
ホワイトデーは3日間十分に愛しあおう。
西田が部屋を出て行ったあとすぐに牧野に連絡を取った。
牧野が来るまでには踊りだしそうな俺の感情も落ちつけると思う。
それでもあいつの喜ぶ顔を想像するといつものような冷静を無くしてしまいそうだ。
そしてあいつがやってきた。
三日休みが取れたといってもあいつの反応は予想外の薄さ。
あいつの何か言いたげに迷ってる表情はいつもならその態度にムカつく俺を押しとどめる。
なに、悩んでんだよ。
「あのね・・・道明寺・・・」
俺の感情を読み取るような上目つかいの遠慮がちな声。
「なんだ、温泉は嫌なのか?」
「温泉はいきたいけど・・・」
「じゃあ、何が気に食わない」
いつもの俺なら責める様につぶやく声も今の俺の声は牧野を気遣う声色。
俺の前で悩むな。
お前の問題なら何でもすぐに取り除いてやる。
「そうじゃなくて・・・あのね」
「妊娠したかも!」
へ?
妊娠?
そうか、妊娠かぁ。
別に問題ねぇじゃん。
って、俺・・・バレンタインの時つけたよな。
ベッドに横たわるあいつから離れてすぐさまベッドの横のサイドテーブルから小さな箱を取り出した・・・
しっかり付けた!使った!そして捨てた!
自分のその行動を思い出すことなんてそれほどあることじゃない。
「なんで?妊娠したんだ?」
「なんで妊娠するか知らなかった?」
間抜けなことを言った俺を間抜けな返事で牧野が返す。
んな分けねえだろう。
なんで妊娠するかその意味も知ってるし承知してるつーか実施してる。
「そうじゃなくて、いつも俺はしっかり避妊してから」
「失敗したってことじゃないの?」
俺に確認を求めるな。
それに失敗って言うなよな。
俺の子だぞ。
「俺のはあんな帽子じゃ予防できねぇほど元気ってことだな」
すげ~
牧野のおなかの中に今俺の子がいるんだよな?
「牧野」
高揚する感情のままに牧野を抱きしめた。
「ちょっと、苦しいよ」
「わっ、悪い」
一度ゆるめた腕でもう一度牧野を優しく抱きしめる。
「いつ生まれる」
「あのね・・・まだ、かも?なの確認したわけじゃないし、生理がいつもより少し遅れて不安なの」
「何が不安だ?俺の子だろう?」
覗き込んだ俺を渋い顔が見つめる。
「道明寺の子供以外にあるわけないでしょう」
え?
俺はそんなつもりで言ったわけじゃねぇぞ。
「あのな、そこを疑うつもりはこれっぽっちもねぇよ」
勘違いするな。
俺の子でお前が悩む理由がわかんなかっただけだろうが。
「病院、病院行くか?すぐに手配する」
携帯を取る俺に待ったをかける様に牧野が腕に飛びついてきた。
「誰にかけるの?」
「誰にって、西田にだよ」
「やだ、ダメ」
西田さんに話したらことが大きくなると俺の携帯を牧野が奪って胸元でガシッと握りしめる。
携帯じゃなくてもドアを開ければすぐに西田は言えるけどな。
「はっきりさせる必要あるだろう?
だからお前は俺に話したんじゃねのかよ」
「遅れてるだけかもしれないし・・・
あと2,3日様子を見ようかなって・・・
ほら、あわてなくてもすぐ生まれるわけじゃないしね。ははは・・・」
最後の笑い声・・・笑ってねぇだろう。
「俺は、早く知りたいけどな」
左右の肩越しに伸ばした腕でもう一度牧野を抱きしめる。
頬に触れた唇がなぞる柔肌。
いつもにもまして牧野を愛しく思うのはきっと妊娠をつけられたうれしさの為だって思う。
今までに感じたことのない幸福感。
妊娠ってすげーぞ。
「道明寺・・・」
「大丈夫だよね・・・」
牧野の指先が俺の手首をきゅっとつかむ。
何がっても牧野と子供は俺が守る。
このままいけば俺は牧野と結婚を速めて今年中には父親になれる。
どっちに似るのかな?
俺でも牧野でもきっとかわいいぞ。
牧野のことだ、贅沢には慣れさないとか我儘にはさせないとかいうんだろうな。
ばばぁは本当のばばぁだな。
西田は、西じいとか呼ばせるか?
頭の中の牧野は極上の笑顔で赤ん坊を抱いてる。
「牧野・・・」
足が浮いてるような、雲の上を歩いてる俺。
「あっ・・・ごめん、ちょっトイレ・・・」
ばたばたと走ってトイレのドアを牧野が明けた。
もしかして・・・
つわりか?
数分後出てきた牧野の表情は晴れやか。
「はじまっちゃった」
なにが?
「道明寺に話したら安心したみたい。本当に身体って正直だよね」
さっきと対局するその表情は・・・
「道明寺、ありがと、妊娠してなかったみたい」
妊娠してなかったらお礼いわれるのか?
「あっ、いやなわけじゃないけどまだ、赤ちゃん育てる自信はないだけだから、
大学卒業して結婚するまではやっぱりね、気をつけなくっちゃ」
お前!
俺のテンションが移ってねぇか?
そして俺はお前の落ち込んだテンションを受け継いでしまってる。
俺のさっきの幸福感どうしてくれる!
「ホワイトデー楽しみだね」
牧野が来て10分程度の出来事。
急速過ぎる展開はジェットコースター並みだ。
楽しませてもらおうじゃないか!
拍手コメント返礼
Gods&Death 様
今日は風が強いし寒いですね。
お話覚えてますよ。
お祝いごと決まりそうなんですね。
第一関門は舞ちゃんと一緒かぁ。
将来私も同じ立場になりそうな予感してます。
ゆきこ様
お楽しみはここからなの~
でもホワイトデーは土曜日だと今気が付きました。
これは金曜日までに書き上げないといけないのね・・・(^_^.)
つくしちゃんしばらくは歩けないかもって・・・
ゆきこ様どこまでハードな仕上がりをご希望ですかぁぁぁ。
お休み3日間ですもんね。
司君ほどほどで頑張れ!
「ほどほどってどんくらいかわかんねぇよ」by 司。
なる 様
これで心置きなく二人の世界♪
妊娠させてたほうが私もつくしちゃんも楽だったかも・・・(^_^.)
ゆみん様
本日二回読みありがたやありがたや~
>喜び、浮かれ、更に悦びまくる姿は涙が滲んだょ~ちゃーんと落ちはあったけどね♪
>司くーん、可愛ぃ赤ちゃんが欲しけりゃ、つくしの腰押さえるよりもひー様に袖の下を…西田くんに指示忘れないように!
あはは、司の腰より私に袖の下♪
家一軒建つくらいお願いします。(笑)