進の姉貴夫妻観察日記 5(抱きしめあえる夜だら 番外編)

 *

「・・・えっ!なに?」

「まだ寝ないのかなと思って・・・」

ボッとしていた僕に声をかけたおやじと気まずい雰囲気。

この空気はなんなんだ。

重たい空気が流れてる。

「さあ、寝るわよ」

「あなたたちも早く寝なさい」

一人だけ明るい声でおふくろが居間を出て行った。

上の二人が気になるのは男二人だけらしい。

何気なく視線を天井に向けた。

「ドン!バタン!」

響き渡る上からの音。

「なに?」

「なんだ?」

オヤジと顔を見合わせる。

「プロレスでも始めたかな」

笑うに笑えなくて「ハ・・ハ・・・ハ」って声だけ作るおやじ。

プロレスでも柔道でも思い浮かぶのは抑え込み。

いよいよ姉貴を押し倒して・・・

わぁ~っ

独り者には刺激が強くないかぁぁぁぁぁ。

「見るなッ」

僕の両目を手のひらで塞ぐ父。

見える訳ないだろうとその手を振りほどく。

シーンと静まり返った天井を眺めて「収まったね」とつぶやいた。

「疲れたから寝る」

そう言って部屋を出て行くオヤジの背中は心なしか肩が落ち込んでいる。

一人になった空間で気になるのはさっきの音。

下にいてもニ階の隣の部屋にいても気になるのは同じだと悟らされた。

「よしっ」

覚悟を決めて右手で拳を作り気合を入れる。

ゆっくりとそ~っと階段を上る。

息を殺してって・・・

自分の存在を消そうと必死なるなんてこれまで経験ないぞ。

泥棒?

今の状況じゃ痴漢か覗き魔?

打ち消す様にわざと足音を立てて自分の部屋へと逃げ込んだ。

すぐにベットに入って布団を頭からかぶる。

「ブハハハハハ」

道明寺さんの笑い声

僕の考えてる様なこととは遠い響き。

ホッとして残念がる僕の本音。

何の音も漏らさないと耳だけに神経が集中してる。

・・・

・・・・

・・・・・・?

その後は静かになった。

やけに静かでなにも聞こえない。

それはそれで気になるってどうなんだ?

オヤジじゃないが結構疲れる。

まあ・・・

幸せそうで仲が良くて何よりだ。

一緒に寝てるんだろうなぁ。

それがあたり前だろうけど。

あーーーッ!

僕も早く彼女欲しいーーーーッ。

朝まで枕を抱きしめて眠ってた。

進君・・・

つくしとの年齢差を考えたら20歳の大学生くらいですよね(ドラマ版)

高校生程度の感覚の様な感じで書いてしまいました。

まあ・・・いいか(^_^;)

早く可愛い彼女が見つかることを祈っていよう

拍手コメント返礼

nanako様

進くんの妄想モードはきっとエロモードですよね。

がんばれ青少年!

何だかパパが一番可哀想だったりして(^_^;)

可愛い娘は嫁にやりたくなかったと玉の輿でも後悔中なのかな?

原作の両親は喜んでいるでしょうけどね(^_^;)