聞かなかった事にしよう

*この短編は初めての朝からの続編第10弾です。

やさしいキスをしよう を読まれた後お楽しみ頂けたらと思います。

私どうしちゃったんだろう・・・

そんな感じだ。

今までの私なら道明寺突き飛ばして逃げ回っても何ら不思議ではないのに・・・

一度許しちゃうとこんなもんなんだろうか。

道明寺と最後まで繋がりあうのはイヤじゃないけど・・・

道明寺にキスされて、ギュッと抱きしめあうほうが気持ちいいなんて言ったらこいつはどんな反応するのかな?

私を抱いて満足してる道明寺に言えるわけないと心の奥に閉じ込めた。

「ねえ、バスローブ貸してくれる」

「ああ」

ベットの脇に脱ぎ捨てられていたバスローブを無造作に取って道明寺が渡してくれた。

2時間ほど前バスタオル1枚でバスルームから道明寺の前に私は出てきてしまっていた。

なんだかシャワーを浴びてバスローブ1枚で待つ道明寺の前に脱いだ私服を着て出るのが邪推な感じがして・・・

私にしたら前代未聞の大胆な行動とって、自分でも驚いている。

私から道明寺を誘ったみたいな感じじゃないかぁっ

思いだしただけで恥ずかしさが私の全身を襲う。

ベットから立ち上がりながらバスローブを素肌に羽織る。

包まれたバスローブから道明寺の甘ずっぱい匂いがしてあいつに抱きしめられてるような錯覚が私を包んだ。

「やっぱ大きい」

くるぶしまで丈が伸びている道明寺のバスローブ。

照れ隠しに私の腕の長さからゆうに10センチは長く伸びる袖をぶらぶらさせて見せる。

「今度お前のバスローブも準備しといてやるよ」

それって・・・

道明寺の部屋で次もあるって・・・事ですか?

もうこの人・・・

次の事考えてるのだだろうか・・・

ほてった頬を隠すように両手を添える。

そんな私の仕草を見て道明寺が満足そうにほほ笑んだ。

「私・・・帰るねッ」

「泊まっていかねえのかよ」

眉間にしわを寄せて一瞬のうちに不機嫌な表情を道明寺が浮かべる。

強引に私の腕を掴んで次の瞬間道明寺が自分の身体の方へ引き寄せた。

「キャッ」

道明寺から離れようとする私の意識とは裏腹に道明寺の腕の中に倒れ込む。

「だって、この前朝帰りして大変だったんだからね。親へのいい訳!」

困ったような顔して睨みつける。

「優紀に頼んで口裏合わせてもらって・・・」

「なんだ、お前も親友に喋ってんじゃねえかぁ」

勝ち誇ったような表情を道明寺が見せる。

あんたほどペラペラしゃべってない!

思わずピキッと眉が吊り上る。

初めての日の朝、私の歩き方がおかしかったこと普通友達に聞いたりするかぁぁぁぁぁ。

その挙句美作さんに遊ばれて・・・

「2度目ないかも」に焦りまっくた道明寺に連れられて今こうしている私っていったいなんなんだーーーー!

「牧野・・二人っきりになった時、よ~く教えてもらいな」

「やさしく、そっと教えてくれるかもよぉ」

あの時の美作さんと西門さんが示した意味深な態度と言葉の意味にようやく気がついた。

ベットの中で白状した道明寺の話は恥ずかしさを通り越してあきれてしまうもので・・・

F4みんなが知ってるなんて・・・

明日からまともにみんなの顔見れないっーの

能天気な道明寺がだんだん憎らしく見えてきた。

もう次は素直に相手なんかしてやらないからぁぁぁぁぁ

手に握りしめた枕でバンバンあいつの頭を殴ってやった。

このカテゴリー短編「やさしいキスをしよう」で終了にしようと思っていたのですが、続きを~のコメントに

気を良くして続きUPしました。

このままだとまだまだいけそうな気がするっ~♪