戯れの恋は愛に揺れる 5
気が付けば1か月以上ほったらかしてしまってました。
最近よくあるなぁ・・・(;^ω^)
読み返さなきゃ話がわからない。
書いてる私がそうなのでたぶん皆様はもっとですよね。
司皇子に頑張ってもらわなきゃ。
どのくらいそうしていたの。
ドクドクと感じていた鼓動はいつしかゆっくりとつくしの胸の奥で落ち着きを取り戻す。
司に助け起こされてつくしの着物の裾についた土ぼこりを司の手の平がバサバサと払いおとした。
「怪我はないよな?」
身体を調べるようにつくしの身体の左右を覗き込む司。
「血・・・」
司の腕から流れ落ちる赤い血のりがぽたりと地上に一滴落ちたのに気が付いたつくしが思わず小さく声を上げた。
「大したことない」
そう言って右手の肩下を司の左手が押さえる。
押させても隠しきれないほどに滲んだ赤色が藍色を暗く染めている。
「早く帰って手当てしないと」
着物の裾を破った歯切れを強くつくしは司の腕に巻き付けた。
「お前が怪我しなくてよかった」
司にふれていたつくしの手の動きを止めるように司の手のひらが覆う。
心配そうにつくしの顔を覗き込む司。
その瞳は真剣につくしをとらえて離さない。
手のひらに感じた熱がそのまま司の瞳からも感じて落ち着き始めていたつくしの心臓がまたざわつき始めた。
慌てて司の手から逃げだすように飛び跳ねたつくし。
距離を置いたはずなのに肌に感じた熱はさっきよりもっと上がった気がする。
「帰りましょう」
それだけ言うとつくしは先頭に立って足早に歩きだした。
そんなつくしの気を自分に引こうと「いてッ」と自然と小さく司を声を上げる。
「大丈夫!?」
慌てて飛んできたつくしが司の身体を支えるように腕を伸ばす。
「大丈夫だ。心配するな」
傷の痛みよりつくしに触れられた身体の熱がジーンと司の胸の奥を揺さぶる。
怪我してるのは腕のはずなのになぜか身体を預けて足を引きずるように歩いてる司。
それに気が付かずに不安そうな表情の表情が上目使いに司を眺める。
「しっかり、俺をささえろ」
つくしが耐えれるほどの身体の重みを傾けながら山道を二人で歩きだした。
「姫様」
司とつくしの姿を見つけて飛んできたの小鈴は泥のついたつくしの姿に驚きを隠さない。
「だから、一人で山奥にいくことはおやめくださいといつも言ってますのに」
司をちらりと見た小鈴は二人を引き離すようにつくしを司から奪い去ってすぐに屋敷の奥へと連れていった。
「司、怪我してるのか?」
いうより早くあきらが袖をまくり上げる。
乱暴な扱いが傷に触れて司は痛みに眉を寄せた。
「縫うほどはないな・・・」
「薬草で治りそうだ」
横から傷を覗いてきた総二郎がつぶやく。
「怪我してたの足じゃなかったんだ」
つくしの身体にもたれかかって歩いてきた司に聞こえた類のあくび交じりにのんきな声。
「足も痛めてたんだよ」
「問題なさそうだけど」
「るせーっ」
非難してる感じではないのにその声がどうにも司を落ち着かせなくさせる。
「それより、もうここにはいられないぞ」
届いたばかりだと黒塗りの文箱には金箔をあしらった黄菊の紋章。
その文箱をあきらが司の目の前に差し出した。
宮から届けられた文の内容は読まなくてもわかる。
チッと小さく舌打ちをした司はその文箱をあきらの胸元に押し付けた。
「さすがに宮を抜けだすのは5日が限度か」
司の代わりとでもいうように文箱から取りだした和紙を総二郎が開いて司の目に届くところで見せる。
「また抜け出すだけだ」
「おい、俺たちのほうが大変なんだからな」
帰ってすぐにまた宮を抜けだしそうな司を見ながら本気であきらは顔色を変えた。
拍手コメント返礼
スリーシスターズ 様
拍手一番のりありがとうございます。
週末のUp時間は自分でもなかなか読めません。
積極的に動く司皇子に相変わらずの鈍感さが目立つつくし姫。
この二人の恋愛にはF3が欠かせない。
今回類君を好きになるパターンは今のとこ低いのかな?
99.9のエプロン姿。
腕まくりの腰の細さで自然と出す料理。
おいしいから食べての押しつけがないからまたいいのよねと一人悦に入ってみています。
歩くみかん箱 様
降臨だなんて~
スライム出没程度のチャライキャラですから~
またお仲間に入れてくださいね。
恋の病は治せるのか!
つくしちゃんの気づきによるでしょうね。