LOVE AND PEACE 17
着ぐるみの司クン。
どこまで我慢できるのか♪
F3にはバレバレだけどつくしには何時ばれる?
気になるのはこんなところでしょうか。
*さっきからなんか変だ。
気がつくと目に入るミ●ィーちゃんの着ぐるみ。
じーっと私を見つめて・・・
そして、顔を横に向ける様に着ぐるみの全身は横を向く。
子供みたいにさすがにキャラクターを追いかけましたり側にいてうれしいという気持ちは延々とは続かない。
握手をして頬でもスリスリしたら満足だ。
「どうかした?」
花沢類がにっこりとほほ笑んで私にシャンパンのグラスを差し出した。
「あの着ぐるみ、いつも私の近くに居る気がするんだけど」
グラスを「ありがとう」と受け取っても飲む気にもならない。
「あぁ」
着ぐるみに軽く視線を向けた花沢類は何か知ってるみたいな感じ。
着ぐるみに入っている人と知り合いだとは到底思えない。
第一誰が着ぐるみの中にはいってるかなんて分かり様がないんだから。
クスッと小さく笑った花沢類は腰をかがめて自分の鼻先が私の鼻の頭にくっ付きそうな距離に降りてくる。
「気になる?」
「何となく見られてる気がして・・・」
そうつぶやいた時、頭上から大きな影が覆いかぶさる。
目の前には黒いビロード生地の手が覆う。
口を塞がれそうになって慌てて数歩後退した。
その背中が行き場をなくしたようにドンとぶつかる。
「すいません」
振り返りかけた私の肩を軽く抱きとめるのは美作さん。
そのまま「着ぐるみに邪魔されてるんだ」と耳元に唇を寄せられた。
「牧野のこと、気にいったのかもな」
ウインクする西門さん。
このからかい方には覚えがある。
私にちょっかい出してイライラする道明寺を楽しむのはこの3人の悪い癖?
まさか・・・
さすがに・・・
それはないだろう。
道明寺が着ぐるみの中に入ってるなんてありえないつーの。
え?おっ!
「ギャーーーーッ」
叫びそうになった声を呑み込んだ。
美作さんの腕を振り払ったミ●ィーちゃん。
そして私を抱く腕がふかふかの感触のよい着ぐるみに変わってた。
ニンマリ気味に視線を交わす西門さんと美作さんの態度。
すでに答えを出している。
「・・・道明寺なの?」
見上げて見ても着ぐるみの中身が見えるわけがない。
「あきらに肩なんか抱かれやがって」
くぐもって聞こえた声は確かに道明寺で・・・。
「うーーそッ」
今度は周りが振り返る声を上げてしまってた。
「なななななに考えてんのよッ」
ミ●ィーちゃん・・・
いや、着ぐるみの道明寺に向き合って着ぐるみに掴みかかる。
「喋ると苦しんだよ」
いらっとした道明寺の声が返ってきた。
「だったら、こんな着ぐるみなんて着なくてもいいでしょう」
「着たくて着てるわけじゃねぇよ」
着ぐるみの手が動いて、ミ●ィーの両頬を持ち上げる様に動く。
「わーッ、待て」
「早まるな」
叫んでミ●ィーに左右から飛びついたのは西門さんと美作さん。
「道明寺 司が着ぐるみの中から現れてみろ!大騒ぎだ」
引きずるようにかいじょうのそとへ、着ぐるみは連れ出されていく。
「さすがの司もあの恰好じゃ、抵抗出来ないよ」
「あきらと総二郎が、着ぐるみと腕組んでるのも、注目の的だけどね」
三人を眺めながら余裕の笑みを花沢類はうかべる。
「あのまま、大人しくしてるわけないよね」
見えなくなったドアを見つめながら私は花沢類みたいに余裕があるわけなどなく・・・。
深い溜息が漏れた。
拍手コメント返礼
のだめ 様
司が着ぐるみに入るお話結構あります。
何時頃から増えたのかなあ?
今度は総二郎やあきらや、類も入れてみよう。(笑)