愛を叫べ！ 24
ようやく坊ちゃんが愛を叫んだ～
ここまで長かったなぁ・・・(;^ω^)
最終話まで連続更新で行きたいと思いますのでしばらく愛を叫べにお付き合いをお願いします。
これが終わったら復活ＬＯＶＥかしら・・・(;^ω^)
短編にするかな・・・。
「おい、俺一人に叫ばせるわけじゃないだろうな？」
最近笑いじわが増えてきたと思ってた道明寺の眉間に皺が見えた。
不服そうなその声は照れ臭い笑みを私から奪い去る。
私も叫べって・・・こと？
愛してるって？
覚悟の話題からどうして叫ぶことにつながるの？
その思考回路を分析するのは難解な推理事件を解くより難しそう。
密室殺人のトリックを解くより難しいかも。
「え・・・と・・・」
「俺の愛してるの告白に応える必要があるだろうが？
私も・・・だけで終わらせるなよ」
なんでわかった！
私もと言葉短くつぶやこうとした私は口を閉じるしかなかった。
「叫べ！」
相変わらずの命令口調。
なのにきらきらと輝く瞳が私をまっすぐに迷うことなく私を見つめてくるから逃げようとする私の感情を追い込めて来る。
この期待に応えてあげなきゃいけないような気にさせらるのは道明寺のことを愛してるからなんだろうけど・・・
恥ずかしいものは恥ずかしい。
羞恥心を捨てる覚悟は私の心の中ではまだまだ難関の部類に入る。
「心配するな、日本語を聞いても意味なんて分かるやつはいないよ」
それは本当か？
フランス語はしゃべれなくても、ジュ・テーム (Je t'aime) の意味くらいなら誰でも知ってるって思う。
愛してる＝ジュ・テーム がわかるフランス人がいても不思議じゃないでしょう！
私たちの周りには数組のカップルがいまだにいるし・・・
まぁ・・・
みんな自分の相手以外目に入ってないって雰囲気ではあるけど・・・
この愛がただ漏れの雰囲気が道明寺を増長させてる気もする。
熱いキスを交わすカップル。
彼の腕がやさしく彼女の肩に回されて引き寄せてますます唇が深く重なってる。
一瞬見入った私は慌てて視線をそらした。
その先に同じカップルを見てたような道明寺がにんまりと私の瞳に移った。
このままここにとどまったら軽く触れあうだけのキスじゃ終われなくなりそうな雰囲気を道明寺から感じる。
私が叫べなきゃこの場から道明寺も離れてくれそうもない。
あんなディープキスを橋の上でされるよりはましだと私の心が叫ぶ。
あれは西洋人のくっきりとした目鼻立ちの俳優みたいな二人だから絵になるし見惚れるのよ。
私と道明寺のキスなんて恥ずかしいだけ。
それならまだ愛を叫んだほうが恥ずかしくない。
「愛してる！」
橋の上から叫んだ声はいつもよりは随分と甲高く響いた。
「やけくそで叫んでも心がこもってねぇだろう」
ここぞとばかりに道明寺の突っ込む声が背中から響く。
「ひゃっ！」
背中に近づいた道明寺の声が私のうなじに息を吹きかけるから思わず鼻腔から息がこぼれた。
道明寺の指先がわざとらしく私の髪をかき分けて形のいい唇が肌に吸い上げるのがわかる。
「もっと、心を込めて叫べ」
肌から離れた唇がチュッとわざと聞こえるように音を立てた。
わななく唇からはもう叫べそうもない。
ジンと身体の奥から感じる痺れ。
道明寺が私にしがみついてくれなきゃ膝から崩れ落ちてしまいそうだよ。
体中が道明寺の熱を感じてる。
「これじゃ叫べないよ」
必死に理性を立て直しながら道明寺を振りかえった。
がっつりと道明寺の手のひらが私の顎を支えて角度を上に向ける。
「んっ・・」
乱暴気味に重なった唇が息を吐くその瞬間に舌を差し込んできた。
振り返ったのが失敗っ・・・だったよね・・・。
ますます愛を叫べそうもなくなってしまった。
拍手コメント返礼
歩くみかん箱 様
つくしちゃんはもう叫べないですよね。
>濃厚チューで、違う叫びが聞こえてきそう…///
本当にそうですよね。
声にならない心の叫び声つくしちゃんあげてそうです。(;^ω^)
スリーシスターズ様
>やっと叫んだつくしちゃん。 長かったですね～
> でも、司が叫んでから自分が叫ぶまでの方がもうドキドキ・恥ずかしいで心臓バクバク、頭の中はグルグルだったんでしょうね
もう～
このコメに ムフッとさせていただきました。
旅行中はテンション高くなりますからね。
司君が攻めに攻めたらつくしちゃんもノッテ来るかもしれませんよ。
なんて展開もありじゃないのかな？
おっと～この話はもう終わるのでした。
私もこの続きをあの二人に置き替えて頭の中で想像して楽しみます。
りり様
あちらこちらのお話しが停滞気味で申し訳ありませ～ん。(;^ω^)
記憶が後退してる類に駿君に舞ちゃん・・・
終わってないのにまたまた新しいお話ＵＰしちゃってますしね。
あ～もっと時間がほしいよ～。
