戯れの恋は愛に揺れる  2

『毎日更新してほしいです。

続きが待ちどうしいです。』

そんな感想もいただいてます。

ヨシ!と思っちゃってます。

私も実は続けて書き上げたいの~

文体をほかの連載物とは変えて書いちゃってますからこれをかき分けるのはなかなか難しんです。

気を抜くといつもの文章に戻っていて、あっ・・・違うと書き直す羽目になることもしばしば。

文章が載ってるときは特にこれが多い。

さぁ!集中!

「それはこっちだ」

この屋の主は誰なのか・・・

山道を登る馬に引かれた荷の数はまだ数頭は続いてる。

交差のできない細い山道を引き返すこともできない荷を下ろした荷馬車はまだ庭にとどまったままだ。

それを満足そうに眺めながら先頭で慣れた様子で迷いもなく明確に指示をだす司をつくしは声をなくしたように見上げていた。

1刻ほどで運び込まれた品物は何もなかった粗末な部屋を雅な品物で埋め尽くされる。

米櫃の見えていた底は白米で埋め尽くされ、明かりをともす油もしばらくは切らす心配はないくらいの樽が運び込まれた。

助かるのは助かるけど・・・

こんな短時間でこれほどのものを用意できる男は何ものだろうかと不安もつくしの胸に宿る。

「どうだ、これでしばらくは心配いらないだろう」

「こんなことをされても返す当てなんてありません」

いい迷惑とでも言いたげに不満を顔に出すつくしに司は眉を寄せて不快な感情が顔に浮かぶ。

「俺がお前に見返りを求めると思ってるのか?」

喜んで感謝を見せると期待していた司の予想は大きく外れてしまっ。

悩まし気に思案するつくしに何かしてやりたいと思った親切心。

純粋に喜ばせたい・・・

司としては珍しいその感情を傷つけられたことがますます司を不愉快にさせてることはつくしは気が付いていない。

部屋に置かれた調度品は都の屋敷にいた時もあまり見たことがない贅沢なものだ。

唐からの外来品であることだけはつくしにもわかる。

「いつまで、いるつもりなのですか?」

目の前の調度品を見れば数日で帰るにしては多すぎる。

まさにここに住むと主張するように部屋の雰囲気も変わっている。

この部屋だけ見れば誰が山の中の質素な部屋だと思うのだろう。

権力のある貴族の屋敷となんら変わらないのではないかとつくしは思う。

この屋敷に押し込めらるように逃れたつくしの記憶に残る雅な都の暮らしが思い浮かんできた。

3年ぶりになるのだろうか。

運び込まれた調度品から懐かしい都の香りが匂うような気がしてきた。

「俺が飽きるまでだ」

「ここには私と私に使える者が二人いるだけです。

あなたが満足いくお世話をすることはできません」

「満足する暮しには飽きてる。不自由な田舎暮らしに興味があるんだよ」

板敷の上に置かれた真新し畳。

その上に敷かれた金と銀に縁取られた敷物の上に司を腰を下ろした。

すでにこの部屋は主を司と認めたような空気感が漂ってる。

「俺に帰れとは言わないよな?」

横柄に見えたその表情とは裏腹に二つの黒曜の瞳は哀願するようにつくしを見つめてる。

帰って・・・

そう言わなきゃいけないのに自分が告げる言葉が彼を傷つけると思える不思議な感情。

「今日はお泊めするといいましたから」

つくしの言葉に司の口元がやらぐ。

横柄な態度と同席するはずのない繊細さに戸惑いをつくしは見せる。

「食事を準備します」

逃げるように部屋を後にするつくしの背中から遠慮のない笑い声が聞こえた。

「これはなんだ?」

目の前に出された台に並ぶ食事は主食と汁わんと煮物の入った皿と漬物の小皿が並ぶ。

「これでも我が家ではごちそうなんです」

茶色く色づいた芋を箸の先で持ちあげて珍しそうに眺める司が微笑ましくてしょうがない。

知らないものに興味を示す子供のような好奇心を見せる司に初めて心を許してしまってる。

「これは芋と大根を煮たものです」

「そしてこれは大根葉のおひたしです」

「大根?」

「見たことないんですか?」

説明より持ってきた方が早いとつくしは台所から一本の大根を持ってきた。

「これです」

胸元に押しつけられた大根と皿の上の大根を比べながら到底同じものとは思えない司。

「これが・・・・こうなるのか?」

「このまま料理するわけじゃないですから、切らないと料理になりません。

食べてみたらおいしいですから」

司が箸を運ぶのを期待するその表情がじっと司の手元を見つめてる。

皿から箸で挟んで口の中に運ぶまでつくしの視線は司の箸の動きを真剣に見つめてる。

心配そうに自分を見つめるつくしに心の奥がキュンとなる気恥しさが浮かぶ。

この視線を解くためには食べるしかない。

必死な思いで口に運んで広がる味は決して嫌いなものではなかった。

「旨・・・い」

「でしょう」

満面の笑みで喜びを隠さないつくしに司を箸を落としそうになった。

こんなことでこれだけ喜ぶのか?

昼間運んだものの中に女性が喜ぶ調度品や着物も含まれている。

それに喜ぶどころが全然興味を見せねぇのにか?

わかんねぇ女。

つくしにつられるように笑みを浮かべながら司はもう一つ口の中にいもを放り込んだ。

拍手コメント返礼

歩くみかん箱 様

お待たせしました♪

毎日更新でもいいと言われてそわそわしてる最中でございます。

私の頭の中では話が進み最後まで独走態勢でイケそうな話なんです。今一番力を入れてるお話かもしれません。

コメントで思いだしました。

高彰くんがお腹を壊す事件。

魚のつみれ~

魚は司に釣らせましょう。

つれるかどうかはわかりませんけどね。

スリーシスターズ 様

ただいま互いを気にしてる最中。

ここから恋のときめきまでどう進めるのかが今回のカギです。

今回はいろいろ仕掛けをご用意しております。

更新してその内容に『おっ』っと言ってもらえるのが楽しみなんですよね。

たぶん思ってもいない方向に進んでいくと思いますよ。♪

お楽しみに♪

一日遅くなりましたが誕生日おめでとうございます。

私と同じ2月生まれなんですね。

2月はプロ野球とサッカーのキャンプで私の居住区はにぎわいを見せます。

キャンプ地まで車で5分。

スリーシスターズ 様御贔屓のチームも来てたのかしら?

J1、J2の20チームがキャンプしてましたよ。