愛を叫べ! 25 (完)

愛を叫んだというより叫び損ねたつくしちゃんの体ですが、司君としては満足でしょうか?

いや~まだ足らないかな・・・(;^ω^)

「お前、俺に惚れすぎじゃねぇの?」

「あのね、あれは道明寺が強引に叫ばせたんでしょう」

ククっと喉元を鳴らす俺を真っ赤になった顔が眉を吊り上げて見せた。

照れているのが半分以上残りの分はその照れを隠すための不機嫌な部分。

「あれは叫んだうちに入らねぇだろう」

後ろを歩くつくしを振り返った俺にぶつかる一歩手前でつくしが足を止める。

顔を近づける俺を警戒するようにつくしの身体は一歩後退。

俺もやりすぎた感はあるからいつもよりこいつが警戒するのもわかる。

必定以上に俺を警戒して見せるほうが挙動不審で人目を引いているように見える。

ここは俺たちの止まっているホテルのエントランス。

異文化の街並みに俺たちは随分と溶け込んでいたって思う。

人目も気にせず奪った唇・・・

驚いて見開いた瞳。

キスを拒むようにグッと頑なに閉じた唇。

吸いよせる唇から少しずつ漏れだす吐息。

唇を舐める舌の動きからかすかに開きだす唇。

そこから誘うようにキスは深みを増す。

身体から力が抜けて俺に身体を預けるころにはしっかりキスに応えてくれた。

人目を気にするその瞬間まで。

夢うつつの表情が一気に羞恥心に震える。

その瞬間が愛しくて、いろんなこいつの表情で楽しみたいと思う俺を引きだす。

「惚れてる」

「惚れてない」

「道明寺が悪い」

「俺のどこが?」

こんなバカげたたわいもないやり取りを繰り返しながらホテルを目指した俺たち。

今すぐにでも押し倒したい欲望があるのは俺だけじゃないはずだ。

「朝の続きがしたい」

腰に回した腕はほっそりとした華奢な身体を引き寄せる。

耳たぶに吹き込む声に敏感に反応するようにつくしの身体がピクッと反射を見せた。

真っ赤だった頬はますます赤く染まる。

「あのね。私の体力も考えてくれない。

それじゃなくても時差ボケなんだから。

道明寺に合わせてたら私の身体が持たないんだから、道明寺の体力の限界ってどこ?」

「それって、俺をほめてるのか?」

「ほめてないでしょう!」

グイと俺の胸元をつくしの両手が突き放す。

無駄だよ。

離さねぇし。

「あんまり騒ぐと、ボーイが飛んでくるぞ」

俺の声に牙を抜かれたようにつくしはおとなしくなった。

「もう・・・早く部屋に帰ろう・・・」

「なんだ、お前もその気じゃねぇの?」

「早く帰りたい意味が違うから、もう寝たいの」

「だから、寝るんだろう?」

俺の意図とする寝るの意味は十分につくしに伝わってるようで落ち着かないようにつくしの視線が定まらない。

そして俺を最後に睨み返してきた。

「そう言えば俺の体力の限界に答えてなかったよな?」

にんまりと表情を崩す俺の何かを察知したように警戒心をつくしがあらわにした。

「今から試してみるか?」

「遠慮する!」

エントランスに響くつくしの叫び声に俺は遠慮なく笑い声を上げた。

最後は愛を叫ぶというよりはつくしちゃん羞恥心の叫び声で締めくくらせていただきました。

最後まで読んでいただき感謝申し上げます。

え~

このあとどうなったか?

もちろん司君の体力の限界につくしちゃんが付き合うことになったのは言うまでもありません。

そのお話は番外編でお届け予定。

拍手コメント返礼

歩くみかん箱 様

完結お祝いメッセありがとうございます。

このお話はつくしちゃんの羞恥心の叫びで終わったような気がします。

それでも司の喜ぶ方に行っちゃうんですよね。

このお話の続きは休日じゃないときに仕上げますのでお楽しみに♪

スリーシスターズ様

ここから大胆な二人になるのが番外編♪

たぶん・・・(;^ω^)

どう楽しんでもらおうかなといろいろ考えちゃってますよ~。

昼間に妄想する私は司よりやばいかもしれません(笑)