戯れの恋は愛に揺れる 11
司が見たつくしの相手は!
いろいろ想像してました。
もちろん筆頭は類の君~♪
総二郎君にあきらの中将でも楽しめる。
はたまた意外なところでオリキャラを紛れ込ませる案も。
甲斐君とか公平君とか。
そして選んだのは!
続きからどうぞ♪
姫と険しく呼んだその声に反応してしまったつくしは顔色を失った。
身分を隠して紛れ込んだこの屋敷で自分を姫と呼ぶものなどいるはずがない。
それでもその声に反応してしまったのは姫と呼ばれることに抵抗を感じない慣れた身分だからというよりも忘れようとして忘れられないその声に魅せられてしまていたからかもしれない。
自分を冷たく見つるその瞳に青白い炎が宿るのをつくしは見た気がした。
「こい」
拒むことなど許さないと言うような強い念がつくしの身体から力を奪う。
「誰も近づけるな」
つくしの腕を掴む司を咎めるものは今この場には誰もいない。
類の君たちの前を通り過ぎながら司が命令口調でいい捨てる。
みすぼらしい格好のつくしを連れあるく司を遠巻きに見てる召使。
つくしを咎めようと駆け寄ったものはあきらの君と総二郎の君が押しとどめて二人に近づけさせない。
廊下を幾度も曲がって奥まった部屋。
そこは許可がなくては誰も近づくことが許されない皇子の居住区。
開いた障子の先にはつくしが見たこともない高級な調度品が整えられた部屋が広がる。
「何を考えてる?」
皇子に投げ入れらるように部屋の中に引きこまれたつくしの身体は体勢を整えることもできず畳の上に転がった。
「下働きの仕事をしてるだけです」
司を嫌いになるために屋敷に侵入したと言えるはずがない。」
遠めにでも司を見て嫌いになれれば忘れることができるのではないかと本気で考えていた。
そんなことは無理だと今ならわかる。
ちらりと見えた司の姿に心がドクンと音を立てた。
料理のことで司の前に呼ばれた時は声が震えた。
目の前で自分に怒りをあらわにする司にさえもうれしさがこみあげる。
そう長くはなれていたわけではないのに、これほど近くで司に会えた喜びをつくしは感じてしまってる。
この人を忘れることなんてできそうもない。
それじゃダメなのだとつくしは自分に必死で言い聞かせようとするが心は簡単に自分を裏切る。
「あの男と逃げるつもりか」
自分との婚儀を嫌がって屋敷を飛び出たのかと司は嫉妬と怒りが混じりあう感情を隠すことができない。
よく考えれば逃げるために司の屋敷にもぐりこむ利点は何もないはずだとわかるはずだ。
それでも司を嫌うためにつくしが宮殿にもぐりこんでるなんて考えにたどり着くよりははるかに理論的ではある。
「私、結婚するんです。
だから私のことは忘れて・・・」
自分の心を変えるのが無理ならこのまま司に勘違いされていたほうがいいとつくしはあえて司の間違いをただそうとは思わなかった。
つくしの会っていた相手は2つ下の弟。
屋敷をないしょで抜けだしたつくしが部屋にいるように見せかけてくれるための協力を頼んだのが弟の進の君だった。
父君をごまかせるのもあと7日が限度で、7日の夜に牧野の屋敷では宴がもようされることになったのだと進が知らせに来たのだ。
そのことを告げに来た進とあってるところを司に見られたのだ。
「あんな、軟弱なやつがいいのか」
腰を折って膝を進める司がつくしに詰め寄る。
後ろに後退するつくしの身体はそれ以上逃げ場を失い司との距離は息の触れ合うほどに縮まってしまってる。
逃がさぬというように司の手のひらが畳についたつくしの手のひらの上を覆う。
「俺から逃げられると思うな。
お前は俺のものだ」
長いまつげに縁取られた黒曜の瞳。
つくしを見つめるその瞳は怪しく濃艶な色を見せる。
ゆっくりと伏せたまつげ。
精鍛な顔がゆっくりとつくしに近づいてくるのをつくしは瞬きをするのも忘れたように見つめる。
「・・・んっ」
強く吸い付くように感じた唇の感触。
つくしが驚きで見開いた瞳。
吸い付きから解放された唇をチロリと舐めるように司の舌が動く。
秘めやかな感触に驚くように咄嗟に逃げようとしたつくし。
直ぐ様つくしを反転させるように動いた司の腕が押さえこんで身動きがとれないようになってしまっていた。
拍手コメント返礼
スリーシスターズ 様
進君まで勘違い~
勘違いでも会話が成り立つからまだまだ二人の思いはもつれたままで~
このまま進んじゃいます。
誤解が解けるのはいつでしょうか。
最後まで引っ張るつもりの私です。
まい2様とのうさぎ様のコメント!
どうお話に練りこむか?
もしかしてそこもたのしんじゃってもらってます?
番外編がどんどん増えていくから大変です。
お子さんのサッカーいかがでしたか?
部活の応援に明け暮れたいたころは楽しかったなぁ~。
やなぎ様
予想できなくて頭ふる回転させちゃいました?
なんか面白いネタ思いついてませんか?
この後ますます誤解が誤解を生んでごちゃごちゃにしたいと思っています。
yumi 様
あなたを嫌いになるために来た
つくししちゃんが説明したらそれはそれで坊ちゃん慌てそうですよね。
理由がわからないだろうしなぁ・・・
最後は幸せがまってるはずだからそこまではごちゃごちゃ、わちゃわちゃで行きたいと思っています。